ユニット名に込められた意味って?

「悲劇のヒロイン」になるしかな女の子たちへ

6人組の女性アイドルユニット悲撃のヒロイン症候群は、2019年2月にデビューしたばかり!

インパクトのある名前の彼女達ですが、その由来は一体どこにあるのでしょうか。

歌でダンスで想いを伝えたい。そして、いじめ差別などの攻撃から悲劇のヒロインから救いたい。少しでも私達の歌で明日生きる力になれたら、明日と戦う勇気になれたら。全ての悲劇のヒロインに幸せが訪れますように。

出典: https://www.herosyn.com/

「悲劇のヒロイン症候群」とは自分が世界一不幸だと思ってしまっている状態のこと。

いわゆる苦労人という言い方もできそうですが、少し違うのは自分の不幸を自慢したり、幸福であることに罪悪感を覚えるといった特徴。

SNSなどで匿名で誹謗中傷を言えるようになった世の中では、心無い言葉をぶつけられることも。

そういった攻撃を受け、「悲劇のヒロイン症候群」になってしまう…

傷つきやすい繊細な心を持っているために、知らず知らずのうちにそうなってしまった人もいるはず。

悲撃のヒロイン症候群(ヒロシン)はそんな彼女達の立場に立って、応援するというプロパガンダを掲げた画期的なアイドルです。

女性から多く支持されているのはこうしら背景もあるからなのですね。

今回、ご紹介するのは彼女達の楽曲『LOVE YOU KILL YOU』

「あなたを愛して あなたを殺す」という不穏なフレーズからはすでに危険な香りがプンプンします!

まずはリリックビデオからチェックしてみましょう。

リリックビデオをチェック!

ガーリーでちょっと危険なアイテムがたくさん!

残念ながら『LOVE YOU KILL YOU』にはMVがありません。

その代わりに歌詞を表示させた映像リリックビデオが発表されています。

のっけから胴体だけのマネキンがズラッと大量に登場。

その中で真ん中の一つだけ赤い個体があります。

これが歌詞に登場する「私」こそ主人公なのでしょう。

途中で明らかに白いマネキンは他の女性の例えだというのが分かります。

注射器、手錠など物騒なアイテムが登場する一方で、マカロンやぬいぐるみなどかわいらしいものも。

このアンバランスさが彼女達らしくてとても魅力的ですね。

印象的なイメージがたくさん登場するこのリリックビデオですが、著者が特に好きなのは手が沢山並んでいるところ。

YouTubeのコメントを見る限りでは「歌割りを表記してほしい」という声や、「“歌ってみた動画っぽい」という声が見られました。

さて、リリックビデオを見る限り、一般的な恋愛ソングとは一味違っているという事が伝わったかと思います。

次からは歌詞について具体的に解説していきたいと思います。

歌詞解説!

嫌なたばこの煙さえ

永遠の愛を誓って 私の為に死ね

もう堪んない ほんとの愛情ってやつは
無条件に幸福です 他に何にもいらないです
嫌なたばこの煙さえ 愛しくて欲しくて

魔法にかかってしまったみたい
いつまでも いつまでも いつまでも 離れはしない
誓うよ

出典: LOVE YOU KILL YOU/作詞:中村コロスケ 作曲:中村コロスケ

「相手のために死ねるか」と究極の愛について語る時は良く話題に上ります。

この歌詞の主人公は最初からこの究極の愛を求める姿勢です。

でも、その究極の愛を得られたのかとても幸せな様子。

「あばたもえくぼ」という欠点さえ長所に見えてしまうということわざがありますが、まさにそんな状態。

完全に相手に恋に落ちていて、夢見心地の気分。

「ずっと側にいるよ」と約束する姿はかわいらしく感じますが…?

冒頭の過激な言葉に不穏なものを感じますが、読み進んでみましょう。

殺したいくらい

君と何度も何度も愛して
君と何度も何度も重なる
君が消えてしまうくらいなら
もう殺しちゃいたいんだ(キルユー)
君と何度も何度も愛して
君と何度も何度も重なる
永遠(とわ)に起こしてよ 不器用なキスで

出典: LOVE YOU KILL YOU/作詞:中村コロスケ 作曲:中村コロスケ

確かに、恋に落ちた時に幸せなだけではなく「いつかは失ってしまうかもしれない」という不安を抱く人もいます。

あまりに幸せ過ぎると、その幸せが奪われた時を想像して怖くなってしまう…

「別れてしまうかも」といった不安ではなく、仲が円満であっても襲ってくるこの不安。

不思議なものですよね。

また、人間はいつかは死んでしまう生き物です。

寿命で考えるともっとずっと先かもしれませんが、主人公にはそれすら耐えられません。

実際に殺したいと言っているわけではなく、「君がいなくなることが耐えられない」ということを少し過激に表現しているだけかもしれません。

最後のフレーズは童話「白雪姫」や「眠りの森の美女」を連想させますね。

ずっと相手にとってのお姫様でいたいのだという気持ちが伝わります。

ほんとの愛情とは?