山崎まさよし
約3年振りとなる、弦楽四重奏との共演ツアーYamazaki Masayoshi String Quartet "BANQUET"も始まりましたね。
基本的な自身の音楽スタイルをアコースティックギターでの弾き語りに置く山崎まさよしですが、ギター1本で表現する彼の音楽の世界はとても色鮮やかで、感情豊かなもの。
そしてエレキギターと違ってアコースティックギターには、弾く人のスタイルや、感情がそのまま反映される楽器です。
それを自由自在に操り、聴かせてくる等身大の山崎まさよしは、いつでも私たちの心を震わせてくれますね。
自身の音楽は、今の流行の中心ではないし、またそうであってはいけない。
そういう持論を持つ山崎まさよし。
音楽はどんどん変わって進化していくものであるし、その新しい音楽を生み出してそして流行を作っていくのは若い人たちであるべきだといいます。
20年以上のキャリアを持つ自分がそのストリームの真ん中にいるとしたら、それは少し違うのではないかと語る山崎まさよしですが、彼にはその代わりに、独創性があります。
流行りではないかもしれないけれど、いつでも、”ああ、これが、これこそ山崎まさよしだ”と思わせる、他の人間には代えがたいものを持っています。
それは、流行り廃り無く、本質的にいいものとして一定の人に支持されていくはずです。
昨年末、1997年の曲「One more time, One more chance」が話題に
実際、山崎まさよしが1997年、今から約20年前にリリースした初期の名曲、「One more time, One more chance」という曲があります。
当時映画の主題歌に採用されたこともあり、ロングヒットになりました。山崎まさよしの転機となった曲でもあります。
この曲が2017年、去年の年末の”日清のどん兵衛”のCMに使用されました。
星野源がいなくなった”どんぎつね”を探す、あのCMです。
このCMが放映された直後から大きな話題となり、SNSの検索トレンドに入ったり、配信サイトではランキングが急上昇しました。
このことからも、独自性をもった本当にいいものは廃れすにいつの時代も一定の人がいい、と思うことがわかりますね。
CMのストーリにも、歌詞の内容がよく合っていたことも影響していると思います。
33rdシングル「空へ」
映画の主題歌として書き下ろし
今回ご紹介する曲「空へ」は、2016年にリリースされた33rdシングル。
映画ドラえもんシリーズ第36作にあたる『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』の主題歌として書き下ろされました。
映画の監督と何度も話し合って制作されたというこの作品。
歴史ある作品に対して、山崎まさよしは大きなプレッシャーを感じていたといいますが、結果的に映画の世界観をうまく取り入れた作品に仕上がっています。
のび太の成長を曲中で表現し、”巣立ち”や”飛翔感”がテーマになっています。
MVはコチラ!
MVは、まさに飛翔感や浮遊感を感じさせるもになっています。
裸足の山崎まさよしが上空から見た街並みを見下ろしながら歌います。
ドラえもんを思い起こさせる白い土管の上に腰掛けながら、雲の行き交う青空や星空、そして未来を感じさせる朝焼けの空へと変化していきます。
山崎まさよしの演奏も、たっぷりと観ることができますね。
「空へ」の歌詞
コードもご一緒に!
ではここからは、「空へ」の歌詞を見ていきましょう。
コード譜も、一緒にご紹介します。
G Am7 G C
特別な朝がそこまで迫っている
G Am7G C D
この足元から世界は広がってく
Em
まだこのままでいたかったんだけど
F D
あまり時間が無いみたいだ
G Am7G C
芽生えた心は風に震えてる
G Am7G C D
孤独の海が朝日に照らされてく
Em
遠くで揺れてる憧れだけで
F D
どこまで行けるのだろうか
出典: 空へ/歌詞:山崎将義 作曲:山崎将義
ずっと大人になんかならず、このままでいられたら。
子供の頃、こんな風に思った方も、少なくないと思います。
ずっとこのまま、無邪気に友達と遊んでいたい。
責任や、仕事に追われる大人になんかなりたくないと、どの子供も一度は思うでしょう。
それでも、進んで行かなければならない。
心のどこかでは、いつまでも子供のままではいられないことを、薄々感づいていましたが受け入れられずに、ずっと打ち消し続けてきました。
それでも少しずつ大人になっていき、やっとそのことを受け入れられるようになりつつあります。
今までの世界から、一歩踏み出さなくてはいけない。
すこし不安に、そして憧れも感じながら、そう思い始めます。
GAm7 GC
裸足のままで僕らは行く
G Am7 G B7 Em
サヨナラの陰でいつしか泣く
EmM7Em7A
胸に残る温もりだけ
C D#
抱きしめたまま ずっとその先へ
GAm7 GC
切ないままで僕らは飛ぶ
G Am7 GB7 Em
サヨナラの陰に痛みを知る
EmM7G A
やがて流した涙が
C D# G
凍えそうな心 慰めてくれるまで
出典: 空へ/歌詞:山崎将義 作曲:山崎将義
この先にどんな道が待ち構えているのかは、見当もつきません。
その道は、もしかしたら平坦な道ではなく、茨の道を裸足で歩くようなものかもしれません。
成長していくことは、進んでいくことでもあります。
ずっと同じ場所には、留まってはいられません。
避けられない別れも、経験することになるでしょう。
心が震え、切なさに涙しても、思い出を胸に一歩前に踏み出すのです。