Mr.Children「エソラ」
「エソラ」
Mr.Childrenにとって15枚目のアルバム『SUPERMARKET FANTASY』収録の「エソラ」。
アルバム中の曲順で、彼らの代表曲の1つである「HANABI」の次に位置している楽曲。
また、後に発売されたベストアルバムにも収録されています。
これらのことから分かるのはこの楽曲が「ミスチル」自身にとっても大切な曲であること。
「エソラ」の歌詞で描かれていたのは、音楽に対する真っ直ぐな想いでした。
長い活動歴にも拘わらず、未だ精力的に活動を続ける「ミスチル」。
そんな彼らの音楽にかける思いが、この楽曲に表れているのです。
今回は、「エソラ」の歌詞を丁寧に解説していこうと思います。
「エソラ」のライブ映像が公開中
また、YouTube上のMr.Children公式チャンネルでは「エソラ」のライブ映像が配信中です。
発売から時を経ても、この歌を歌い続けている「ミスチル」。
そこには彼らが当時から変わらずに持ち続けている情熱がありました。
早速、Aメロから「エソラ」の歌詞を見ていきましょう。
「エソラ」1番
夢を取り戻す(Aメロ)
二足歩行してる空っぽの生きもの
無意識にリズムを刻んでいる
フルボリュームのL-Rに
萎んでた夢が膨らんでく
出典: エソラ/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
まず、1番のAメロパートです。
1行目「二足歩行の〜」という部分では、夢もなく生きている誰かを表しているのでしょう。
毎日が空虚さに包まれていて、日常を暇つぶしのように生きている人が思い浮かびます。
2〜3行目に描かれている景色は、その人物がヘッドホンか何かで音楽を聴いている様子です。
3行目「フルボリューム〜」から、爆音で音楽を聴いているのだと分かります。
そして、4行目「萎んでた〜」は、その音楽によって昔の夢が甦る様を表しているのでしょう。
かつての夢を失い、新たな夢も見つけられず空虚な毎日を生きていた人。
しかし爆音で流れるその音楽を聴いて、彼は生きる力を取り戻すのです。
そんな風景が目に浮かびます。
音楽で取り戻す未来
君が話してたの あそこのフレーズだろう?
まるで僕らのための歌のようだ
君はどんな顔して聞いてたの?
甘く切なく胸を焦がす響き
出典: エソラ/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
次は、1番のBメロです。
ここからは、そんな心奪われた楽曲の内容についての歌詞でしょう。
誰かに教えてもらった今ではお気に入りの楽曲。
歌詞の主人公は、教えてもらった友人と楽曲の感想を話し合っているのでしょう。
2行目「まるで〜」という部分は、その楽曲へ強く共感していることが分かります。
4行目「甘く〜」では、主人公がその曲に強く惹かれていることが分かる表現です。
ここでは、音楽によってパッと視界が開くような感覚がAメロの歌詞との対比で表されています。
サビ
メロディーラインが放ったカラフルな魔法のフレーズ
輝きを撒き散らしては僕らに夢を見せる
明日へ羽ばたく為に
過去から這い出す為に
Oh Rock me baby tonight
ほらもっとボリュームを上げるんだ
出典: エソラ/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
ここからサビのパートです。
サビでは音楽に対しての賛美と取れる言葉が並んでいます。
1行目から、音楽で灰色だった現実が色づいていく様子が描かれているのです。
すでに夢を諦めてしまった主人公。
2行目「輝きを〜」、音楽をきっかけとして彼は夢を見ることを思い出します。
今までの空虚な日々からこれをきっかけに脱出しようとしているのでしょう。
3〜4行目では取り憑かれていた過去から、未来へと歩を進めようとしているのが分かる表現です。
5行目は直訳すると「私をロックさせてくれ」といっています。
意訳するならば、「私をロックで興奮させてくれ」という意味になるのではないでしょうか。
主人公のテンションの高まりを感じる英文です。
そして、6行目では更に音量を上げろといっています。
身体全体で音楽の振動を感じようとしているかのようです。