闇の先へ歩いていく

大事なもの守りたいだけ
なのになぜ傷つけてしまうんだろう
あの笑顔に出会えるように 
闇の先へ 
歩き出していこう

出典: https://twitter.com/st_kattun/status/690465569225740288

夢や希望、そして愛する人・・・「大事なもの」をただ「守りたいだけ」で、一生懸命やってきたのに、どうして他の人を傷つけてしまうのだろう。それは、他人だけではなく、自分をも傷つけてしまっているのかもしれない。

「この自分のせいで、あの人を傷つけてしまった・・・」、その後悔が自分をも傷つけているということを知らずに…。

「ヒカリノシズク」の歌詞(1番目)はここで大きく展開していきます。「闇」から「光」へ

今は「闇」に包まれているけれども、だからこそ、自分が笑顔になり、あの人の笑顔にも出会えるように、「闇」の先へと向かっていこう。

「あの笑顔に出会うため」にという、やはり「愛」が世界を開いていくのでしょう。

希望が萌したところで“さび”へと入って行きます。

一つの光を灯せたら!(歌詞を読み解く2)

一生一度の奇跡

だから 
何度も 何度も 僕らは歌うよ
一生一度の 奇跡握りしめ
頼りない夜に一つの光を 
灯せたらいいのにな

出典: https://twitter.com/KYTS__love4/status/768396284432560128

生きていくというのは「頼りない夜」の中をさまようのと似ているのかもしれません。

たしかに「頼りない夜」というのは感覚としてわかります。

ふわふわ浮ついていて、確かなものが、闇につかめるものが何一つない。そんな絶望まではいかなくても絶望に似た夜を味わっている人も多いでしょう。それが生きていくということなのでしょうか。

ここのパートで、とくに、響くことばが「一生一度の奇跡握りしめ」です。

「一生一度の奇跡」ってなんでしょうか。あなたに出会えたこと?それとも、何か夢中になれる何かを見つけられたこと?

おそらく「奇跡」なんて一生に一度もないという人もいるでしょう。

でも、こうやって歌を聞いたりして「生きている」そのこと自体が「奇跡的なこと」なのです。

その「奇跡を握りしめて」、歌い手であるNEWSは歌っているのかもしれない。あなたはあなたにとっての歌を「何度も何度も」うたっていけばいい、そうすると、たとえほんの小さな「一つの光」でも「頼りない夜」に灯すことができる、そう聞こえてきます。

聖書には「世の光たれ」とあります。そんな言葉を思い出される部分です。

限りない夢を信じて

今夜も 今夜も 夜明けははじまる
心繋いで願う明日がある
限りない夢を僕らは信じよう 
希望が届きますように
涙をそっと拭ってしまうような

出典: https://twitter.com/ktyu__/status/690496818690416640

「頼りない夜」はどこまでも続くように感じるけれど、今夜も必ず夜明けははじまります。心をつなぎ共に願える明日があります

さきほどのパートでは、「僕らはなんども歌う」、「奇跡を握りしめる」、「頼りない夜」、「一つの光を灯す」というように比喩的な表現が多用されていました。

このパートではいきなり、直截的な表現になっています。

「今夜も夜明けははじまる」

「限りない夢を信じる」

「涙をぬぐうような、希望が届いてほしい」

さきほどの、比喩的なパートから一気に直截的な表現にすることによって、ふくらまされた詩的なイメージに込められたメッセージの意味がはっきりと伝わってきます

「僕」から「僕ら」へ

それから、「限りない夢を僕らは信じよう」。この「僕ら」に注目してください。

さきほど紹介した2番目の「正解(こたえ)の見えない自問自答」から始まるパートでは、「僕は僕のまま」と「僕」となっています。

さびに入って急に「何度も 何度も 僕らは歌うよ」と「僕ら」になっています

◇「僕」が希望に向かう中で「僕ら」となったのか?(「孤独」から「希望」へ)

◇「僕」が他の「僕」といっしょになり「僕ら」となることで共に誰かを励ましているのか?(「孤独」から「共生」そして「愛」へ)

◇「僕」が他の誰かと「僕ら」となり、自分を励ましているのか?(「悲しみ」から「自分への愛」へ)

◇孤独な「僕」-個人を「僕ら」NEWSが歌って励ましているのか?(NEWSが歌を聞いている人を励ましている)

いろいろな受け取り方ができます。

このどれもが合っているし、このすべての解釈を組み合わせたのが正しいともいえるでしょう。

おそらく「正解(こたえ)」は、歌を聞く「あなた」の中にあるのです

終わりに

「光の滴(しずく)」を誰が、誰に灯すか?

さきほど書きましたように、この「ヒカリノシズク」は、歌詞から読み解くと「闇」の中に「光の滴(しずく)」を自分の中に灯そうともとれるし、誰かのために「光の滴(しずく)」を灯させてあげたいとも受け取れます。

それは、NEWSが、他のグループとは違う運命を潜り抜けてきているため、その歴史と重ね合わせて、よりいっそう感じられるのかもしれません

NEWSの運命と「ヒカリノシズク」