3.紅い陽炎
イントロの泣きのギターが切ないこの曲は、不倫がテーマになっています。
苦しい恋に苛まされ、それでも相手にどうしようもなく惹かれていく、そんな気持ちが描かれています。
自分が傷つくのはいいけれど、絶対に相手を傷つけたくはない。
優しさを持ってるがゆえに苦しむ姿が涙を誘います。
4.RUN
この曲については先に詳しく述べているので、ここでは割愛します。
ファンやスタッフとの絆について歌い上げたメッセージソングで、屈指の人気曲です。
5.Out Of Control
B'zらしいちょっとおどけたような表現が多用されていますが、この曲には社会風刺が含まれているといわれています。
キレのいいイントロのリフからノリがよく、一気にサビまでノリで持っていきます。
近年は、あまりライヴで披露されることがないようですが、独特のかっこよさを持つ曲です。
6.NATIVE DANCE
前作のアルバム『RISKY』の空気を感じさせる曲。
しかしデジタルサウンドにホーンなどが組み合わされ、確実に進化していることを感じさせてくれます。
ファンの人気も高く、コーラス部分には決まった振付があり、ライヴでは観客が一体となって踊ります。
7.MR. ROLLING THUNDER
少し「ZERO」と似通った印象の、ハードなイントロの曲。
激しく歪ませたギターサウンドの隙間から、デジタルサウンドが効果的に顔をのぞかせています。
まさにB'zの音楽が転換期にある、今から聞くとそれを実感させるような仕上がりの曲です。
8.さよならなんかは言わせない
卒業式がモチーフのこの曲は、誰もが一度は抱いたことがあるだろう感情を見事に表現し、ファンに高い人気を誇っているのも納得です。
離れ離れになっていく仲間のことを歌いあげた歌詞の内容は、「RUN」とどこかリンクしているような印象を受けます。
覚えやすいキャッチーなサビも、人気の秘密なのではないでしょうか。
9.月光
稲葉浩志の歌唱力が存分に活かされたこの曲。
美しいバラードで、彼の声を堪能するためにあるかのような曲です。
ドラマティックな曲の展開が、切ない歌詞の世界観と相まって、胸が締め付けられるような、そんな気分にさせられる曲です。
ライヴでは、アコースティックバージョンで披露されることがほとんどのようです。
10.Baby, you're my home
アルバムの最後を飾るのにふさわしいアコースティックナンバー。
イントロのアルペジオが郷愁を誘います。
途中から加わるブルースハープが、なんとも言えない雰囲気を醸し出し、大人の曲のイメージです。
B'zはこのアルバム『RUN』の後、オリジナルアルバムとしては1994年に『The 7th Blues』を発表するわけですが、この曲はその『The 7th Blues』の気配を感じさせる曲ともいえるでしょう。
ウォームな雰囲気がここまでの収録曲との間に、若干の違和感を感じるこの曲ですが、これからあのアルバムに繋がっていくと考えると、納得のいくものがあります。
絆を感じさせてくれる「RUN」