「SNOW EXPRESS」は中盤にラップが入るのが特徴です。
勿論この部分も、互いに愛し合う恋人の様子が描かれています。
当然バスの中での行いでしょうが、今が冬ということがより一層気分も盛り上げるのでしょう。
恋人と過ごす夜
雪景色の中 不思議な意識 It's My Mind
この場合 Kiss で奪い強く抱きしめる かけ巡るこの想い マジにかなり重い
君となら飽きない このMidnight 偽物の愛ならもういらない
You & I 作り出す真実の愛 Your Eyes に全然見当たらない Lie
Light Up された 俺の My Heart 意味のない言葉はもういらない
出典: SNOW EXPRESS/作詞:伊達歩 作曲:山下達郎
車窓から美しい雪景色が見えることで、恋人のムードが高まります。
本当に主人公が相手のことを愛しているのが分かるシーンです。
それにしても、ここまでやるとバスの中にいるという前提を忘れそうですね。
貸し切り状態とはいえ、運転手もいるのですからかなり大胆なことをしています。
目覚める時まで
意味はない隙もないほど抱いてたい Hold Me Tight 君と今は乗ってみたい
SNOW EXPRESS, Gonna Go, We Have To Go 今 二人行こう
そして抱き合おう 永遠(とわ)にKissしよう Amazing Kiss お目覚め
出典: SNOW EXPRESS/作詞:伊達歩 作曲:山下達郎
このラップの部分は、バスの中で恋人と一緒に寝ている場面なのではないでしょうか。
今までは寝る前にバスから見える雪を楽しむひと時だったというわけです。
この時も、別に本当に寝入っているわけではありません。
意識が夢の世界へ行くまでのわずかな瞬間を描いているのでしょう。
そして朝になったら、もう一度キスで一日が始まるのです。
愛する人と歩む道
好きな人となら、どんな辛いことでも乗り越えられると感じる人は多いのではないでしょうか。
歌詞の主人公と恋人も同じように感じているのでしょう。
二人でいることで、忘れていたことも思い出すことができるのです。
約束の場所
ふいにくちづけて 君が目覚めるよ
そこは約束の 夢の場所
君は誰よりも かけがえのない人
流れる星屑 巡る SNOW EXPRESS
出典: SNOW EXPRESS/作詞:伊達歩 作曲:山下達郎
相手が眠っている主人公にキスをしたのでしょうか、その感触を感じて目を覚ましたようです。
二人がいる場所はバスの目的地…というわけではなさそう。
というよりも、好きな人と一緒にいる今この場所が特別であり「夢の場所」なのでしょう。
「星屑」は夜を表現しているとも、雪の比喩にも読めます。
星の中を乗り物が走るというと、「銀河鉄道の夜」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
この歌詞は列車ではありませんが、バスでもロマンチックな感じがしますね。
ここにきて思い出したこと
都会にまぎれて 大切なものを忘れてた
もう2度と 離さないから この手を
出典: SNOW EXPRESS/作詞:伊達歩 作曲:山下達郎
主人公は今まで都市部で暮らしていたようです。
冬になったら年末年始か何かで都会を出て、恋人と一緒に過ごすというのが慣習なのかもしれません。
だとすると遠距離恋愛でしょうか。
都会にずっといると、忘れてはいけない何かを忘れてしまうようです。
何を忘れていたのかは分かりません。
都市はあまり余裕がない場所ですし、確かに忘れてしまうこともあるでしょう。
しかし冬にこうして恋人と一緒に過ごすことで、忘れていた何かを思い出せるようです。
「2度と…」ということは、もう都会には戻らないのでしょうか。
それとも、戻るけれど「決して忘れない」という決意の表れのようにも思えます。