欅坂46の1stアルバムに入っている切ない名曲

「Type-A」に収録されている楽曲♪

【東京タワーはどこから見える?(欅坂46)】歌詞を徹底解説!残酷で切ない思い出補正…直視できる?の画像

欅坂46の1stアルバム真っ白なものは汚したくなる」。

その中に収録されている「東京タワーはどこから見える?」という楽曲を今回紹介していきます。

この楽曲は「真っ白なものは汚したくなる」のType-Aに収録されている曲です。

Type-A以外にも、Type-Bと通常盤といった種類があり、それぞれ収録曲が一部異なっています。

「東京タワーはどこから見える?」は、失恋をテーマにした切ない楽曲

失恋した時の悲しい思いを表現したような、クールなメロディーが印象的です。

アップテンポなダンスチューンになっているので、疾走感のある楽曲が好きな人にもおすすめですよ♪

残酷な思い出を補正するのは何故?歌詞の意味を解説!

【東京タワーはどこから見える?(欅坂46)】歌詞を徹底解説!残酷で切ない思い出補正…直視できる?の画像

この楽曲の歌詞は、失恋した後の主人公の気持ちを描いています。

主人公が恋人と付き合っていた時にできた数々の思い出。

その中には残酷で辛い出来事も本当はありました。

しかし、未練がまだ残っている主人公は残酷な思い出さえも自分の中で美化したのです。

要するに「思い出補正」ってやつですね。

あまりにも思い出を補正しすぎて、現実はどうだったのかとうとう自分でも忘れてしまう。

そんな切ない物語を描いた歌詞になっています。

なぜこの主人公はこんなにも思い出補正をするのか。

実際はどのような別れ方をしたのか。

歌詞の内容を順番に追いながら見ていきましょう。

1番の歌詞

「東京タワー」に込められた意味とは?

この歩道橋 渡る途中
東京タワー見えなかったっけ?

出典: 東京タワーはどこから見える?/作詞:秋元康 作曲:本田光史郎

楽曲の冒頭に登場するこの歌詞。

もうこの時点で、主人公の記憶が曖昧になっていることが読み取れます。

恐らく「この歩道橋」というのは、恋人と付き合っていた時によく一緒に歩いた場所です。

主人公にとって、この歩道橋は思い出が詰まった場所のひとつでした。

主人公の美化された記憶の中では、この歩道橋は東京タワーが見えるロマンチックな場所。

恋人と甘くて楽しい時間を過ごした場所のひとつとして記憶していました。

しかし、実際に歩道橋を渡ってみると東京タワーなんて見えなかったのです。

うーん、冒頭からいきなり切ない展開ですね。

この出来事をきっかけに、主人公は自分が思い出補正をしていることに気づいたのでしょう。

後述する歌詞をみると分かるのですが「東京タワー」には重大な意味が込められています。

この主人公にとって「東京タワー」というワードは、恋人との愛を意味する言葉なのです。

その上で「東京タワー見えなかったっけ?」という歌詞に注目してみましょう。

この部分には「愛が見えなかったっけ?」みたいなニュアンスも込められています。

自分の中では恋人との間に愛があると思っていた。

しかし、実際には恋人との間に愛なんてなかったのです。

付き合っていた時からすでに、主人公は自分に噓をついて現実を見ない癖があったのでしょう。

恋人の表面上の変化には気づいていたけど…

あの頃の僕は勘違いしてたよ
世界のそのすべて見てると自惚れた
君が少しだけ前髪を切っても
誰より先に僕は気づいた
(言い訳みたいに)

出典: 東京タワーはどこから見える?/作詞:秋元康 作曲:本田光史郎

「あの頃の僕」というのは、恋人と付き合っていた時の主人公のことです。

恋人と付き合っていた時は、恋人の全てを分かっているつもりでいた主人公。

実際、恋人の前髪の変化にもすぐ気づいていたし、全てお見通しだったといっています。

でも、恋人との間に愛がなくなっていることに気づかず、現実の2人の関係は悪化していった。

そしてそのまま別れを迎えてしまったのです。

表面上の変化にすぐ気づくことはできても、内面の変化には気づかなかったのでしょう。

だから、別れた今となってはどんなことをいっても「言い訳」にしかならないのです。

悲しいですが、これが現実なのです。

「寂しい」という理由だけで付き合い続けた

愛は流されやすく
気まぐれで(勝手なもの)
寂しさが溢れるから
そばにいて欲しいよ
都合いいかな

出典: 東京タワーはどこから見える?/作詞:秋元康 作曲:本田光史郎

付き合いはじめたばかりの頃は、きっと2人の関係は愛で満たされていたのでしょう。

しかし、いつまでもその状態をキープするのは困難なことです。

いつの間にか愛が冷めていって、別れてしまうカップルがこの世の中にはたくさんいます。

「愛は流されやすく気まぐれで」という歌詞には、そのような意味が込められているのでしょう。

しかし、この主人公は恋人との間に愛がなくなった後も、恋人に執着し続けました。

なぜなら、恋人がいなくなってしまったら寂しい思いをすることになるからです。

きっと、それは恋人の方もそうだったのでしょう。

相手のことを特別好きな感情はお互いにもうない。

なのに「寂しいから」という理由だけでダラダラ付き合い続けた。

とても都合がよすぎる付き合いをしていたことを、この主人公も自覚しているようです。

しかし、そんなダラダラとした付き合いはいつまでも続くものではありません。

どちらか片方に好きな人ができたり、寂しさを埋める趣味を見つけたりしたら、関係はそこまでです。

どのようなきっかけで別れたのかは不明ですが、結局2人は別れることになりました。

未練があるから思い出補正をするようになった