絢香「みんな空の下」

2009年7月発売のシングル

絢香「みんな空の下」は高い壁を乗り越えたい時に聴きたい曲!前向きになれる歌詞の意味とは?!の画像

「みんな空の下」は、2009年7月に絢香の10枚目のシングルとして発売された曲です。

絢香の表現力・歌唱力を最大限に活かした感動のバラードとなっているこの曲は、彼女の作品の中でも屈指の名曲として知られています。

曲中では「あなたはひとりじゃない」というメッセージが歌われ、頑張ることに疲れた人を優しく包み込んで癒してくれます。

花王「アジエンス」のCMソングとしてテレビでも流れていたので、絢香をあまり知らなくてもこの曲は聴いたことがある方も多いのではないでしょうか。

絢香が第60回NHK紅白歌合戦に出場した際は、トリから2番目という重要な位置でこの曲が披露されました。

活動休止前の最後の作品に

絢香「みんな空の下」は高い壁を乗り越えたい時に聴きたい曲!前向きになれる歌詞の意味とは?!の画像

2006年にメジャーデビューしてから精力的な活動を続けていた絢香でしたが、デビュー翌年から甲状腺の病気であるバセドウ病を患い、治療を続けていました。

そして、治療に専念するために2010年より活動を休止することを発表し、「みんな空の下」が活動休止前の最後の作品となりました。

元々は友人に向けて書いたという「みんな空の下」ですが、活動休止前というタイミングでふり返るとまるで自分のことを歌っているように感じたと語られています。

その後、絢香は自主レーベルを設立して2011年より活動を再開しますが、活動再開後の最初のステージとなった第62回NHK紅白歌合戦で披露した曲も「みんな空の下」でした。

絢香自身にとっても、厳しい時期を共に乗り越えた重要な曲となっているのではないでしょうか。

アカペラで歌い上げたMVにも注目

強いメッセージ性のある曲として印象的な「みんな空の下」ですが、そのMVも印象強いものとなっています。

富士山周辺の草原で撮影されたというこのMVは、7分弱という長尺の映像となっています。

そして、最大の特徴は、曲の前半がアカペラで歌唱されるという点でしょう。

真摯に歌う絢香をひたすら正面から映すというシンプルなMVの中で、絢香の歌のみが流れる前半は静かながら心に迫ってくる迫力があります。

絢香の歌声と曲そのものをまっすぐに描いたMVです。

歌詞に込められたメッセージを紐解く

言葉なしでも伝わる強さ

涙流さない どんなに辛くても
誰にも負けない強さ持ってるのは
まわりを悲しませない あなたの優しさ

見つめる瞳 言葉なくても
伝わるあなたの想い
負けないよって 頑張るよって
何度も優しく笑うんだ

出典: http://j-lyric.net/artist/a04c036/l019a10.html

あなたの笑顔は誰よりも輝き
くもり空まで晴れにしてしまう
何度も高い壁 乗り越えたから
何も怖くない ひとりじゃないよ
みんな空の下

出典: http://j-lyric.net/artist/a04c036/l019a10.html

「みんな空の下」というタイトルにも表れているように、この曲では「あなたはひとりじゃない」という励ましのメッセージが歌われています。

聴く人にそっと寄り添って背中を支えてくれるような歌詞は、絢香の歌唱力が合わさることでより説得力をもって響いてきます。

辛いときにもつい我慢して気を張ってしまうことを「優しさ」だと語り、「言葉なくても 伝わるあなたの想い」と理解を示してくれる歌詞は、聴いているとスッと気持ちが楽になるようなパワーがあります。

今までの努力や苦労を認めて、「何度も高い壁を乗り越えてきたんだから大丈夫」と励ましてくれるメッセージには、心が救われます。

そして、そんなメッセージを受け取ることで「自分はひとりじゃないんだ」と思うことができます。

悔しかった思い出も花を咲かす

言い返せなくて 悔しかったよね
ひとりで泣いてた日々も"今"につながって
大きな花を咲かそうとしてる

小さな胸にしまい込んでいる
空に似た 大きな心
泣かないでって 大丈夫って
包み込むように笑うんだ

出典: http://j-lyric.net/artist/a04c036/l019a10.html

星が顔を出し あなたが眠る頃
同じ空の下 願う人がいる
明日もあなたが笑っていられますようにって
見守ってるよ 遠い場所から
みんな空の下

出典: http://j-lyric.net/artist/a04c036/l019a10.html

無闇に「頑張れ」と伝えるのではなく、そっと背中を押してくれるような「みんな空の下」の歌詞

「悔しかったよね」と寄り添ってくれる言葉が、頑張りすぎて気を張っていた人の心には温かく響くのではないでしょうか。

泣いてしまうような日々も今花開くための準備期間だったんだ、と語る歌詞のメッセージは、誰もが抱えているであろう辛い思い出を救ってくれます。

「同じ空の下 願う人がいる」や「見守ってるよ 遠い場所から」という歌詞からは、自分のことを想ってくれている家族や恋人、友人などの大切な人が思い出されます。

自分が大切な人のことを想っているように、相手も自分の幸せを願ってくれている。そうやってみんな同じ空の下にいるから、自分はひとりじゃない。

この曲のメッセージは、聴く人にそう思わせて優しく励ましてくれます。