アルバム「THE BULB」収録の1曲!
哀愁漂うミドルテンポのロックナンバー
2019年12月に発売された、SIX LOUNGEの待望の2ndフルアルバム「THE BULB」。
2016年発売の1stフルアルバム「東雲」のガレージ感から、より深みと渋みを増した1枚となりました。
翌2020年2月にはなんとアナログ化もされ、多くの音楽好きの心を動かす名盤となっています。
今回ご紹介する【発光】は、そんな「THE BULB」に収録されている1曲です。
どこか哀愁を帯びた気だるげで、憂いのある退廃的な世界観が元々人気のSIX LOUNGE。
そんな彼らの個性がより深化した、ミドルテンポのナンバーとなっています。
早速曲を聴いてみよう!
![](https://img.youtube.com/vi/7L5ZPtuIUUc/0.jpg)
映像の舞台は長崎県にある廃墟、片島魚雷発射試験場跡。
様々な映像の撮影も行われたことのある、知る人ぞ知る廃墟スポットです。
SIX LOUNGEの持つ、色気を帯びた退廃的な雰囲気にはとてもお似合いの場所ですね。
そこで撮影された、モノクロのメンバーの撮影シーンが印象的なこの映像。
どこか冷たい印象も受ける映像ですが、終盤楽曲の盛り上がりと共に鮮やかな色彩によって彩られます。
この映像の演出、実は楽曲の歌詞とリンクしているとファンの間では密かに感動を呼んでいるそう。
そんなSIX LOUNGEの楽曲【発光】の歌詞について、ここから早速紐解いていきましょう。
MVの映像と見比べながら、ぜひお楽しみ頂ければと思います。
歌詞の内容を解説!
彼の行く先に待っているものは…
優しいフレアの中にいて
その先を見つめてた
ゆっくりと目を閉じ耳を澄ます
手を招く悪魔が見える
つたない言葉で愛してるよ
つめたい鼓動 震えて咲いた
出典: 発光/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ
フレアとはゆらめく炎のことです。
優しい炎に包まれているかのような、暖かな場所。
この歌の主体となる人物が今現在いる場所は、まさにそのような所なのでしょう。
誰からも傷つけられることのない、心許せる人たちに囲まれた、例えるならばそんな場所でしょうか。
願わくば、ずっと暖かくて居心地の良いここにいたい。
ですが、その願いが叶わないことも彼は知っているのです。
居心地の良いこの場所を去った後のことを、彼は想像します。
自分を待ち受けるのは、辛くて残酷な哀しい世界。
彼の想像する世界は、驚くほどにはっきりとした輪郭を持っています。
もしかしたら、こんな経験をするのは一度目や二度目ではないのかもしれません。
ゆっくりと、暗い影を落としながら残酷な世界は彼を包み込み始めます。
少しずつ冷えていく身体と心、そんな中で口にしたある言葉。
その言葉は、彼の身体の奥に小さな火を灯すのです。
たった1つの希望の光
発光する それだけがあるのさ
夜明けと共に花は開く
ここにはさ それだけさ
出典: 発光/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ
その言葉と共に、彼の身体と心の奥で光を放つ何か。
それは一体何なのでしょうか。
答えは、この歌の一番最後に明らかになります。
例え暗く残酷な世界でも、その光を放つものによって彼は支えられているのでしょう。
まるで昇る朝日と共に花弁を開く、一輪の花のように凛とした光。
それがこの世界の彼のたった一つの希望であり、自身の生きる理由なのかもしれません。
希望の火は誰にも消せやしない
与えられることはないと知っていても
燃えてゆく乾きは ここで鳴る
心臓の音が響く
汚い言葉でも愛されたい?
吐き気がするよ 完璧すぎて
出典: 発光/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ