そしたら
絶体絶命の危機の淵で
起死回生の一撃は
きっと怒りか悲しみだ

いつだってヒーロー
殴られたっていいよ
垂らした鼻血の色
田舎の根雪の白
連敗続きの
擦り傷だらけの
挑戦者気取りの
断崖のヒーロー

出典: https://twitter.com/aru_sousaku/status/913546018045566976

世界の危機ではなく、自分の危機の淵は身近にあると気づいた「僕」。

そして、そんな「絶体絶命の危機の淵」で出す「起死回生の一撃」は、ヒーローのような必殺技が急に使えるようになるわけもなく、「きっと怒りか悲しみ」によって打ち出されるものだと気づいたのでした。 そして「僕」はついに、世界の危機なんか来なくたって、自分の危機になれば、誰もが怒りや悲しみをパワーに変えて、大逆転の一撃を打ち出せるのだから、誰だって、「いつだってヒーロー」だという考えにたどり着きます。

反撃をしようとしたことで余計に殴られても傷だらけになっても、自分に流れる血の色は鮮やかな生命の象徴です。

アニメや漫画のように、世界を救う役割のヒーローはいなくても、人生の危機に際して立ち上がる、「断崖のヒーロー」はたくさんいるということですね。

ある意味今が世界の危機、だけど世界は終わらない

小銭数えて逆算する人生も
追いつめられて首括る人生も
もうよく聞く話しだ 驚かないよな
今が世界の危機かもね 誰も選んじゃくれないけど
頑張れるかもな かっこいいかもな
ここでやれるんなら 今がまさにそうだ

どうせ「世界よ終われ」と願っても 世界はくそったれのまま 続いてく

出典: https://twitter.com/zumippe_1020/status/907096301426270208

わずかな手持ちのお金を数えて、全て逆算して動かなければならないような人生も、仕事や人間関係などで追い詰められて「首括る」人生もよくある話の世界はある意味「今が世界の危機かもね」という歌詞

歌詞の冒頭で「僕」が望んだ世界の危機は、想像以上に暗く、根深く、そして、一気に世界を滅ぼすようなものではないのでした。

そんな「世界の危機」を目の当たりにした「僕」はアニメや漫画の中の救世主のように「誰も選んじゃくれないけど」今この世界を救うことができたら「僕」も「かっこいいかも」と考え始めるのです。 そして「どうせ「世界よ終われ」と願っても世界はくそったれのまま続いてく」のならば、今行動を起こすしかないと心に決めるのでした。

強がりでいいから「ヒーロー」になる

誰だってヒーローそんな訳はねえよ
いわゆる掃き溜めのありふれた有象無象
そこで負けねえと言ったもん勝ちの
よくある強がりの「いつだってヒーロー」

出典: https://twitter.com/masa_masakayo/status/909766509316120576

常に悪意を持っている人も、自分のことしか考えていない人も、腐る程いるこの世の中で「誰だってヒーロー」だなんて考えているわけではないのです。

しかし、「そこで負けねえ」と強がりでもいいから言えた人間の心の強さは「いつだってヒーロー」であり、そんな人間が、ほんのわずかでもでも何にも残らなくても「世界の危機」に行動を起こしている「ヒーロー」だということです。

つまり「いつだってヒーロー」という言葉はいつもヒーローでいることを表しているのではなく、心の持ち方次第でいつだってヒーローになれるという意味だったのですね。

おわりに

amazarashiの『ヒーロー』の歌詞に込められた意味は?MVにも注目なドラマ主題歌!の画像

歌い出しの歌詞のように、何か自分の力が発揮できる場所さえあれば、本当はやればできるのにと思っている人もいるかもしれません。

しかし、全て完璧ではない世界で、本当はそんな場所は至る所にあるのです。

物語のように世界の危機を救うヒーローが決まっていない代わりに、この曲の歌詞のように、誰だって「いつだってヒーロー」になれる世界だとしたら、あなたはヒーローになりたいと思いますか?

amazarashiの「ヒーロー」、歌詞の意味を噛み締めて聴きたい一曲ですね。

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