【クリーム】とはどんな曲?

人気歌い手yamaのオリジナルソング

yama【クリーム】歌詞の意味を徹底解説!色のコントラストから浮き出る心情とは?幸せの形を読み解くの画像

2018年に歌い手としての活動を始めたアーティスト【yama】。

女性らしさも男性らしさも兼ね備えた中性的な印象と声質が人気を集めています。

【bin】や【優しい人】などカバーを始めオリジナルソングの【春を告げる】も人気楽曲の1つです。

そんな【yama】が2020年5月27日に自身のオリジナル楽曲となる【クリーム】をリリースしました。

MVも公開され、サムネイルも夕焼けに煙草を咥えて佇む女性の姿が印象的になっています。

歌詞の意味を読み解いていくと綺麗な景色に対比するような主人公の心情がみえてきました。

この楽曲を通して伝えたい想いとは一体何だったのか。

そして幸せの形とは何を表していたのかを、これから解説していきたいと思います。

タイトルから読み解けること

タイトルは【クリーム】。

ここから連想されるのは、甘さ、柔らかさ、淡さ、優しさ、そしてくどさです。

スイーツの中に入っている甘い甘いクリームは口に含んだ途端に幸福と喜びが駆け巡ります。

口の中が優しい心で満たされているような感覚に陥るのがクリームなのです。

しかしそれも甘すぎるが故にくどくなるという欠点もあります。

そしてそこにもし違う要素が混じっていたら。

甘すぎるクリームの中に一滴でも不純なものが混ざればそれは際立ち、無視できないものになっていくのです。

この楽曲では何をクリームと擬えているのでしょうか。

それも踏まえながら読み解いていきたいと思います。

歌い出しから伝わる情景

不安に塗れた人生

ベランダに出た 青い柵にもたれかかって煙を喫んだ
不確かな日々 歩きながら確かめていった

出典: クリーム/作詞:くじら 作曲:くじら

歌詞から感じるのはどこか切なげで儚く、淡い印象。

主人公は遠くの方を見つめながら訝しげに街を眺めています。

心の中に巡るのは通り過ぎた過去の日々。

毎日が不安定で、何が正解で何が不正解か理解できずに必死に生きてきました。

答えも分からぬまま自分の足元をしっかりと固めるように踏みつけて歩いてきたのです。

ここから主人公の当惑する心情を読み取ることができます。

主人公の中にある不安とは?

日が暮れるのが遅くなったね
だんだん暖かくなってきたね
風も気持ちよくなってきたね窓をあけようか

出典: クリーム/作詞:くじら 作曲:くじら

この歌詞からは主人公が毎日のように黄昏ていることが分かります。

毎日見ているからこそ街が醸し出す季節の微妙な変化を感じ取ることができるのです。

主人公はこの心情を変わらずにずっと抱き続けているのだと感じ取ることができます。

主人公は一体何に悩み、何と戦っているのでしょうか。

鮮やかな景色に相対する心情

キラキラした思い出

茜色の空を眺めながら肩にもたれかかって
夢みたいな日常がいつしかありました

出典: クリーム/作詞:くじら 作曲:くじら

街並みは紅く染まり綺麗な茜色に包まれています。

その綺麗な街並みに思い出すのは自分にも確かにあったキラキラとした記憶

毎日何かに悩んでいるわけではなく、悩みを全て忘れるような素晴らしい日だってあったのです。

その美しい記憶が街並みに共鳴するように頭の中を埋め尽くしていきました。

誰だって辛い人生ばかりを歩いているわけではありません。

小さな幸せや微かな楽しみを最大限に謳歌し、自分の心の中に蓄積していくことも大切なのだと気づかされます。

それがいつの日か思い出した時に心を少しだけ楽にしてくれるのではないでしょうか。