元祖ガールズバンド!
デビューは1986年
プリンセスプリンセスの結成は1983年です。レコード会社のオーディションでメンバーが集められ、結成されました。
実はその頃のバンド名はプリンセスプリンセスではありません。
結成当時のバンド名は「赤坂小町」という名前でした。
当時の日本の音楽シーンはアイドル、歌謡曲全盛時代。
まだJ-POPという言葉もなく、ロックバンドがテレビに出るのも珍しかったような時代です。
バンド名をプリンセスプリンセスと改名し、ミニアルバム『Kissで犯罪』でデビューしたのが1986年のことでした。
ガールズバンド初の快挙!
当時のポップスシーンでは渡辺美里、小比類巻かほる、中村あゆみなど女性ボーカリストが活躍していました。
ロックシーンではレベッカのNOKKOや白井貴子などがヒットを飛ばしていましたが、メンバー全員が女性のバンドはまだまだ少なかったのです。
プリンセスプリンセスはそんな中、キュートなルックスとキャッチーでポップな楽曲で徐々に人気を広げていきます。
1988年になるとたびたび曲がCMやドラマのタイアップで起用されるようになり、知名度が上がって行きました。
「プリプリ」という愛称も定着し始め、1989年1月には女性だけのバンドとしては初の武道館公演を成功させます。
そんな上り調子のプリンセスプリンセスの人気をさらに決定づける1曲が、「Diamonds」だったのです。
「Diamonds」
オリコンNo.1!
「Diamonds」は1989年4月21日にリリースされた、プリプリにとって7枚目のシングルです。
彼女らが所属するレコード会社であるソニーのカセットテープCMソングとして起用され、オリコンシングルチャートで初登場2位を記録します。
その後もセールスを伸ばし続け、登場7週目にしてチャートの1位に輝きます。
最終的には100万枚を突破してミリオンセラーとなり、プリプリのキャリアを通じて最大のヒット曲となっています。
1989年のオリコン年間シングルランキングでも1位となり、この年最大のヒット曲となったのです。
ちなみにこの年のオリコン年間シングルランキングで「Diamonds」に次いで2位になったのはプリプリの「世界でいちばん熱い夏」でした。
年間ヒットで1位2位、ワンツーフィニッシュを飾り、まさにプリプリブームと言える人気となったのです。
「Diamonds」はプリプリブームを象徴する曲であると同時に、この時代を代表するヒット曲のひとつでもあるのです。
収録アルバム
「Diamonds」、そして続いて発表されたシングル「世界でいちばん熱い夏」の大ヒットで、まさにプリプリブームと言える状況が生まれました。
この勢いを受けて1989年11月にリリースされたアルバムが『LOVERS』です。
当然のようにこのアルバムはオリコンチャート1位を獲得します。
しかし、このアルバムには「Diamonds」は収録されませんでした。
「Diamonds」が初めてアルバムに収録されたのは1992年にリリースされたベスト盤『SINGLES 1987-1992』です。
このアルバムはデビューから1992年までにリリースされたシングル曲を全て収録し、カップリング曲ながら人気の高い「M」を収録しています。
このアルバムもチャートNo.1を獲得し、プリプリにとって3作目のミリオンセラーとなりました。
まさにプリプリ人気がピークを迎えていた時期と言えるでしょう。
歌詞とコード
音楽と出会った感動を描いた歌詞
それでは、「Diamonds」の歌詞を見ていきましょう。
冷たい泉に 素足をひたして
見上げるスカイスクレイパー
好きな服を着てるだけ 悪いことしてないよ
金のハンドルで 街を飛びまわれ
楽しむことにくぎづけ
ブラウン管じゃわからない 景色が見たい
出典: Diamonds/作詞:中山加奈子 作曲:奥居香
「Diamonds」の歌詞は、とても素直で真っ直ぐな言葉が並んでいます。
この最初のバースでは、とにかく楽しいことがしたい、今まで見たことのないものが見たいという思いがストレートに書かれています。
これは、バンドを始めた時の彼女らの気持ちだったのかもしれません。
音楽に出会って、ギターを弾いたときの感動。それを思い出して書かれたものなのでは、という気がします。
ちなみに若い人たちのために解説しますと、「ブラウン管」というのは現在の液晶や有機ELではない、昔の大きなテレビのことです。
針がおりる瞬間の 胸の鼓動焼きつけろ
それは素敵なコレクション もっともっと並べたい
眠たくっても 嫌われても 年をとっても やめられない
ダイアモンドだね AH AH いくつかの場面
AH AH うまく言えないけれど 宝物だよ
あの時感じた AH AH 予感は本物
AH 今 私を動かしてる そんな気持ち
出典: Diamonds/作詞:中山加奈子 作曲:奥居香