では、なぜ松たか子が歌う「Let It Go ~ありのままで~」はここまで人気があるのでしょうか。

実は二人が歌う日本語の歌詞には違いがあったのです。

その歌詞とともに人気に差が出てしまった理由を検証してみましょう!

Let It GO ~ありのままで~

ありのままの 姿見せるのよ
ありのままの 自分になるの
何も怖くない 風よ吹け
少しも寒くないわ

出典: Let It Go ~ありのままで~/松たか子/日本語詞:高橋知伽江 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

上記は松たか子Versionの歌詞の入りになります。

劇中歌なので、ストーリーに沿って展開していましたね。

ありのままの 姿見せるのよ
ありのままの 自分になるの
私は自由よ
これでいいの 少しも寒くないわ

出典: Let It Go ~ありのままで~/May J./作詞:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

微妙な違いですが歌詞が違うのがわかります。

松たか子は「何も怖くない 風よ吹け」とエルサの心情やストーリーを歌って

苦難に立ち向かうため自分の背中を押しているようなメッセージを感じます。

一方、May J.の歌詞では「私は自由よ」とだけの短文です。

この日本語が伝える真の想いに違いがあるような気がします。

確かに「私は自由よ」とだけでは、「何が?」となり、”何がいいのか”まったくわかりません(笑)

悩んでたことがうそみたいね
だってもう自由よ なんでもできる
どこまでやれるか
自分を試したいの
そうよ変わるのよ わたし

出典: Let It Go ~ありのままで~/松たか子/日本語詞:高橋知伽江 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

上記の松たか子の歌詞の方では、「どこまでやれるか 自分を試したいの」

「そうよ変わるのよ わたし」

と自分自身への決意表明が感じられます。

ストーリーでは町を救うために自分に何ができるか、自分がみんなを救えるかというストーリーが展開していきました。

自信がなく人から隠れるようにして一人寂しく暮らしていたところ、妹のアナが町を救うよう説得に来たからです。

悩んでたことがうそみたいね
だってもう自由よ なんでもできる
まわりはこんなにも 冷えてるのに
ほっとしているの さびしくないわ

出典: Let It Go ~ありのままで~/May J./作詞:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

May J.の歌詞では、やはり日本語の文脈として意味が伝わりません。

これはもしや、May J.の歌というより、日本語訳に比較される原因があるのではないでしょうか。

ありのままで 空へ風に乗って
ありのままで 飛び出してみるの
二度と 涙は流さないわ

出典: Let It Go ~ありのままで~/松たか子/日本語詞:高橋知伽江 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

「二度と涙は流さない」ということからも

おそらく幾度となく涙を流してきたことが伺えます。

そして強い決意で「飛び出してみる」⇒今の現状を私が変えるんだという想いが読み取れますね。

ありのままの姿見せるのよ
ありのままの自分になるの
わたしは自由よ
これでいいの 少しも寒くないわ

出典: Let It Go ~ありのままで~/May J./作詞:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

一方こちらの歌詞では、何がどうしてどうなって自由だと言っているのか。

自由ではなかったのか?

前後の情景もイメージできません。

冷たく大地を包み込み
高く舞い上がる 想い描いて
花咲く氷の結晶のように
輝いていたい
もう決めたの

出典: Let It Go ~ありのままで~/松たか子/日本語詞:高橋知伽江 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

ここでも映画のストーリーを見事歌にしていますよね。

もう一度アナと仲良くしていた、輝いていたころの自分に戻りたい。

そんな想いで、「変わるんだ!」ということを「決めた」瞬間です。

ずっと ずっと 泣いていたけど
きっと きっと 幸せになれる
もっと輝くの

出典: Let It Go ~ありのままで~/May J./作詞:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

お待たせしました、やっとここにきてMay J.の歌詞にも想いが読み取れます!(笑)

ずっと泣いていた。つらいことが沢山あったのでしょう。

そして幸せになる。もっと輝きたい。そんな想いが今初めて感情的に溢れました(笑)

これでいいの 自分を好きになって
これでいいの 自分を信じて
光あびながら 歩き出そう
少しも寒くないわ

出典: Let It Go ~ありのままで~/松たか子/日本語詞:高橋知伽江 作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez

ラスト盛り上がるパートです!

エルサがこれまで自分を卑下してネガティブだったのに対し

このままの私でいいんだと、自分を肯定しポジティブ思考になりました。

 

そしてこのままの私で

堂々とプリンセスとしてお城に帰ろうという

とても前向きに変わったことがわかります。

 

ここで物語も好転し、エルサとアナは仲の良かったころのように

一緒にプリンセスとしてお城で暮らしていけるようになるのです。