卒業ソングとしても人気!涙は大切?風味堂の「ナキムシのうた」
ギターではなく、ピアノ。
そしてベースとドラムという3人編成の鍵盤バンド、それが風味堂です。
2000年結成、2004年メジャーデビューと活動歴が長いなかでも代表曲の1つとして知られる「ナキムシのうた」。
2005年:卒業ソングとして「ナキムシのうた」が多くのFM局でヘヴィー・ローテーションに選ばれた。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/風味堂
卒業ソングにぴったりの曲名です。
歌詞には「泣くことが必要」といった内容が描かれていますが、その理由は何なのでしょうか。
前を向くために必要なものについても考えさせられます。
誰かとの別れを経験したり、日常生活がままならなくて悲しい気分に打ちひしがれたりすることもあるでしょう。
そんなときにどうすればいいかを教えてくれる歌詞について解説します。
1番の歌詞を見よう!
強がらずに泣こう
人は涙なしでは生きていけない
生きものだから
そんなに弱さ隠さずにどうか
好きなだけ泣いて下さい
出典: ナキムシのうた/作詞:渡和久 作曲:渡和久
泣きたい気分なのに泣けない。
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
その原因となる悲しいこと、つらいことの衝撃が大きいほど呆然としてしまうことがあるものです。
泣くことも忘れるほどどうしようもない状態ということですね。
あるいは涙を見せるわけにはいかない立場や状況もあるでしょう。
涙を流している場合ではない。
強がって頑張り続けても、いつのまにか体調が悪くなることさえあります。
無理をしているから気づいてほしいという体からのサインかもしれません。
それほど大変なことではないし、これくらいでは泣いていられない。
そう思い込む場合もあります。
どのようなケースでも「誰でも泣く。皆それほど強くない」と自覚すれば、自然と涙腺がゆるむでしょう。
そんな冒頭の歌詞になっています。
泣くことが必要な理由
その涙はきっといつの日か
誰かを守る強さに変わるでしょう
そう今は痛みを知るために
どうか好きなだけ泣いて下さい
出典: ナキムシのうた/作詞:渡和久 作曲:渡和久
泣くことが必要な理由は生きるため。
強がりのせいで涙を抑えていると、生きづらくなるばかりだからです。
そんな冒頭の歌詞に続き、さらに涙が必要な理由が明らかになってきます。
悲しい、つらいといった感情は「心の傷」といえるでしょう。
傷ついて落ち込むことは、ネガティブなので避けたいものかもしれません。
しかし、自分の感情を素直に認めることで、他人の心の傷に気づくことができるようになるはず。
他人のネガティブな感情に共感できるのは、自分も同じように傷ついた経験があるからです。
実際に目を潤ませることによって心の傷を認めたことになります。
そのおかげで思いやりや他人への愛が芽生えるという流れ。
つまり、泣くことが必要な理由はネガティブな感情に気づき、ポジティブな思いやりや愛へと変換するため。
こうしたことを教えてくれています。
サビの歌詞を見よう!
作り笑顔はNG?
何かに耐えて笑うより
何もかも全て忘れて
泣く時も必要なんだ そして
元気が出たなら歌いましょう
出典: ナキムシのうた/作詞:渡和久 作曲:渡和久
とにかく笑顔でいれば何とかなる。
そんな考え方もあります。
実際、まわりに悲しそうな顔をしている人がいるより、笑顔の人がいるほうが楽しい気分になるでしょう。
こうして他人の目を気にして、どれほどつらいことがあっても泣かない。
むしろ笑顔を絶やさないといった状況が生まれてしまうこともあります。
いわゆる作り笑顔ですね。
そこを指摘されると図星!
思い当たる方が多いかもしれません。
強ばった表情をゆるめてくれるような歌詞になっています。
やっと号泣することができた。
そんな方も多いでしょう。
ネガティブな感情をあらわにするのは良くないという思い込み。
これから解放されて実際に号泣するとすっきりすることも多いはずです。
いつのまにかポジティブな気分になり、もっと早く泣けば良かったと思うかもしれません。
泣くことが必要な理由は「心の傷を癒す浄化作用があるから」ともいえるでしょう。
すっかり気分が良くなったら歌うという流れも素敵ですね。