miwa「ヒカリヘ」
2012年リリースのシングル
「ヒカリヘ」は2012年にリリースされたmiwaの9枚目のシングルです。
オリコン週間チャートでは4位を記録し、25回ランキングに登場するロングヒットとなりました。
また、miwaが初めて紅白歌合戦に出場したのもこの曲です。
ストレートなポップソングを持ち味としてきたmiwaがダンスビートを取り入れて新境地を見せた、可愛さよりかっこよさを追求した曲に仕上がっています。
ちなみにタイトル「ヒカリヘ」は4文字全てカタカナが正解だそうです。
ドラマ「リッチマン、プアウーマン」の主題歌
「ヒカリヘ」は、小栗旬と石原さとみが主演のドラマ「リッチマン、プアウーマン」の主題歌になりました。
miwaがドラマの内容を踏まえて書き下ろしたのがこの曲です。
好きな人との距離に悩みながらもひた向きに相手を愛する歌詞の世界観は、立場もタイプも違う2人の主人公を描くドラマの内容を連想させる部分がたくさんあります。
特に曲の主人公は、miwaと同じ女性である石原さとみの役「夏井真琴」ではないかと思えます。
ドラマを知ってから聴くと、その視点や葛藤が作中のシーンで浮かんできます。
キレイに輝くPVにも注目
ミュージックビデオは「ヒカリヘ」のタイトル通り、光の演出が印象的な作品です。
どこか幻想的で芸術的な世界観の中、いつもの少女のような可愛らしさとは違う大人っぽい魅力をまとったmiwaを描いています。
動画の再生回数はショートバージョンながら500万回に届きそうなほどの伸びを見せていて(2017年7月現在)、曲の人気が表れています。
クールな雰囲気の中、どこかコミカルさも併せ持ったmiwaのダンスシーンにも注目です。
「ヒカリヘ」の歌詞を読み解く
想っている人との距離に苦悩する
理想現実ワンクリック 光の速度に変わっても
地球の裏より遠い距離 アダムとイヴにはなれない
悲しみの生まれた場所たどって
その傷やさしく触れて癒せたなら
出典: ヒカリヘ/作詞:miwa 作曲:miwa
大切な人との距離に悩む歌い出しは、ドラマの内容である「立場や距離を感じる男女の関係」が表れています。
「地球の裏より遠い」と、とても遠く届かないところにいる人への想いが寂しげに歌われていて、切ない中にも凛とした芯のある愛情が感じられます。
「悲しみの生まれた場所」というのは、小栗旬演じる主人公・日向徹の過去のトラウマのことでしょうか。
ドラマと深くリンクして、真っ直ぐに日向を愛する真琴の心情が描かれています。
愛の力を信じる
溢れる想い 愛は君を照らす光になれる
切ないほどに
たとえ描く未来 そこに私がいないとしても
いまはそっと抱きしめてあげる
運命だって引き寄せて輝き続けたいよ
奇跡だって起こせるって信じたい
信じたい
出典: ヒカリヘ/作詞:miwa 作曲:miwa
印象的なメロディのサビでは、愛の力を真摯に信じるような力強い言葉が印象的です。
曲を象徴する「光」というワードも登場してきます。
たとえずっと一緒にいられないとしても、相手の未来に自分がいなくても、相手を支え、照らしたいという愛情がとても切なく響きます。
ただいじらしいだけではなく、運命を自分の力で切り開こうという芯の強さも見える歌詞です。