【2位】スピードと摩擦
早すぎる命
トラックの荷台に跨がって 歳月が通り過ぎた
交差点で横転して 血を流していた
窓越しにそれを見ていたら 命がじりじりと焦げる音を聞いた
スピードと摩擦 火花を散らして
スピードと摩擦 内蔵を焦がして
体内に発車の汽笛 血液は逃避の路線 旅立っては近づいて 離れてくのはどうして?
苛立ちは尚叫んで ひび割れた今日の風景 地表にうがつささくれ 二月は無垢な難破船
出典: スピードと摩擦/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
火花が散るほどの摩擦からは疾走感が連想されます。
でもこの歌詞では、死ととなり合わせのヒリヒリした焦燥感もあるようです。
何かを成し遂げるには、あまりにも早すぎる命のスピード。
「摩擦」とは、命が燃え尽きていく様を暗示しているのではないでしょうか。
火花をちらすということは、生きることであり死にゆくことでもあるのです。
【1位】ワンルーム叙事詩
amazarashiの楽曲の中でも、特にセンセーショナルな内容が光る一曲です。
命を燃やす一曲
燃えろ 燃えろ 全部燃えろ
新しい自分に出会うため 溜息で吹き消すな炎 涙で失わせるな炎
雨にも負けて 風にも負けて 雪にも夏の暑さにも負けて
それでも この自分って奴には 負けるわけにはいかない
一人 立ち尽くす そこはまるで 焼け野原
出典: ワンルーム叙事詩/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
「雨にも負けて〜」の部分は、宮沢賢治の『雨ニモマケズ』がオマージュとなっています。
『雨ニモマケズ』は教科書にも載っているほど有名です。
恐らくほとんどの方が全編に触れたことがあるのではないでしょうか。
この詩が記されていた「雨ニモマケズ手帳」では、同じページに法華経の題目も書かれていました。
どれほどの善人であっても悪人であっても、全ての人は仏になる素質がある。=なにびとも平等である。
それが基本的な法華経の教えですが、それに影響された宮沢賢治を歌詞に取り入れているのは興味深いですね。
amazarashiは特定の宗教を取り上げているわけではありません。
むしろ神様的なものを拒否するような歌詞も存在します。
しかし信仰の有無はともかく、何がしかの信条について連想させる作品は少なくありません。
この『ワンルーム叙事詩』も、そんな寓話的な筆致が印象的です。
まとめ
奥深い世界が魅力のamazarashiから、オススメの歌詞を紹介しました!
ライブでもステージに歌詞を投影する演出を行っています。
それだけ歌詞に力を入れているということなのではないでしょうか。
ライブに行ったら、そんなこだわりの歌詞にも注目してみてください!
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こちらはスマホアプリと連動した楽曲で、リスナーにはあるミッションが課せられています。
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