また、こちらの動画もイメージが湧きやすいかも知れません。
世界観を表現した楽曲
さまざまな試みも
2014年10月、第19回アニメーション神戸賞において主題歌賞(ラジオ関西賞)を受賞した。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/シドニア_(曲)
angelaの楽曲の多くはヴォーカルのatsukoによる作詞で、作曲はatsukoもギターのKATSUも手掛けます。
また、KATSUは編曲をしたりキーボードも弾き、さらには大太鼓や三味線まで担当するなど、多才な面を持っています。
PV内でも、いろいろな楽器を前にしたKATSUが見えたでしょう。
実は「シドニア」の楽曲制作にあたって、アニメの制作側からは「ヨーロッパの国歌を思わせるDNAを揺さぶる曲」と求められたのだとか。
しかし、原作自体が日本にこだわりを持っていることもあり、最終的には日本の行進曲のような楽曲に仕上げたそうです。
とは言え、純和風というわけでもなく、トランスなどのダンスミュージック的な要素も見られます。
結局、それが見事に『シドニアの騎士』という作品のオープニングを飾るにふさわしい楽曲となり、アニメも楽曲も、多くの人に長く愛されるものとなったのです。
歌詞を追う
それでは、戦う人類を力強く押し出してくれる、その歌詞を見ていきましょう。
誰(た)がために 我は征く
誰(た)がために 散り征くなら
何故に
打ち砕け 時 満ちて 生きるため 解き放て
出典: シドニア/作詞:atsuko 作曲:atsuko/KATSU
「人類存続のため」とはいえ、実際に強大な敵を前にしてしまうと、そんな理由などは大規模すぎて実感がなく、かえって自分が何のために戦うのかを見失いかねません。
自分は一体誰のために、もしかすると敗れ去っていくかも知れない戦いの場に、何故赴くのでしょうか。
けれどそんなマイナス思考では、敵前では一瞬で命取りとなるかも知れません。
だからこそ打ち砕かなければならないのです。
時が満ちた時、誰のためでもなく、自分が生きるために、すべてを解き放てと歌います。
宇宙(そら)の航路は風に消え 安住は幾億光年先
突き進むなら惑うな いざ征かん 騎士よ
出典: シドニア/作詞:atsuko 作曲:atsuko/KATSU
まさにアニメの世界観が見事に表現されています。
人類は長く宇宙船で漂い続け、本当に安住の地に辿り着けるのかすらもわからないのです。
それでも前に進もうとするのなら、惑わされてはいけない。
〈エースパイロット・シドニアの騎士〉として認められた長道は、征くのです。
打ち砕け KNIGHTS OF SIDONIA 時 満ちて KNIGHTS OF SIDONIA
生きるため KNIGHTS OF SIDONIA 解き放て 活路はこの手に
出典: シドニア/作詞:atsuko 作曲:atsuko/KATSU
冒頭の歌詞の間に「KNIGHTS OF SIDONIA(シドニアの騎士)」というコーラスが入っていますね。
真にシドニアの騎士であるのなら、打ち砕き、解き放てば、必ず活路をつかめるという希望が見えます。
誓い立てる間もなく この身を投げ出せ
重責と困憊と 運命(さだめ)には負けじと
出典: シドニア/作詞:atsuko 作曲:atsuko/KATSU