「また無邪気に笑いかけて 私を無駄に喜ばせないで・・・」
なんて言えないまま また今夜も
あなたに抱かれた 明日もまた明後日も あなたに抱かれていたい
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
気になっていたあなたに抱かれて、明日もこれからももっと抱かれたい。
抱かれるたびに強くなっていく相手への思いを感じ取ることができますね。
罠だったと冷静に悟る
愛の罠にかかった私は蝶
どんなにもがいたって動けないままで
声が出ちゃうくらい玩ばれて
愛じゃないけど 愛じゃないけど
私 あなたが好きだった
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
愛じゃないけど好きだった、という矛盾を含む言葉に逆に愛を感じますね。
抱かれたいという感情が恋に変わった様子をうかがうことができます。
「痛い」と「辛い」なら「痛い」を選ぶ
痛みだったら嫌いじゃない
でも『痛い』と『辛い』とは違うの
いけないって わかっていながら 糸を綱渡り
ここで落ちたって 渡りきったって
どちらにせよ待つのは地獄でしょう
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
痛いと辛いは違う。特筆すべき名言ですね。
この感覚、わかりますかね?痛いだけなら耐えられますが、辛い感情は下手したら永遠に続きます。
抱かれる関係でい続けるなら持続性のない「痛み」を抱かれたときに感じるだけで済みますが、関係を終わらせて一人になったら「辛い」日々が続くというわけです。
どちらにせよ地獄だけど、選ぶなら「痛い」ほう、ということですね。
あなたの香りを追いかける蝶
これでいいの 一人よりはマシ・・・
あなた追掛けて どこまでも堕ちていく あなたの香りを追って・・・
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
唯一の存在になれなくても、男性の弄ぶ対象であったとしても、一人でいるよりはマシ。
男性にすべてを捧げて破滅する己を覚悟しています。
ABCの別曲「Black Cherry」では、同じように抱かれた相手を好きになるのですが、最後に選ぶのは別れでした。
しかし「蝶」では破滅・堕落を選んでいます。
仕掛けた罠は二つ”麝香”と”蜘蛛の糸”
また一人・・・また一人・・・何も知らずに手繰り寄せ・・・
出典: 蝶/作詞:林保徳 作曲:林保徳
「麝香」はつまり先述のムスクの香りですね。
現代ではムスクは合成ですが、本来はジャコウジカというバンビを小さくしたような鹿から取れるフェロモン物質なのです。
鹿だけでなく人間にも効果があるそうです。
しかしここではざっくりムスクの香り=フェロモンや色気、というくらいの把握でいいかと思います。
甘いムスクの香りを漂わせる男性なんて、文章で見ただけででも危険な香りがしますがどこか惹かれますね。
「また一人」というのは、男性が捕らえる主人公以外の女性のことでしょう。
「何も知らずに」というのは男性に対して言っているので、数々の女性を罠にかけることで破滅する結果を主人公は見抜いているのでしょうね。
唯一の存在になれないくやしさを感じ取ることもできます。
まとめ
各楽曲似たテーマだと思われがちですが、よく聴くとまた違った愛の形を歌っていることがわかります。
蜘蛛の糸やムスク香に捕らわれてしまっても逃げるか諦めるかは人それぞれ。
ぜひ己の欲や築きたい未来を見つめ直しながら、愛の選択をしていきましょう。
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