冬の星空みたいな 冷たいその掌で
僕の手を温めようとしてくれた日を思い出す

出典: つぼみ/作詞:太志 作曲:太志

先ほどは「夏」というワードが出てきましたが、今度は「冬」というワードが出ていますね。

きっと、この歌詞の主人公は冬の時期に心温まる経験をしたのでしょう。

冷たくかじかんでいるにも関わらず、一生懸命この主人公の手を温めようとした人。

その人の優しさに触れたことにより、主人公の心に大きな変化があったようにも読み取れます。

人間は、余裕がある時やハッピーな時は周りの人にも良くしてあげられることが多いです。

反対に余裕がなかったり落ち込んでいたりする時は、周りの人に冷たく当たってしまうこともあります。

しかし、この歌詞に登場する"冷たいその掌"を持つ人はそうではありませんでした。

自身もダメージを受けているにも関わらず、主人公に良くしてあげようと働きかけているのです。

自分の心の状態に関係なく周りの人に良くしてあげられる人というのは、本当に素敵な人間ですね。

人間を花びらに例えた歌詞に注目!

この世界の一人一人が 誰も一枚の花びらで
つぼみとは花びらが ぎゅっと抱きしめ合っている姿で
風に千切れそうになっても 太陽に雲が被さっても
僕たちの目は もう涙を こぼすためにあるものじゃない
夢を見るためにあるんだよ

出典: つぼみ/作詞:太志 作曲:太志

ここからサビに突入します。

生まれた時から死ぬ時まで完全に孤独だった人というのはそうそういないものです。

自分を産んでくれた両親や兄弟に助けられることも多いでしょう。

学校に行けば先生や先輩、後輩、同級生という仲間に支えられることもあるかもしれません。

大きくなるにつれて恋人という大きな支えができる人だっています。

そして、社会に出れば上司や同僚などに助けてもらう経験だってするでしょう。

人生は誰かの助けによって支えられることがとても多いのです。

反対に、自分が他の人を助けることだってあるでしょう。

そんな助け合う様子をこの歌詞では「つぼみ」に例えていることが分かります。

一人では乗り越えられないような困難(=風や雲)に出くわすことだってあるでしょう。

それでも、花びらのようにお互いを支え合って生きていれば乗り越えられるのです。

「土に根が潜った日」に込められた意味とは

繰り返してゆく日々の中で 誰だって時々忘れる
この地上に花を咲かせるために 土に根が潜った日のことを

出典: つぼみ/作詞:太志 作曲:太志

どんな植物であっても、植えた瞬間からいきなり花が開くということはありえません。

初めは根っこが成長してやがて芽を出すようになり、時間をかけてつぼみとなって花を咲かせます。

人間の成長だって同じように段階を踏んで、徐々に変化していくものなのではないでしょうか。

成長を繰り返す中で初心(=土に根が潜った日)を忘れてしまうこともあるでしょう。

しかし、その初心を思い出すことによってさらに強く成長できるかもしれません。

「初心忘るべからず」ということわざもあるように、最初の頃の自分を振り返ることも時には必要なのです。

物事の見え方は気分によって異なってくる

見上げた空の青が 哀しく見える時には
灰色に滲む予感を 疑い抜いてみせるから

出典: つぼみ/作詞:太志 作曲:太志

空を見て「綺麗だな~」と感じる人もいれば「哀しいなぁ」と感じる人もいます。

同じものを見ていたとしても、その時の気分によって物事の見え方は変わってくるものです。

"灰色に滲む予感を疑い抜く"とは、物事の見え方を疑ってみようという意味のようにも感じられます。

少し視点を変えるだけで、ネガティブなこともポジティブに動くための原動力へと変換できるかもしれません。

ここの部分の歌詞は他にもさまざまな解釈ができそうですが、とりあえず筆者はこのように解釈しました。

「こわい夢」とはどういう意味?

もしこわい夢を見たら すぐに僕を起こせばいいさ
とっておきの笑い話に 君が点を付けてくれよ
子どものように 手を繋いでさ 朝までずっと話していよう
抱きしめ合って眠ったって 同じ夢までは見れないから

出典: つぼみ/作詞:太志 作曲:太志

2番のサビに該当するこの部分では「夜」に関するワードがたくさん登場します。

嫌な出来事(=こわい夢)に遭遇してしまって、気持ちが落ち込んでいる人に対してとても優しい言葉をかけていますね。

落ち込んでいる気分を変えてあげられるような楽しい話をしよう!という内容の歌詞が素敵です。

愛そうと働きかけることが大事

綺麗な夜空を見つけた 君にも見せてあげたくて
写真に撮ってみたけど 思ったより綺麗に写らなくて…
愛の待ちぼうけなんて もうやめることにしたよ
喜びも 悲しみも 独り占めじゃ寂しいもの

ねぇ ぼくらは ねぇ ぼくらは

出典: つぼみ/作詞:太志 作曲:太志

「綺麗な夜空を見つけた」というささやかな幸せを誰かにシェアしようとしていますね。

愛されることをただ待っているだけでは、本当の幸せはなかなか掴めないものです。

自ら積極的に愛そうとしたり相手の悲しみを癒そうと働きかけることが重要なのではないでしょうか。

そうすれば、いつのまにか自分も周りから愛される人間へと変わることができます。

応援をパワーに変えて乗り越えていこう!