和訳

昔からめちゃくちゃ運が良かったから大丈夫

どれだけでっかいヤツになっていくのかよく見てろよ

あらゆる嘆きに終止符を打ち 隠されている何かを暴いてやる

この気持ちをほとばしらせて使命を果たしに世界中へ漕ぎ出すぞ

(考察) 

人間とはとても弱い生き物で、よほどの自信家を除けば、自らの欠点を見つけては自らを責める傾向があります。

誰かや何かと比べて諦めて、そこで立ち止まってしまうこともあるでしょう。

しかしながら相反する性質を持つもうひとりの自分がいませんか?

この壁を乗り越えたい、そびえ立つ山の頂へたどり着きたい。どちらの自分も本当の自分です。

それなのになぜか強い自分を押し隠してしまうのが不思議ですね。

この歌詞では、他人には見せていない強い自分を今こそ発揮してやる!という意気込みが歌われているのでしょう。

ここまでの単音に乗せられた言葉たちは、何もかもを諦めて乾ききった呟きのようにも聴こえます。

しかし実際はこんなにも熱い想いが込められていたのです。

どこまで続くのか分からないトンネルの中で「光」を見つけるまで、彼らは止まりません。

その「光」は何色なのでしょうか。

正しさを決めるのは自分自身

帆のマークの意味は?

KAT-TUN「GOLD」の歌詞を和訳して徹底解釈!!なぜタイトルが”GOLD”なのか考える!!の画像

これがMy Noiseだ Men Boys&Girls聞け SnowとSeven
どこまでも掲げたドクロマークの錨下げた地に信念誓い

出典: GOLD/作詞:SPIN, JORKER 作曲:Stefan Aberg, Stefan Englom

 直訳すると「私の騒音」となりますが、自分のあらゆる感情を指しているのでしょう。

「7」という数字から想像できるのが「七つの海」です。

中世アラビア人は、彼らが帆船で航海した全ての海を7つに数え上げた。これが本来の「七つの海」であると言える。

大西洋
地中海
紅海
ペルシャ湾(アラビア湾)
アラビア海
ベンガル湾
南シナ海

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/七つの海

現代における「七つの海」とは少し異なりますが、中世アラビア人はこれが限界だったのかもしれません。

そこにKAT-TUNはひとつ付け加えました。「雪」、おそらく「北極海」だと考えられます。

とにかく世界中の人々に自分の思いの丈を叫んで届けたいのでしょう。

後半部分からは「海賊のお手本」といった印象を受けます。

悪の象徴のようなマークを掲げていても、信念はひたむきで前向きで情熱的な彼ら。

どんなに悪く言われようとも、自分が正しいと思った道を進むという決意が感じられます。

その時は必ず訪れる

旅立ちの鐘が 鳴り響く
思い出せば逢いたくなる でも戻れない

出典: GOLD/作詞:SPIN, JORKER 作曲:Stefan Aberg, Stefan Englom

新たなスタートだと考えれば喜びの音ですが、スタート地点に残る人々との別れを知らせる音でもあります。

その別れは自分の「決意」が招いたもの。

別れを悲しむ人々を見て「決意は間違いだったのだろうか」と揺らぐ気持ちもあったのかもしれません。

喜びと悲しみが複雑に絡み合う感情は、地球上で人間だけに与えられたものです。

自らが課した使命を果たそうという決意の強さと、愛する仲間たちとの別れの辛さ。

感情としては真逆ですが、この2つが作用し合って強烈な光が今、放たれようとしているように感じます。

「GOLD」と名付けられた理由とは

KAT-TUNといえば「GOLD」と語り継がれてきた訳

KAT-TUN「GOLD」の歌詞を和訳して徹底解釈!!なぜタイトルが”GOLD”なのか考える!!の画像

ここまで「GOLD」の歌詞和訳しながら行間に込められているであろう意味を深掘りし解釈してきました。

あらためてこの楽曲のタイトルがなぜ「GOLD」とされたのかに注目してみましょう。

この曲に登場する主人公は内に秘めた想いを胸に大海原へと漕ぎ出していきます。

閉塞感や違和感を払拭して自分の内なる声に耳を傾け、それに沿って行動していく。

これはごく自然な流れのように思われますが、実際はどうでしょう。

頭では理解していても行動に移すのは非常に難しいことです。

一歩間違えば自分勝手なふるまいと勘違いされるかもしれません。

ですから秘めた思いをオープンにすることなく生きる人も多いのではないでしょうか。

自分らしくいたいのに、自分らしくない自分のほうが心地よいという矛盾。残念ながらこれも現実です。

歌詞の中の「俺たち」は心地よさのために自分を欺くことをやめました。

敵が立ちはだかろうとも前に進む決意をしたのです。

おそらくこれはデビュー前のKAT-TUNの心情と重なるのでしょう。

輝きが輝くとき

結成当初からメンバー個々の個性と我が強く、従来のアイドル像が優等生を主としていたのに反して、「不良」や「ギラギラ」といったイメージを持つグループである。社長やスタッフに叱られてばかりの「やんちゃな異端児」だったが、自身の考えを貫く姿勢と果敢なパフォーマンスが徐々に評価され「ジャニーズでは異色のワイルド」なグループと称されるようになる。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/KAT-TUN

他のグループとは一線を画していた彼らは常に比較され、マイナスのレッテルを貼られることもありました。

だからといって彼らは態度を変えることも、憤慨して脱退することもなかったのです。

それは、居心地が悪い自分こそ本当の自分だと気付いたから。

この時点で彼らはおそらく輝き始めていたのでしょう。

そして輝きがひとつに集まり更に強い光になりました。その色は「GOLD」です。

なぜ白い光ではなく、金色なのでしょうか。

「白」はその色自体に光る要素がありません。

しかし「金」はその色自体が光り輝いています。そして「金」に光が当たれば更に輝くのです。

KAT-TUNメンバー自身が輝きを放っていたという事実。

そしていつか彼らに強い光が向けられ、更に輝くだろうという展望。

この双方を表す色はきっと金色、「GOLD」以外に存在しないでしょう。

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