いなくなったメル

若さゆえの暴走と表現すると、静かにいなくなったメルには字面的にそぐわないかもしれません。

けれど、いつも気遣ってくれる誰かに何も言い残すことなく黙っていなくなるのは、紛れもない暴走です。

裏切りと呼んで良いメルの振る舞いに、歌詞もやや怒りを帯びているように感じられないでしょうか。

ただ、それでも歌い手はメルの行く末を心から案じています。

メルが抱えた絶えぬ不幸

メルは差し伸べられた手に気付いていながらそれを拒み、消えることを選んだ。そんな印象を受けます。

ただし、他者との関わりを拒むことがメルの本望だったかどうかは分かりません。

自ら選んで進んだ道の先で、彼女が後悔の念に苦しんでいる可能性だってあるのです。

メルが抱きしめた絶えぬ不幸は、生きる限り向き合わずにはいられないこの世の理不尽さなのかもしれません。

理不尽さや不条理を知って打ちひしがれ、救いのない世の中だと嘆きたくなる時が何度もあります。

そんな時、信じる人や愛する人の手をふり解いて姿を消すことの是非を私たちはよく考える必要があるでしょう。

メルは正しい選択をしたのか。結局、それはメルが自分自身で決めるしかありません。

最後に

花譜【メルの黄昏】歌詞の意味を考察!絶えぬ不幸とは?なぜメルは自分を責めてばかりなのかを深読みの画像

いかがだったでしょうか。

本稿では花譜の楽曲「メルの黄昏」の歌詞を深読みして解説しました。

答えのない問いを渡され、そっと手を離されるような、そんな独特な余韻のある曲です。

花譜の歌には若者の心に刺さる歌詞が数多くありますので、ぜひ他の楽曲に関する考察も読んでみてください。

バーチャルシンガーとして活動している花譜さんの「そして花になる」の歌詞を読みといてみます。等身大の花譜さんを表したような歌詞に注目です!

自分が歌うことの意味や生きることの意味に対する自問自答に引き込まれます。

バーチャルシンガー花譜その人を体現するような歌詞と歌唱は必見です。

15歳という若さながらも驚愕の表現力を持つ花譜が放つ「不可解」。学生ならではの苦悩と葛藤が描かれています。主人公は一体どんな感情を感じながら生きているのでしょうか。複雑な心にスポットを当てて行きましょう。

若者が現実社会に対して抱く様々な苦悩や葛藤がありのままの言葉で表現された「不可解」。

複雑な感情を抱えたままそれでも大人になっていかなければならない、等身大の主人公から目が離せません。

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