銃は誰から突きつけられている?

「Push Back」もそうですが、アルバム「Eye of the Storm」の収録曲は以前と比べるとEDM寄りです。

ONE OK ROCKはもともと「The Beginning」などハードロック楽曲で爆発的にファンを増やしました。

つまりロックを聴きたいと思っている熱狂的なファンが非常に多いということです。

そんな中で、ほぼすべてがEDM調のアルバムを発売しました。

孕んでいたリスクは相当なものだったでしょう。

それでもONE OK ROCKは、新たなスタイルを模索する方向に舵を切りました。

「Eye of the Storm」はバンド生命を賭けて臨んだ作品だったのだと思います。

今回紹介した「Push Back」も賛否の両方を受けていたかもしれません。

それを、銃を突きつけられていると喩えたのかも。

「ロックを作るよう考えてくれ!」と“彼ら”にいわれていたのでしょう。

しかし「俺たちは俺たちのやりたいことをやる!」という答えを出したのだと思います。

それが「Push Back」の歌詞にも表れているのではないでしょうか?

「Push Back」の歌詞はロックそのもの!

「Push Back」はロックじゃないの?

「Push Back」を一聴すると、デジタルなサウンドが目立つので「ロックじゃない」と思うかもしれません。

ただドラムのビートとボーカルのメロディなど楽曲の骨組みを考えれば、ロックの要素を多く含んでいます。

ライブで披露されるバージョンはかなりロックです。

EDMとロックを組み合わせた、新しいタイプの音楽だといえるのではないでしょうか。

曖昧なロックの判断基準

ロックという定義は非常にあいまいです。

大まかなジャンルを表わしているだけなので、明確な答えはありません。

どんな楽曲がロックと呼ばれるのでしょうか。

曲調だけで考えれば、生のバンドサウンドがロックと称されることが多いように思います。

つまりデジタルな音楽はロックでないと考えられているのです。

実はロックのお手本のような「Push Back」の歌詞

ロックという言葉は曲調以外にも歌詞のスタイルを指すこともあります。

マイノリティがマジョリティに力強く立ち向かう姿勢を歌えば、それはロックといえるのではないでしょうか。

そう考えると「Push Back」はロックのお手本のような歌詞の楽曲となります。

真のロックアーティスト=ONE OK ROCK

ロックを流儀として捉えると、先ほど述べたように少数派が多数派に立ち向かう意志だといえます。

そう考えると「Push Back」の歌詞がロック的に響いてくるでしょう。

彼らは楽曲こそ変化させていますが、根底の反骨精神は決して変わってないようにも思えます。

銃を突きつけられてボロボロにされても戦うことをやめないと宣言しているのですから。

ロック以外の何物でもないと思います。

総合的に考えれば、ONE OK ROCKは真のロックアーティストといえるのではないでしょうか。

「Push Back」の歌詞まとめ!

この楽曲がどんな状況を歌っているのかまとめてみましょう。

  1. 主人公たちは銃を突きつけられて脅されているような状況
  2. 崖から落とされるような状況でもある
  3. それでも立ち上がってみせる
  4. そして押し返してみせる

「push back(押し返す)」というところがやはりポイントだと思います。

たとえ自分たちが銃を突きつけられているような状態であったとしてもそのままやり返すとただの復讐です。

やられたことを同じだけやり返すのは、相手と同じレベルに立ってしまっていることに他なりません。

だからこそ、「押し返す」だけなのです。

押し返すだけですべてを忘れてチャラにできる。

歌詞の主人公の大きな人間性が反映されている歌詞ではないでしょうか。

最後に、ONE OK ROCKのオススメ関連記事を紹介して終わります。

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