暗闇に見えたひとかけらの光

Last night「わからなくなった」って
言われて気付いた
If I could tell you 「sorry…girl」 To love
何とかするよ あの日の秒針はまだ動かないけど

出典: But...作詞:菊池風磨 作曲:Tommy Clint・Christifer Erixon・MiNE

人は大切なものを失って、初めてそれがいかに自分にとってかけがえのない物であったかを実感する生き物です。

もっと早く気付いていれば3行目からはこれまでは素直になれなかった気持ちから一変して、「好きだ」この思いを素直に受け入れることができるようになっています。

そして、それまで止まっていたあの日の景色をもう一度取り戻すために覚悟を決め、何かを胸に誓う様子が読み取れます。

後悔ばかり、失うばかりの自分に初めて正面から向き合い、ようやく自分がすべきことを理解できたのでしょう。

人は失敗して初めて自分の弱さ・愚かさに向き合います。

そこに向き合い打ち勝ってようやく真に大切なものがわかるものです。

失ってから、止まったままの時計の針をもう一度進めるため、主人公は新しいスタートの一歩を歩み始めるのです。

蜃気楼のような恋

Baby すぐ隣にいるのに  こんなにも遠くて
Oh…why?
もう触れられない?
Maybe  名もなき感情の音が
鳴りやまなくなって
Oh…Oh I’m missing you

出典: But...作詞:菊池風磨 作曲:Tommy Clint・Christifer Erixon・MiNE

すぐ近くにあるように見える。けどそれはずっと先にあって辿り着くことができないものです。

これは見えていても決して触ることができないもの。

どんなに求めてもまるで彼女は砂漠のなかに浮かぶ蜃気楼のように。。

いないとわかっていてもどこか求めてしまい、その思いはなかなか断ち切れるものではありません。

理屈が通用しないからこそ、身体・心に強く染みついて離れてくれないのでしょう。

近くにいたときには感じることすらなかった心の痛みに今猛烈に襲われている様子が読み取られます。

寄り添った時間が長ければ長いほどその苦しみは比例して大きくなることでしょう。

恋焦がれた存在だからこそ、もがき苦しむ様子が鮮明に浮かんできます。

暗闇の中で見えない光を探して

見えないものを追いかけて

I’ll be fine on my own,you won’t have to worry anymore
But…but…but Sorry baby
今さら Don’t lie to me
素直な気持ち話してよ
I might be the one who isn’t honest enough

出典: But...作詞:菊池風磨 作曲:Tommy Clint・Christifer Erixon・MiNE

和訳

僕は何とかやっていくから、心配しなくていいよ

でも..でも…でも…ごめんよ

嘘なんてつかないでくれよ

素直でないのは僕のほうかもしれない

【解釈】

口では諦め・別れの言葉を口にしても、心まではその想いに染まらない様子が読み取れます。

まだ彼女への想いが断ち切れていないのかもしません。

「もう君のことは忘れるよ。だからこれからはお互いの人生を生きていこう」

一行目の歌詞からはそう覚悟し彼女のことを忘れるような素振りを見せています。

しかし、その後の歌詞からはやはり未練が断てずにいるようなセリフとなっています。

そして、最後にこれまでは彼女の心にばかり焦点を置いていたところから一転し、自分の心にスポットを当てています。

追いかけて、それでも追いつくことができずふと立ち止まって自分をもう一度見つめなおしてみると、これまで見えていなかった景色に遭遇することがあるはずです。

今回の主人公もきっと、これまで気づくことができなかった何かに気付かされた瞬間なのではないでしょうか?

―追いかけても届かない想いー

Yeah…Don’t let me go baby…
The more I love、the more it hurts
あなた以外誰もいないよ Love you …Love you …
But I don’t know what I think of you

出典: But...作詞:菊池風磨 作曲:Tommy Clint・Christifer Erixon・MiNE

和訳

いかないで…

君を好きになればなるほど、僕の心は傷ついていくんだ

愛してる.愛してる

だけど、君の考えていることがわからないよ

【解釈】

先ほどまでの歌詞とは一転し、やはりどこか未練が消せずにいる様子が伺えます。

一行目の歌詞では、心の奥底から湧き出た感情が滲みでてしまっていますね。

表では大丈夫と装っていてもやはり隠せない感情というものはあるもの。

思えば思うほどつらくなってしまい、相手の気持ちもわからず自分の気持ちも伝えることができずただ離れていくだけの彼女。

好きであればあるほど、その現実と理想の関係とのギャップに苦しみ打ちのめされていく…。

最後には自分がどうしていいのか、自分は本当はどう思っていてどうしたいのか?

それすらわからなくなってしまい恋愛に溺れ、自分を見失ってしまった様子が伺えます。

この男性はとても一途でなかなか自分の気持ちを表に出すことが苦手な人なのかもしれません。

だからこそ、余計に自分の本当の気持ちと伝えられなかった後悔に打ちのめされているのかもしれません。

主人公の一途であり、それ故に不器用になってしまう。こんな人を見ていると、見ているこっちがやきもきしてしまいますね。

恋愛でありがちな男性の苦悩が描写されている歌詞です。

不器用な苦しみ

Hey,baby? 今はまだmy lady…
だけどmaybe このままじゃそう lady
あなたから見る僕はso crazy?交錯する想いの中で
捜索する気持ちもどこかで 一挙手一投足 拘束
なんてどうかしているのは確か

出典: But...作詞:菊池風磨 作曲:Tommy Clint・Christifer Erixon・MiNE

愛する人を追いかけると周りのことは何もかも見えなくなってしまいがちです。

想いだけが増すばかりで、現実は何も変わっていくことはないのに…。

それでも彼女のことしか考えることができず、何かにつけては気を取られてしまい何も手につかなくなってしまっています。

この人は少しメンヘラ気質なのかなと想像させられますね。好きな人には一途になってしまいなかなか抜け出せない。

そうやってどんどん抜け出せなくなって、気が付けば自分でもわかるくらいに狂っていってしまい後戻りできないところまでいってしまう。

一度は彼女の心を手に入れかけていたのに、少しの油断から彼女の心もなにもかも失ってしまうこともあるでしょう。

失恋の苦しみ全てを表現されてる、淡い恋愛ソングとなっています。