みんな同じような毎日を送っている
飽き飽きするほど僕らは
今日も身体を起こして
精々こんなものだとさ
諦めがついている
出典: 明日にだって/作詞:もっさ 作曲:もっさ
主人公の送る日々は、来る日も来る日も同じような毎日。
今日だって何も大したことは成せないであろう自分に期待なんてしていません。
みんな大体そんなものです。
大きな夢を追うだなんて大それたこと、考えようとも思いません。
ギリギリまで動けないのもみんな同じ
キャバクラ街はシンとして
緑色に沈んでる
人がいたはずの残りカスが
散らばってら
夜になれば酷くなるもんだ
早く寝たいが課題があんだ
時間が足りないなんて呟く
虚しい言い訳だったな
出典: 明日にだって/作詞:もっさ 作曲:もっさ
そうやってなんとなしに過ごしていたら、さっきまで街に溢れていたはずの人もどこへやら。
今日もあっという間に夜になってしまっていました。
ギリギリになって明日提出の課題に追われるというのも、またいつものこと。
本当は早くから自分が取り組んでいなかったのが悪いのですが、これだって誰もが覚えのある話でしょう。
結局みんな同じ。大したことはできないのです。
主人公が諦めて生きるに至ったのは現実を突きつけられた結果だった
かきむしって 意地張ったって
何も見つからん 僕は嘆きながら
叫びたくって 散々だって
赤く腫れたあとだけが腕に残る
出典: 明日にだって/作詞:もっさ 作曲:もっさ
主人公はきっと先述の「みんな同じで、大したことはできない」という考えに至るまでは、何か事を成そうと必死で頑張っていたのでしょう。
しかしそうやって必死に頑張って残ったのは、「努力したって、報われないものは報われない」ということだったのです。
その現実に直面した主人公は、今みたいに諦めて生きることを選んでしまったのでしょう。
頑張るのを諦めて得たことは…?
楽な道を選んだ人に魅力はあるのか
三十六計 逃げたら
誰もいなくなったような
上手く進むことばっかり考えていたような
つんてんしゃん つんてんしゃん
僕は忘れてしまってた
怒ることも 喚くことも 全部
出典: 明日にだって/作詞:もっさ 作曲:もっさ
「三十六計逃げるに如かず」という諺がありますが、これは中国の兵法書、兵法三十六計が語源になったもの。
要は面倒に巻き込まれたとき、あれこれ考えるよりも逃げてしまうのが一番だという意味です。
これと同じように主人公も、努力しても無駄だと思い知ってからは面倒事を避けて生きて来たのでしょう。
しかしそんな生き方をしているうちに気付けば周りに人が居なくなってしまっていたといいます。
それもそのはず、楽な道ばかり選んで生きている人のどこに人を惹き付ける魅力があるというのでしょうか。
怒ったり喚いたりせずに生きていくことは楽ですが、ときには衝突もするのが人間というもの。
平坦に生きている人よりもそういう人の方が、人間らしくて好感を持てるのではないでしょうか。
努力して変わって来たものだってあった
かきむしって そういえばって
受け入れられることが増えてきたよな
1人になって 考えたって
冷蔵庫とベッドを行き来するだけ
出典: 明日にだって/作詞:もっさ 作曲:もっさ
夢を追って必死に頑張ることは、最初こそ笑われるかもしれません。
けれどそれを笑わずに応援してくれる人だって当然居るんです。
そして必死に頑張り続けているうちに、そういう人の数も増えていくもの。
努力は報われないと諦めかけていた主人公がふとそんなことに気付いた描写がここに来て登場します。
そう気付いたのなら、もう考えるよりも動けです。
どうやっていくかを考えるのは生産的なことですが、やるかやらないか自体に悩んでいるのは往々にして時間の無駄。
悩んでいる間に事が動くなんてことは1ミリたりともないのですから。