2番ではまた違った切り口で歌詞が進んでいきます。
MVではここからがアカペラのシーン。堂々と声一本で勝負する姿、かっこいいです。
誰だって"オピニオン"=意見は持っているもの。それを遠慮せず、"壁"なんて取っ払ってコミュニケーションをしよう!というわけ。
思い切って意見を口にしてしまえば、意外と受け入れてもらえたりするかも。
これは筆者の意見ですが、キャプテンを決めないチームのメリットって、そういう所にもあるように感じます。
全員が平等な立場のチームだからこそ遠慮なく意見を出し合えて、いざという時のヘルプもお願いしやすいんじゃないか、って。
声が出せないんだったら
鳴らせ ハンドクラップがある
それかもっといけるんなら 体揺らしてダンスがある
それは恥ずかしいってんなら 拳上げなよ 高く高く
要は得意分野でやっちゃってくれ 俺の分まで
出典: C'mon, Let's go/作詞:KREVA 作曲:KREVA
この部分のリリックは、KREVAとリスナーの関係性を描いていますね。
一緒に歌わなくても、手を叩いたり、踊ったり、拳を上げたり…そうやってライブ会場が一つになるように、
それぞれの"得意分野"で音楽を楽しんでくれよ、というKREVAからのメッセージのように感じられます。
でも、これはチーム論に置き換えても同じ話かもしれませんね。
仲間の話を聞くのが上手な人、誰かを元気にすることができる人、じっくり考えるのが得意な人、いざという時の行動力がすごい人。
それぞれの"得意分野"で力を存分に発揮していれば、それは必ずチームにとってプラスになるはず。
ちょっとくらい 自分くらいって
油断してる隙に熱が冷めてくぜ
無理に背負い込むなよ責任感
自分の中のベストでいいんだ
90%じゃ足りなくて やっぱ100%出してくれ
一人一人 てんでバラバラでいいんだ
同じとこ目指す仲間だから
出典: C'mon, Let's go/作詞:KREVA 作曲:KREVA
だから"ちょっとくらい自分くらい"っていう油断はナシ、"90%"じゃなくて"100%"でやるのがいい、とKREVAは続けます。
ただその"100%"はあくまでも"自分の中のベスト"で良いんです。
誰かと比べて、自分はまだまだだ…というような、変な責任感を無理に背負う必要はないよ、と言っています。
得意分野も、出せる100%のエネルギーも"一人一人 てんでバラバラでいい"んです。目指すゴールが同じなら。
裏を返せば、チームメンバーの中で目指すゴールは共有しておかないといけないよ、とも取ることができますね。
KREVAの提案する「最高のチーム論」まとめ
さて、「C'mon, Let's go」の歌詞を読んで…いかがだったでしょう?
KREVA流・最高のチーム論、というのがこの曲のテーマになっていましたが、その中身を改めてまとめてみましょう。
- みんなで声を掛け合っていけるチーム
- 困ったときはSOSを出し合えるチーム
- 遠慮ナシで意見を出せる、コミュニケーションのあるチーム
- 自分なりのベスト、得意分野で力を発揮し合えるチーム
- みんなで同じゴールを目指せるチーム
こうしてまとめてみると、とても「横のつながりが強くて、全員が平等な関係のチーム」という印象を受けますね。
東日本大震災後の日本と「C'mon, Let's go」
KREVAにとっても予想外
「C'mon, Let's go」の楽曲自体は、2011年の1月ごろに制作されたものなんだそう。
このシングルの発売日は5月11日。楽曲完成から発売までの間にあたる3月11日、東日本大震災が起こりました。
制作当初はお客さんと一緒にライブを盛り上げる姿を想像していた、とKREVA本人もインタビューで語っています。
が、発売前に東日本大震災が起こり…偶然かもしれませんが「C'mon, Let's go」は、当時の日本に向けた全く別のメッセージを持つようになりました。
SOSを出す大切さ、ゴールを共有する大切さ
本当に、災害って突然やってきます。
でも、そういう時に本当に求められることは、落ち込むことでも慌てることでもなくて「助けて」と声をあげること。
被災地は、新しい未来に向けて着実に復興の道をたどっています。でも、まだまだ道半ば。
たとえ離れた地域にいたとしても、被災地復興のゴールイメージが共有できていれば、何かできることがあるはず。
できることは一人一人バラバラかもしれませんが、日本全体が大きな1つのチームになって、ゴールに向かって進めるはず。
こんな風に、東日本大震災発生後の日本にとって、特別な意味をもつようになったのが「C'mon, Let's go」という楽曲です。
何よりも、知らず知らずのうちにこの楽曲を作り上げていたKREVAがすごいですよね。まさに、真のカリスマと言えるでしょう。
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