「アダムとイブのジレンマ」はどんな楽曲?
歌謡曲のような曲調が特徴の「アダムとイブのジレンマ」。
その内容はアイドルでよく見る「純愛系」とは違い憂いを感じさせます。
相手の過去に嫉妬したり、心の寂しさを埋め合ったり、愛するよりも愛されたいと感じたり…
それは人生経験をつんだからこそ感じる大人の寂しい恋愛感情。
この曲がリリースされた2013年7月のメンバーはまだ20歳前半や10代だったはずです。
大人の恋愛模様を若い彼女たちが真剣に表現する様は、素敵なギャップを生み出しています。
キレキレのダンスと衣装が素敵なMV
「アダムとイブのジレンマ」のMVは、℃-uteの数あるMVの中でもクールビューティーな印象となっています。
歌詞の大人っぽさを表現しているのかもしれませんね。
それでは気になるMVをチェックしてみましょう。
キラキラとしたディープグリーンの衣装がとっても素敵ですね!
大人びたカラーなのに、アイドルらしい可愛らしさも兼ね備えています。
「アダムとイブ」というタイトルからこの深い緑は林檎の木の緑色を象徴しているのかな?と思いました。
寒色系の色彩に際立つ赤色
MV内では林檎が出てくるシーンがたくさんあります。
旧約聖書『創世記』によると「アダムとイブ」は禁じられた林檎を食べエデンの園から追放されました。
これはユダヤ教やキリスト教において世界が創られる様を描いた一場面です。
その林檎をMVにも使用しているのですね。
寒色系の映像の間に入る林檎のシーンは赤色が際立っている印象。
メンバーのメイクもこの色彩と統一するかのように、血色感を控えていますね。
ベージュピンクのリップにチークはほとんど入っていません。
血色感のないメイクでもしっかり可愛いのは、彼女たちの本来の可愛らしさが抜群だからでしょう。
鎖が意味するのは?
メンバーが踊っている空間の周りには銀色の鎖が囲っています。
アップになるたびにメンバーの手前に鎖が見え、何だか閉鎖感を感じますね。
これは恐らく歌詞の内容と合わせた演出。
歌詞の中で主人公は寂しさを埋め合うために相手と離れることができないと言っています。
それはまるで心が鎖でつながれたような状態。
それを表現しているのではないでしょうか?
それでは、気になる歌詞の方も一緒に読み解いていきましょう!
相手からの「愛」を求める主人公
「愛」を試すような行動
全て納得してるつもりが
知らない過去にまでジェラシー
ただ愛(いと)しすぎて すべてが欲しくて
追いかけて来て欲しくて逃げ出した
出典: アダムとイブのジレンマ/作詞:つんく♂ 作曲:つんく♂
彼に「愛されたい」という気持ちが溢れ出てるのが読み取れますね。
相手の過去の恋愛にまで嫉妬心を燃やしているようです。
今の関係性だと満足できない状況なのでしょうか…?
そして、相手の気を引くための手段としてどこかへ逃げ出してしまう。
それでも追いかけてくれるとしたら「愛がある」と証明できる。
そんな思いから行動しているのでしょう。
平たく表現すると「構ってほしい」ということですね。
もっと愛してほしい
「愛してるわ」と言う私より
私を愛して欲しいんだよ
必要以上に愛を感じてなきゃ
強い孤独感に飲み込まれちゃう
出典: アダムとイブのジレンマ/作詞:つんく♂ 作曲:つんく♂
愛する以上に愛されたい。
このお話の主人公は愛に飢えている状態に見えますね。
湧き出る不安感を埋めるために、彼からの愛を求めているような印象です。
ここから依存した恋愛関係であるのが伺えます。