雨が意味するもの
Imitation rain
出典: Imitation rain/作詞:YOSHIKI 作曲:YOSHIKI
ロマンチックな台詞の真意とは
恋物語?
You said "I will be the sky and you will be the sun to shine"
Fake dreams 壊れてゆく ガラスの薔薇のように
Ah-
出典: Imitation rain/作詞:YOSHIKI 作曲:YOSHIKI
【和訳】
あなたは言った
「僕が空になろう
そして君は輝く太陽になるんだ」
偽りの夢
この英詞だけ読むと、とある男女の恋物語を想像してしまいますね。
どこか口説き文句のようにも聞こえるこのフレーズ。
ロマンチックな展開さえ想像してしまいます。
しかし視点を変えてみると、この楽曲を歌うSixTONESの物語にも見えてきませんか?
このロマンチックな言葉を伝えたのは、いまは亡きジャニー喜多川社長でしょう。
わたしが、君たちの活躍できる場=輝けるステージを用意する。
だから君たちはその上で煌めきなさい。
こう考えるとしっくりきませんか?
SixTONESのヒストリー
デビューまでに紆余曲折あったSixTONES。
そんな彼らの歴史はこの先の歌詞とともに見ていきますが、ここでもエピソードが1つ綴られています。
それが、ジャニーさんの言葉に続く歌詞。
「偽りの夢」なんて、なかなかにショッキングな言葉です。
実はSixTONES、結成してからデビューまでの間に実質解散状態の時期があったのです。
きっと結成時に、メンバーたちはたくさんの夢を描いたでしょう。
この6人でデビューするんだ!この6人で売れてやる!
そうやってステージへ勢いよく飛び出していったのに、彼らはすぐに現実を突きつけられました。
どうせ夢は夢で、叶うことなんてない。
心が折れ、諦めかけている彼らの様子を、作詞者のYOSHIKIさんは妖艶な雰囲気が漂う花に例えました。
夢が儚く散る様子は、悲しいけれどどこか美しい。
それは彼らが必死に生きていたからこそでしょう。
作詞者のYOSHIKIさんは、芸能界という華やかな世界で必死に生きる彼らを美しい言葉で表現しました。
雨が意味するものとは
Imitation rain
時には激しく 心に降り注ぐ
Shall we play this game
紅に染まるまで 雨に打たれて
出典: Imitation rain/作詞:YOSHIKI 作曲:YOSHIKI
サビの歌詞です。
冒頭で楽曲タイトルが「偽物の雨」であると解説しました。
この意味を理解するには、まず「雨」が表すものを考える必要がありそうです。
さて。この雨ですが、降っている場所は人の心の中だと綴られていますね。
ここから考えると、ずばりこれは「涙」の例えではないでしょうか。
これが「偽物」ということは、本心で流した涙ではない、と考えられます。
ただ難しいのが、この涙が偽物だからといって「嘘泣き」というわけではない、ということでしょう。
なぜ偽物なのか
これは、メンバーたちのSixTONESへの想いではないでしょうか。
皆それぞれの想いを持ってグループに向き合っていたことと思います。
しかしもしかすると、グループ以上に自分自身の生き方を考えていたのではないでしょうか。
本気で向き合っているようで、どこか上の空だったのかもしれない。
そんな気持ちで向き合っていた活動では、本物の涙なんて流せないんだ。
当時を否定するというよりも、振り返って問いかけているように感じられますね。