「オルフェ」ってどんな曲?
「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE100%」のOP曲
「オルフェ」は、「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE100%」というアニメのOP曲として登場しました。
「うたプリ」の愛称で親しまれているこのアニメ、もともとはPSP用の女性向け恋愛シミュレーションゲームとして2010年に発売。
主人公の女の子がアイドルや作詞家、作曲家を育成する音楽学校に入学し、そこでアイドルを目指す男の子グループをサポートしていく…という内容のゲームです。
登場する個性豊かなキャラクターと、彼らが歌う曲の良さ、声優の豪華さなどから発売後すぐに話題となります。
そして翌年の2011年には最初のアニメ「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE100%」がオンエアスタートすることに。
宮野真守は一ノ瀬トキヤ役を務める声優
声優としても、歌手としても、役者としても人気を集めている宮野真守。
「アニメの中だけの声優」という枠から飛び出し、民放のバラエティー番組や朝のニュース番組などにも出演するほど広く名の知れた男性声優です。
イケメン声優として知られており、実際に多くのファンを持つ人気男性声優の一人。
彼は、「うたの☆プリンスさまっ♪」に登場するアイドルの一人・一ノ瀬トキヤ(HAYATO)の声優を務めています。
積極的に歌手活動も行なっており、なおかつ本作の声優でもある宮野真守だからこそ、「うたの☆プリンスさまっ♪」のアニメ版OP曲を担当することになったのでしょう。
「オルフェ」とは?
そもそも、タイトルである「オルフェ」はどんな意味が込められているのでしょうか。
「オルフェ」は、ギリシア神話に登場するオルフェウスという詩人のこと。国によって発音が異なりますが、オルペウスやオルフェ、オルフェウスと呼ばれています。
このオルフェウス、とかく竪琴が上手で有名だったのだとか。
吟遊詩人オルフェウスをモチーフに
竪琴を奏でながら、愛を唄う彼のメロディーや声は、冥府の番人たちや森の動物たちも涙を流すほど美しかったのです。
そんな吟遊詩人「オルフェ」と、うたプリに登場するアイドルたちを重ね、このタイトルがつけられました。
どんな歌詞?
さて、宮野真守が歌うロックナンバー「オルフェ」。一体どんな曲なのでしょうか。歌詞を見ていきましょう。
この胸に刻まれた First impact, fast soul beat
静寂に揺れる街 アンジュの唄は何処へ?
彷徨った迷路の果て Just feeling, just missing
いま君は何を願う?
出典: オルフェ/作詞:上松範康 作曲:上松範康
「オルフェ」は、愛を歌うロックナンバーです。
冒頭、「First impact, fast soul beat」は「最初の衝撃と、速い鼓動」。
おそらく、主人公である七海春歌に対して、「出会った時の胸の高鳴りとその衝撃がずっと胸に刻まれている」と愛を歌っているのでしょう。
「アンジュ」とは、「エンジェル=天使」のこと。「アンジュの唄」とは、七海春歌の奏でる楽曲を表しているのでしょう。
彼女のいない世界や街並みに対して、ただただ寂しいと感じていることがわかりますね。
孤独から抜け出し主人公へ贈る愛の歌
Sing your song 離れててもわかるよ
Hear my wind 繋がっている 空はひとつ
限り無い Brand-new sky 僕らは
一人じゃないから
遥かな君のラブソング 羽ばたいて
信じよう Shiny days 二人の
絶対的な「愛のHeart chain」
We'll have an innocent dream. Feel me, touch me.
この鼓動が未来だから
そう、夜明けを待つ世界へ...
響け Orpheus heart
出典: オルフェ/作詞:上松範康 作曲:上松範康
Bメロ〜サビへと繋がる部分。
この部分の意味を解釈する前に、「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE100%」に登場する「HAYATO」という青年について知っておく必要があります。
宮野真守が演じる「HAYATO」という人気アイドルは、「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE100%」のキーマン。
彼は一ノ瀬トキヤという学園のアイドル科に入学してきた青年なのですが、「HAYATO」という芸名で活躍している人気アイドルであることを隠して学園生活を送っているのです。
アニメの後半では、HAYATOの活動が忙しくなることで、トキヤは体調を崩してしまい、結果隠していた自分の活動が全て明るみになってしまう…。
そんな彼をサポートするのが、主人公である七海春歌。
彼女の明るさ、前向きさ、やさしさに触れ、トキヤは「HAYATO」としてではなく、一ノ瀬トキヤとして、七海春歌が楽曲作成を担当する「STARISH」のアイドルとして活動をすることを決意する。
この「オルフェ」では、そんなトキヤのひとりぼっちの葛藤や春歌への思いを歌っているのでしょう。
同じ空の下で、彼女の作ったラブソングを彼女のために歌う。
ギリシャ神話の吟遊詩人・オルフェが妻への愛の歌を歌ったように、彼もまた、静寂に包まれた夜の中で、春歌への気持ちを歌う。
「オルフェ」は、歌を介して繋がるラブソングなのです。