デロリアン「DMC-12」について
「やだ〜かっこいい〜」という方の為に、「デロリアン」について紹介します。
「デロリアン」=「DMC-12」となったのには理由があります。
実はこの会社はこの一台の生産を終えると同時に倒産しているからです。
この車は如何にもスーパーカーなデザインをしています(それ以外は案外普通な気がします)。
それもそのはずかの名門イタルデザインの創立者ジョルジェット・ジウジアーロがデザインしています。
直線的なデザインが今にも走り出しそうですね。
ジウジアーロさんの功績については、ランチア、マセラティ、BMW、フォルクスワーゲン、デトマソにいすゞ、トヨタやスバルなど、スーパーカーだけでなくスポーツカー、小型車、セダンに至るまで幅広くデザインしました。
そんな「DMC-12」ですが、エンジンはプジョーやルノーと共通の2.8リッターを座席の後部に配置して後輪を駆動(タイヤを回)します。
150馬力のエンジンと1200kgの車体ですから、軽快なハンドリングが期待できます。
しかし1981年当時ということを考慮しても超高性能という訳にはいかないのですね。
そして、この車は所謂RRレイアウトという駆動方式です。
RRとはリアエンジン、リアドライブの略で、車体の後ろ側にエンジンを置いて後ろのタイヤを回すという意味です。
この方式は現在ではポルシェのみが採用しています。
歴史的にもルノーのアルピーヌやフォルクスワーゲンの旧ビートル(設計はポルシェ)、スバルの360などあまり多くありません。
その特徴としては、操舵性に優れ直進安定性がイマイチということでしょうか。
簡単にいうと真っ直ぐよりもカーブの方が得意という感じです。
どうしてもRRでなければならない理由は見つからず、設計に特別お金がかけられたともいえなさそうです。
余談ですがスーパーカーというとフェラーリやランボルギーニのようなMRレイアウトが多いのですがこれとはまた別の方式となります。
MRレイアウトとは同じように後輪を駆動する方法で、エンジンが車体の後部に配置されますが後輪よりも車体の中心側にエンジンがある物をあるものをMR、後輪よりも後ろ側にある物をRRとしています(厳密にはMRには前輪のすぐ後ろにエンジンが置いてあるものもあります)。
デロリアンに戻りますが、キッチンの外板のような車体はステンレスで無塗装です。
メーカーとしてはメンテナンス性の向上を謳っています。
生産するにも塗装の工程が省略できるのは楽なのかもしれません。
しかしこの金属丸出し感は何者にも代え難い無骨さを醸し出しています。
ここまでをまとめると、スーパーカー然としていながらも素材は身近にあるものでアイデア勝負!みたいな車であることが想像できます。
デザインは超一流ですが。
なんで生産中止になってしまったのか
イケてるデザインと刺激的な走りで人気を博した「DMC-12」ですが、今では中古市場でもお目にかかることは少なくなりました。
寂しい限りですが何故なのでしょうか?
ズバリ売れなかったからです!
まず、社長が逮捕されて経営が立ちいかなくなってしまった。
生産されたのは一年と少しの間に9000台未満で終了してしまいました。
売れてる日本車は月に2000台生産することを考えると少ないですね。
次に、1000万円以上もする!
エンジンが共通部品で特別なチューニングを施された物でもないことを考えるとこれは少々お高い気が……。
空に向かって開くガルウイングドアが特別感満載ではあります。
でも「トヨタ」の「セラ」や「マツダ」の「AZ-1」なども同じドアですからね(どちらも新車で300万円しなかったと思います)。
そんなこんなで「デロリアン」の「DMC-12」はあっけなく生産終了してしまいます。
では、このまま歴史の闇に埋もれてしまったのかというとそういう訳ではありません。
映画で脚光を浴びた名車
映画「Back To The Future」でもお馴染み
「DMC-12」が2000年を過ぎてもなお一部カーマニアの間で珍重されてきた理由の一つに映画「Back To The Future」の存在が欠かせないでしょう。
この映画は1985年公開ですから、「DMC-12」の生産終了から3年近く経っています。
ストーリーの中では、時代を行き来できる「タイムマシーン」に改造された車として登場します。
MVの「DMC-12」は無改造でしたね。流石にそこは……という感じでしょうか。
映画の方は知ってるけど車が市販されているとは思わなかったという方もいるかもしれません(小学生当時の私)。
この映画は大ヒットして続編が「Ⅲ」まで作られました。
その最終作(最後にバラバラになってしまいますが……)まで毎回登場しています。
回を重ねるごとに改造が加えられ原型を留めなくなってはいきますが、フロント部の直線的なデザインだけはしっかり残っています。
もしまだこの映画を見たことがないという方でしたら、「Ⅰ」から順番に見ることをオススメします。
一般的には「Ⅰ」が超名作とされていますが、個人的には「Ⅲ」と「Ⅱ」も捨て難いところです。
終わりに
「たったさっきから3000年までの話」のMV、空気感が絶妙でしたね!
何とも不思議な雰囲気を出しながらもきちんとストーリーを感じさせる作り込みに唸ってしまいました。
事実上の活動停止を宣言している「チャットモンチー」ですが、映画「Back To The Future」の登場人物のようにいなくなったと思ったら帰ってきた!
なんてことになると嬉しいですね(映画見たことない方、すみません)。
しかし最後にこのようなテーマの楽曲をもってきた辺りは何か期待せずにはいられません。
その時を楽しみに待ちたいものですね。
下記リンクで紹介している楽曲も素敵ですよ♪
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