描かれた少年時代とは?
そして歌声が入ります。
場所は学校の体育館。とてもノスタルジックな雰囲気です。
ボーカルは歌っているのですが、楽器を弾く少年たちにはその姿が目に入っていないよう。
自由に歌いながら歩くスカパラには少年たちは目もくれません。
きっと少年たちは自分たちの人生に忙しくて、未来のことなど想像できていないのかもしれません。
この少年たちは、スカパラの少年時代を表現しているといわれています。
確かにスカパラのメンバーに似ているような……。
そして体育館に向かって走る少年たちとおじさんになったスカパラが見事に入れ替わります。
これがこの少年たちの大人になった姿なのかと考えると、なんともいえない感情が沸き起こります。
スカパラはゲストボーカルなしでも素晴らしい曲が作れると確信できる内容となっています。
これからもこのような9人で作る曲をどんどんリリースしてほしいですね。
そして体育館の2階では、トロンボーンを吹くスカパラのメンバーがアップになります。
そしてその横には同じくトロンボーンを吹く少年がいます。
しかし、以前の少年たちとは違い、この少年にはスカパラのメンバーが見えているようです。
このトロンボーン少年はしっかりとスカパラのメンバーを見ながらトロンボーンを吹いているのです。
だんだんと大人へのステップを意識し始めたということなのでしょうか。
そして次のシーンでは少年たちがスカパラとセッションしているシーンがあったり、バンドの中に入って演奏するシーンがあります。
スカパラがこれまで生きてきた人生を振り返るようなシーンの数々に感激してしまうのです。
未来へと駆け抜ける少年たち
そして最後にははじめにでてきたシーンと同じ風船を持ったボーカルが登場。
これではじめから終わりまでのストーリーがつながったような気分になります。
最も印象的だったのが、最後に少年たちが全速力で駆けてゆくシーン。
駆けてゆくのが未来だったとしたら……。
不思議な懐かしさのある心に響くMVに仕上がっていると思います。
歌詞もちょっぴりご紹介
作詞した谷中敦さんは、「スカパラに関わった人全てがメンバー」という名言を残しています。
ということは、スカパラを聴いている私たちもメンバーということ♪
さらにメモリー・バンドの「バンド」には楽器を演奏する「バンド」と腕につける「バンド」の2つの意味があるそうです。
その辺をふまえて、歌詞の印象的な部分の内容を少し見ていきましょう。
ことばでただ慰めるより
目を見て分かり合えるのさ
出典: メモリー・バンド/作詞:谷中敦 作曲:沖祐一
子供同士ではテレパシーのようなものを感じることがあります。
子供の頃、何も言わなくても相手が分かってくれたような経験がある人は多いでしょう。
そんな子供時代の思い出がこの2行に凝縮されているようで懐かしくなります。
忘れたくない思い出とは?
君は楽しすぎて泣いた泣き出した
ぼくらには全部分かった
ずっと一緒にいられなくなっても
いつまでも忘れやしない
出典: メモリー・バンド/作詞:谷中敦 作曲:沖祐一
全てを受け入れてくれる仲間がいることは素晴らしいこと。
そしてそういう仲間がいることはとてもラッキーなことだと思います。
というのもそういう仲間に出会えることはそうそうないから。
特に子供時代はかけがえのない仲間に出会えるチャンスが多いでしょう。
ずっと忘れたくない思い出があるからこそ、今のスカパラがあるのかもしれませんね。
最後に伝えられるメッセージとは?
ぼくら人生のステージの上には
いつだって全員で並んでいる
君だって
あいつも
あの子も
出典: メモリー・バンド/作詞:谷中敦 作曲:沖祐一
この部分は曲の終わりの部分。
スカパラのメンバー9人で作った曲という誇りを感じさせてくれる一部分です。
そしてここで伝わってくるメッセージは、スカパラのメンバーは9人だけではないんだよということです。
作詞者の谷中敦さんが言っていたことを思い出しますね。
それはスカパラに関わった人を全て巻き添えにしてメンバーにしてしまおうという考え方。
どんどん増えてゆくメンバーで、大きくスカパラを成長させていきたいですね!