純粋に生きる

頭良くたって 低能だって
つまらない奴は つまらなくて
堅物だって 不真面目だって
面白い人は 面白いんだよ
青臭い少年の 心で泳ぎたいな
重力のない海で

出典: ぜろ/作詞:ピノキオピー 作曲:ピノキオピー

数々の劣等感につながる言葉が列挙されます。

「こんな自分じゃ嫌だ」と思ってきた今までを回想しているのではないでしょうか。

他人と比べて自分が劣っていないか気になる…。

その背景には「認められないと生きる価値が無い」と考えている「自己肯定感の低さ」がうかがえます。

でも、いわゆる「人間性」に能力の有無はあまり関係ありません。

称賛されることで「人間性」の全てが変わるとはいえないのではないでしょうか。

純粋な心で泳ぎ回る少年のように、無邪気に人生を謳歌したい…。

これが主人公の絞り出した心の声です。

「君」と笑い合う未来

君とまた出会いたい

10・9・8・7・6・5・4・3・2・1・0
いこう
ぜろになって ぜろになって
ぜろになって ぜろになって
ぜろになって ぜろになって
ぜろになって ぜろになって
ぜろになって ぜろになって
ぜろになって ぜろになって
ぜろになって ぜろになって
また会おうぜ

出典: ぜろ/作詞:ピノキオピー 作曲:ピノキオピー

同じフレーズのループがとても爽快です。

最後の言葉に注目してみましょう。

お別れした誰かに再会を呼びかけています。

「ぜろになる」ことができずに仲たがいしてしまった人々に向けているのかもしれません。

いつか素直になってもう一度やり直したい。

これを永遠の別れにしたくない

そんな解釈もできる気がします。

全てを「よかった」と思う

いこう
ぜろになって あなたに会って
裸になって 笑いあって
素直になって 打ち解けあって
誤解もあって 世界が回って
ぼくが好きなのは
損でも 不器用な幸せ探す人
偉い人だって 凡人だって
くだらない奴は くだらなくて
有名だって 知らなくたって
素晴らしい人は ほんと素晴らしいんだよ
君と出会えてよかったよ
ぜろになれる君と

出典: ぜろ/作詞:ピノキオピー 作曲:ピノキオピー

アルバム「零号」では様々なストーリーが綴られています。

どれもがドラマチックで、多くの出会いと葛藤を抱えている…。

その全てをひっくるめて「出会い」を肯定しているのだと思いました。

苦しみも楽しみも、全てを受け入れたうえで「よかった」と思うこと。

これは難しいテーマだけれど、達成できたのなら間違いなく生きやすくなるはずです。

笑顔が溢れるように

なんのしがらみもない
明日も君に会いたい
なんのしがらみもない
げらげら君と笑いたい
なんのしがらみもない
明日も君に会いたい
なんのしがらみもない
げらげら君と笑いたい

出典: ぜろ/作詞:ピノキオピー 作曲:ピノキオピー

このフレーズからは、純粋な喜びが読み取れます。

大好きな君とお腹を抱えて笑い合いたい。

明日も明後日もずっと…。

様々な悩みを抱える人も、本心ではこんな絵に描いたような幸せを願っているのではないでしょうか?

幼いころは簡単に笑い合えたのに、大人になってみるとなぜか難しく感じてしまいます。

これは、様々な経験の中で背負ってしまった「数字」が物事を複雑化させているから。

「ぜろ」になってシンプルな思考で生きることができれば、少しずつ世界は笑顔に溢れていくのだと思います。

最後に

ピノキオピー【ぜろ】歌詞を解説!「ぜろになる」に込められた意味とは?「数字の服」を脱いでしまおう!の画像

「ぜろ」はいかがでしたか?

ピノキオピーらしい独自の言葉遣いが活きている歌詞でしたね。

「理想」と「現実」が入り混じった描写からは、綺麗ごとではないことがうかがえました。

迷って失敗しつつも未来を見据えた、人間味のある表現がとても魅力的だと思います。

オススメの記事をご紹介

アルバム「零号」の全曲をご紹介した記事があります。

実は今回ご紹介した「ぜろ」の歌詞の中には、アルバム内の曲に関連したキーワードがいくつも出てきました。

他の楽曲についても知ることで、より深くこの楽曲のメッセージが分かってくると思います。

ぜひご覧ください。