女の子の足が乗っかって来たのは寝相?それとも…
みんなが寝静まる中、隣同士で寝ていた男の子の足に女の子の足が乗っかる形に。
隣に寝ていれば、寝相で足が乗ってしまうことぐらいあるでしょう。
ただ男の子はそれが気になって眠れない様子。
みんな酔っていれば気にならないと言ってしまいましたが、異性が隣で寝ていると思うとそれだけでドキドキしてしまうものですよね。
足が乗っかっていることにしても、どかして起こしてしまってもいけないしどうしよう…といった心境なのではないでしょうか。
そこに女の子の足が動いたような気がして「わざとやってるのか?」と振り返る男の子。
しかし女の子は相変わらず寝ている様子です。
「気のせいか」という男の子の表情に「誘われてるのでは」と期待してしまったことへの落胆が少し垣間見えますね。
手を繋ぐ二人…密かに見ていた女の子も
そう思っていると、今度は彼女の伸ばした手が再度誘うような動きで男の子の手をなぞります。
これには彼も彼女の意図を感じ取った様子。
「誰も見てないよな?みんな寝てるよな?」といった風に周りを見回し、そのまま女の子と手を繋ぎます。
見られてるかもしれない…というシチュエーションがまた、ドキドキに拍車を掛けて心地良いんですよね。
薄目を開けてこっそりと二人を見ていた金髪の女の子は、ひょっとすると主人公の男の子に気があったのではないでしょうか。
そうだとしたらこれは言わずしてフラれているようなもの。彼女の側からすると酷な状況ですね。
お互いに想い合っている確信を得て…
手を繋いだことで確信を得た男の子は、意を決して女の子の方へ向き直ります。
顔を近づけていよいよキス…と思っていたら、水を差すかのように鳴り響くケータイのバイブレーション。
すっかり映像と楽曲の世界に入り込んでいた筆者は思わずビクっとしてしまいました。(笑)
見られていないことが前提の二人の関係。
ここで誰かが起きてしまうようなことがあっては、その雰囲気も台無しです。
積極的な彼女…目を一度も開かなかったのは
誰も起きていないことがわかると、今度は彼女の方から男の子をグッと引き寄せます。
なんて積極的な。こんなの男からしたら一気にクラクラっと来てしまいますね。
そんな彼女に、みんなが居るということもあってか遠慮がちにキスをする男の子。
彼が唇を離したかと思うと「そんなんじゃ足りない」と言わんばかりに、今度は女の子からのキス。
ここからが、そんなに濃厚なキスをしていたら周りのみんなに気付かれてしまうのでは…と思うぐらい濃厚です。
キスを終えた彼女の笑った口元は満足気。
彼女が目を一度も開かなかったこともまた「彼だけを感じていたい」のようなニュアンスが伝わって来て、グッときますね。
三人の気持ちが交錯するから余計に沁みる
そして夜が明けると何事もなかったかのように身支度をし、その場を去って行く彼女。
これは周りに悟られないようにと思っての振る舞いでしょうか。
他の人には気付かれたくない密かな恋心。なんとも切ないですね。
彼女の背中を寂しそうに見送る男の子の表情もまた然り。
そして薄目を開けて二人を見ていた例の金髪の女の子。
ここに来ての彼女の優しい微笑みがひょっとすると一番切ないかもしれません。
その表情は二人が想い合っていることを祝っているような印象。
自分が好きだった彼が幸せなら、それが一番良い…そんなところでしょうか。
このMVは大きくは主演の二人の恋心を描いたもの。
そこに第三者の気持ちも細かく描かれているところが、よりその複雑な関係が露わになり、切なさを煽るのですね。
「そっけない」というタイトルは
さっきまではキスを交わし合っていたのに、朝が来ればなんともそっけない彼女。
そのそっけなさは、二人の関係を二人だけのものにしておくためのそっけなさ。
恋愛の歌なのになんでそんなタイトルなのか。
その理由はMVの中から感じることができましたね。
何度も観返す価値のある作品
今回はRADWIMPSの「そっけない」のMVを解説させていただきました。
約7分間のキュンとしてしまうような若々しい恋愛の描写。
それだけではなく、二人を見守る第三者の存在など、本当に映画並みに奥深く描かれた作品になっていました。
野田もそう言っていたように、何度も何度も観返したくなる、観返す価値のあるMVでしたね。