はたけがクラリネットを演奏している。『第46回NHK紅白歌合戦』でも歌われ、その時はたいせーが空中に吊るされたまま一回転するなどした。つんく曰く、「大もうけをしたきっかけはこの時から」とのこと。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ズルい女
やっぱり「大もうけ」していたんですね。
あとチャート成績もこのように。
本作は145.0万枚(オリコン調べ)を売り上げて、シャ乱Q最大のヒット曲。オリコン初登場は9位で、2週後に16位まで落ちるが再びベスト10入りし、発売から約2ヶ月後の7月10日付のオリコンで最高位2位を記録した(このときの1位は岡本真夜の「TOMORROW」)。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ズルい女
この記録を知った時はさすがに、「ん〜、対抗馬が岡本真夜の「TOMORROW」かぁ〜。それじゃしょうがないわ」と思いましたが。
しかしこの先も長くシャ乱Qが素晴らしい楽曲を世に放ち、多くの人を感動させ、勇気付け、夢中にさせたきっかけだったのだと思えば、やっぱり「ナンバーワンよりオンリーワン」なんですね。
ヒット曲「ズルい女」は、当時今田耕司さんが司会をしていたバラエティ番組とタイアップしていましたが、それだけではありません。
つんく♂がプロデュースしていた「ハロー!プロジェクト」内のユニットであるココナッツ娘。や、歌手の倖田來未さんを姉に持つmisonoさん、さらには華原朋美さんもカバーしています。
それほどの名曲ということですね。
ずっと愛してたのに
いい女はズルい?
タイトルだけ見ると、なんだか別れた女性への恨みつらみでも歌っているのかと思われそうですが、実はものすごく愛情に満ちた歌詞です。
PVでも出だしのトランペットが印象的でしたが、サビから入る楽曲はやっぱりインパクトがありますね。
それでは、その歌詞を見ていきましょう。
実はそんなに長くないのです。
Bye-Bye ありがとう さよなら 愛しい恋人よ
あんたちょっといい女だったよ その分ズルい女だね
出典: ズルい女/作詞:つんく 作曲:つんく
「ありがとう」と言っているのは、本音は強がりでしょうね。
そして「ちょっと」いい女だった、という部分にも皮肉な感情が見えます。
本当は「ズルい!ズルい!ズルいよ!」と連呼したいくらいに、哀しくて悔しくて苦しくて淋しかったのではないでしょうか。
でもそんな男はみっともないから……わざと潔さを演出したい男心なのかな、と。
今夜会えなかったね 淋しかったよ 会いたかったよ
僕のバースディ 今夜バースディ 会いたかったよ
Woo 気持ちいいこともそう 真珠もそう あんたのため
Oh 高級レストランもそう 花束もそう あんたのため
この日だけは 僕のためだよって言ったじゃない
なぜ 来ない 来ない 来ない 来ない 来ない あんたは
出典: ズルい女/作詞:つんく 作曲:つんく
自分の誕生日に恋人と会えないのは淋しいです。
これまでさんざん高価なプレゼントを贈ったり、無理をして高級レストランに連れて行ったりしていたのでしょう。
でも好きだから構わなかったんです。
そんなケチ臭いことを言っているわけじゃないんです。
彼女は前に「誕生日はあなたのために頑張るね」なんて言ってくれていたのかも知れません。
それなのに……来なかった。
「今夜会えなかったね」とありますから、日付が変わるまで信じて待っていたのではないでしょうか。
でも結局彼女は来てくれなかった。会えなかった。淋しかった。
ただ会えるだけで良かったのに──なぜ来ないの?
Bye-Bye ありがとう さよなら 愛しい恋人よ
あんたちょっといい女だったよ だけどズルい女
Good-Bye ありがとう 心から 愛しい恋人よ
ずっとこんな日が続けばと 思うほど 愛してたのに
出典: ズルい女/作詞:つんく 作曲:つんく
本サビです。
冒頭と同じ歌詞で、「いい女」だけど「ズルい女」と感じています。
そして、ただの「バイバイ」から「グッバイ」に変わったのは、もう会うことはないと察したからでしょう。
フラれたんだと理解して、多分彼女がそうしたのなら、もう元には戻れないとわかったのかも知れません。
ずっとこんな日が続けばいいのにと思うほど──ということは、もしかすると結婚も視野に入れていたのでしょうね。
でもそう思うほどに愛していたのは、自分の方だけだったと気付いてしまいました。
こんなに夢中になった相手は初めてだったのに。
うまくやっていけると思っていたのに。
それもこれも全部、自分だけの思い込みだったのかな……?
久しぶりの恋 本気の恋 楽しかったよ
Woo 一日中想う 切なく想う 楽しかったよ
僕のせいか? なんか損した気分なのは
でも Want you Hold you Get you Kiss you Miss you Need you 僕のあんたへ
出典: ズルい女/作詞:つんく 作曲:つんく
久しぶりにした本気の恋は、とても楽しかったのですね。
一日中彼女のことを考えて、会えない時間を切なく想うことさえも、楽しいと感じるくらいに深い愛情だったのです。
それでもやっぱりどこかスッキリしなくて、「なんか損した気分」と白状してしまいます。
フラれたのは自分のせいなのかも知れないけれど、それでもあんたが欲しいし抱きしめたいしキスしたいしいなくて淋しいくらいに必要なんだよ、と伝えたい。
「僕のあんたへ」というのは、「あのお互いに幸せだった頃のあんた」に伝えたい、ということでしょう。
もう「他の誰か」のものになってしまったかも知れない彼女ではなくて。
そしてもう一度サビが繰り返されたあと、「Woo……Yeah……Ah……」のような嘆き声にも聞こえる歌詞があって、こう締めくくります。