「...more」はどんな曲?

限定ベスト盤のみの収録曲

Sexy Zone(菊池風磨)【...more】歌詞の意味を解説!時を止められる?その時解る愛の意味の画像

Sexy Zone 5th Anniversary Best」初回限定盤Bに収録された「...more」

Sexy Zoneメンバー菊池風磨のソロ曲です。

さらに作詞・作曲も菊池さんが書いています。

そのためベスト盤への収録が決まった時、ファンは心から歓喜したことでしょう。

Summer Paradise 2016で発表されたこの曲は、ベスト盤の初回限定版にしか入っていません

そのためライブに行った多くのファンは発売日に購入し、聞き惚れていたのではないでしょうか。

「...more」は恋人だった時の幸せな気持ちや別れの描写など、複雑な気持ちが入り混じった曲になっています。

「...more」の歌詞

この歌詞を読むと、最初は「付き合っている甘い気持ちを描いた歌だ」と感じられます。

しかし後半では抽象的にではなく、結構明確に別れの描写が出てくるのです。

最後こそその後にどうなったのか、またつきあえるのかと曖昧に描かれているように思えるかもしれません。

ですが、とりあえず一度は確実に別れています。

別れても好きだからこそ、付き合っていた頃の幸せな二人の時間が愛おしく思うのですね。

そう思いながらもう一回この曲を最初から聞いてみると、まるで違った角度からの歌詞の意味が生まれるのです。

最初に読んだ時と、次に読んだ時で違う気持ちになれる

ありふれたひと時を
ソファの定位置で過ごして
なんとなくいつだって
このままでいたくて

出典: ...more/作詞:菊池風磨 作曲:菊池風磨

よくあるといえばよくある、恋愛が上手く行っている男女の描写。

それを「ソファ」にたとえて描いています。

「ソファ」は丁度二人がすっぽり収まって、二人だけの時間と世界を作れるモチーフなのでしょう。

そのソファで「いつまでもこのままでいたい」、という気持ちは共感できる人もいるかもしれません。

この冒頭から、すでに初めてと2回目とで少し歌詞を読んだ時の気持ちが変わってくるように思います。

この歌詞は、「現在」の主人公から見た「過去」の二人の話なのですね。

ソファの「定位置」という意味は、ふたりの幸せ空間でもあります。

しかし今となってはもう、写真のように切り取られてもう動きません。

つまり、過去の思い出の話になっていることが分かります。

このソファの描写は、思い出として本当に時が止まっているのでしょう。

二人は思い出の中で止まっていて、それを別れた後の自分が見ている。

このような別れが約束されている歌詞のように、2回目読んだ時に変わります。

これは切ないですね。

幸せでも悲しみでもない、もう一つの解釈

甘えかたは ぎこちなくて
うまくできずに
すぐいじけて そっぽ向いて
黙り込んでも
照れ臭そうに あなたから
手を引くでしょ?
ほら その顔見せて 恥ずかしがらないで
(Come close to me…baby)

出典: ...more/作詞:菊池風磨 作曲:菊池風磨

これを見ると、なんとなくこの歌詞の主人公は女性っぽく感じられます。

ここで特に興味深いのが、「あなたが手を引いてくれるはず」という描写です。

「いつでもあなたが私を導いてくれる」という描写なのかと思いきや、なんとそうでもない。

実際後半で恋人は、手を引かなくなります。

しかし別れて目の前からいなくなった現在は、もう恥ずかしがっていないのかもしれません。

「恥ずかしがっているから」、現在はもう主人公の元に顔を出さないのではないのかという考え方ができます。

逆に「恥ずかしい時には頑張って手を引いてくれた」という解釈もできるでしょう。

しかし今はそうではなく、もう別れて気持ちも冷めていて顔を出さす事もない。

と、どちらの解釈もできる複雑な歌詞の構成になっています。

「主人公の切なさ」だけでなく、恋人だった人の「残酷さ」も少し感じられるように思えてなりません。

中盤の逆説

菊池さんがソロで作る歌詞は、本人いわく「全部実体験」なのだそうです。

先程の歌詞は女性的視点の歌詞でしたが、菊池さんご本人が体験して感じた気持ちでもあるわけですね。

しかし女性が主人公だったとしたら、菊池さんと同性であろう恋人の「残酷さ」を描くのはかなり難しい筈。

それでも世の中の男の人の多くは、振られた時に「女性はなんて残酷なんだ!」と思うのではないでしょうか。

自分の気持ちと向き合えないからこそ、相手のことを「残酷だ!」と感じてしまうわけです。

これは他人の恋愛を歌詞にしているのではなく、菊池さんの気持ちを描写しようともがいているように思えます。

当たり前ですが人は失恋したらとても混乱して、複雑な気持ちになる人は多いでしょう。

ですがいつまでもうじうじした所で、かならず明日はまた来てしまいます。

自分が辛くて苦しくて寂しいのに、当たり前のように日常はやって来る。

そんな複雑な気持ちを、なかなか正確に言葉にできるとは思えません。

そこで次の歌詞を見てみましょう。

「目をこする」とは?