しかし楽曲を聴いたプロデューサーが、『秋桜(あきざくら)』と言うタイトルを打診。
そのまま変更となり、一時は決着したかのように思えました。
『秋桜(コスモス)』に決定!
実は当時、一般的な漢字とは全く違う読み方をするのが社会的にも流行になっていました。
例えを上げるなら「運命(さだめ)」や「本気(マジ)」と言った漢字は、現在でも普通に使われています。
それを利用し、タイトルを『秋桜(コスモス)』へと変更。
タイトルのインパクトがアップし、大ヒットを遂げています。
そしてこれをきっかけに「秋桜」も「コスモス」と読むのが一般的となっていくのです。
『秋桜』の歌詞を解釈する
結婚を機に実家を離れる女性をストーリーにした『秋桜』。
歌詞にどんなメッセージが隠されているのか、実際に紐解いていきましょう。
1番フレーズ
淡紅の秋桜が秋の日の
何気ない陽溜りに揺れている
此頃涙脆くなった母が
庭先でひとつ咳をする
出典: https://twitter.com/y_momoe_songs/status/923826098068119552
縁側でアルバムを開いては
私の幼い日の思い出を
何度も同じ話くりかえす
ひとり言みたいに小さな声で
出典: http://www.3131.info/%E5%B1%B1%E5%8F%A3%E7%99%BE%E6%81%B5/%E7%A7%8B%E6%A1%9C/
こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが浸みて来る
明日嫁ぐ私に苦労はしても
笑い話に時が変えるよ
心配いらないと笑った
出典: https://twitter.com/lyrics_music_m/status/923687630948130817
1番フレーズでは秋晴れのある日、過去を懐かしむ母の姿を眺める娘の姿。
「小春日和」は「春」が入っているため勘違いしがちですが、実は秋から冬にかけての晴天を指します。
「庭先でひとつ咳をする」の歌詞で、決して健康ではない母の様子。
そんな母を後ろから眺めながら、寂しい気持ちと未来への楽しい日々が複雑に交差している結婚を控えた娘の心理がうかがえます。
2番フレーズ
あれこれと思い出をたどったら
いつの日もひとりではなかったと
今更ながらわがままな私に
唇かんでいます
出典: http://www.3131.info/%E5%B1%B1%E5%8F%A3%E7%99%BE%E6%81%B5/%E7%A7%8B%E6%A1%9C/
明日への荷造りに手を借りて
しばらくは楽し気にいたけれど
突然涙こぼし 元気でと
何度も何度もくり返す母
出典: https://twitter.com/y_momoe_songs/status/923795913528590336
ありがとうの言葉をかみしめながら
生きてみます 私なりに
こんな小春日和の穏やかな日は
もう少しあなたの
子供でいさせてください
出典: https://twitter.com/lyric_bot_/status/926295822114873345
2番フレーズで見えるのは、結婚を控えた娘の過去の思い出。
どんな日も母がそばにいてくれたことを、回想しているように見えます。
反面わがままな自分に対しての後悔と、それに付き合ってくれた母に感謝の気持ちを感じている様子です。
そして家を出るための荷造りをしている場面で、母の突然の涙。
母も娘同様に生まれたころから今までを回想し、涙を流しているのが見えます。
サビでは、これからの決意や感謝の念を表現。
しかしながら過去への依存もあり、嫁ぐ娘の複雑な心理をまとめ上げています。
まとめ
『秋桜』は結婚と言う人生の大きな変化をきっかけに、実家を離れる娘の複雑な気持ちと母の寂し気な様子が生々しく表現されたナンバー。
リリースしたのは山口百恵がまだ結婚する前でしたが、本人も結婚をして初めてこの歌の意味を理解したそうです。
そのぐらい深い心理描写のナンバーである『秋桜』。
現在でも多くの人が耳にする、名曲なのも納得がいきますね。
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