こんなにもあなたのことが好きなのに、なぜ主人公は自分の想いをあなたに伝えないのでしょうか。
それは、主人公が「あなたの幸せ」しか願っていないからです。
今このタイミングであなたに想いを告げた所であなたを困らせてしまうだけとわかっているのです。
あなたに対して迷惑をかけてしまう…と思っているから、あえて自分の気持ちを伝えないのでしょう。
自分が幸せになることよりも、「あなた」と「その人」が結ばれて幸せになってもらうことを優先したのです。
あなたのことが心の底から好きだからこそ、このような考え方をするのでしょうね。
2番~ラストの歌詞
一番聞きたくない話をする「あなた」
あなたが今しているのは
私が一番聞きたくない話なのに
それでも聞き続けるのは
あなたに会えなくなるよりは
まだ少しだけましだから
出典: back number/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
2番の冒頭では、主人公とあなたが会話をしているシーンが描かれています。
あなたと一緒にいられて喜びを感じていたのも束の間だけです。
あなたは、主人公が一番聞きたくない話(=「その人」に関する話)をしてきました。
その人に夢中になっているから、主人公のことが見えないあなた。
「主人公もこの恋を応援してくれているだろう」と思い込んでいるあなたは、その人の話を遠慮なく振ってきます。
そんな状況にうんざりする主人公。
それでも、主人公は黙ってあなたの話を聞き続けます。
どんなに苦痛な話をされたとしても「あなた」と一緒にいられる時間をなくしてしまうのは怖いと感じているようです。
「あなた」のためにお洒落をしたのに…
私が聞きたかったのは
終電の時間でも好きな人の悪口でもなくて
せめて今日のために切った髪に気付いて
似合ってるよって言ってほしかった
(※くりかえし)
出典: back number/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
主人公はあなたに会えるこの日のために髪を切り、精一杯のお洒落をして、準備してきました。
だから、少しでもいいからそれに気づいてほしかったといっていますね。
それなのにあなたは「その人」の話をしたり、「もう終電が来るから帰らなきゃ」といった話しかしません。
主人公があなたのためにお洒落をしてきたことなんて、全く気づいていないのです。
とても虚しい気持ちになっていることが、この歌詞から読み取れますね。
今更嫌いになることはできない
こんなに好きになる前に
どこかで手は打てなかったのかな
私が選んで望んで恋したんだから
叶わなくても気持ちが伝えられなくても
こんな気持ちになれた事を大切にしたい
本当だよ
出典: back number/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
今更あなたのことを嫌いになることは、主人公にはできません。
いっそのことあなたをきっぱりと諦めることができたら、主人公の気持ちも楽になるのでしょう。
しかし、今となってはもう手遅れなので、自分の気持ちを隠してひたすら悲しむしか方法がありません。
あなたに対して、感謝の気持ちを抱いている主人公。
自分の恋が叶わず、想いを伝えないまま終わったとしても、恋したことを後悔してはいないようです。
どんな結末になろうとも「あなた」への想いを貫き通すと決めていました。
だから、こんなにも深く愛することができるのでしょうね。
会っていない時も辛いし、会っている時も辛い
会いたくて
でもほら横にいても
また辛くなってる
その人より私の方が先に
好きになったのになぁ
出典: back number/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
あなたの心はもうその人にしか向いていないと分かっている主人公。
それでも主人公はあなたに会いたいと願ってしまうのです。
しかし、実際に会うとあなたはいつもその人の話ばかり…。
会っていない時も辛いし、会っている時も辛いというかなり苦しい状況であることが分かりますね。
その人があなたのことを好きになる前から、主人公はずっと好きな想いを抱いていました。
それでもあなたに選ばれたのは、主人公ではなく「その人」だったのです。
「あなた」も本気で「その人」を愛している
でも私があなたを好きなくらい
あなたも想っているなら
私じゃやっぱりダメだね
(※くりかえし)
出典: back number/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏
でも、主人公はきちんと分かっているのです。
自分があなたのことを本気で愛しているように、「あなた」も「その人」のことを愛しているということに。
自分がされたら嫌なことは、他人にもしたくない!と考えているのでしょうね。
それにあなたがそこまで本気でその人のことを愛しているのなら、やはり自分には勝ち目がないといっています。
恋愛はどちらか片方が想うだけでは成立しません。
お互いに愛し合うからこそ、成立するのです。
どんなに主人公があなたのことを想ってもあなたの心を変えることができません。
残酷ですが、それが恋愛というものなのです。