バブル期の男女を描いた曲
1988年、バブル真っ只中に発売された岡村靖幸6枚目のシングル曲です。
当時は、読売テレビ系放送「シティーハンター2」のEDテーマとしても使われました。
デビューから2年足らずで発表した、岡村靖幸初期代表曲のひとつ。
まさにバブルを象徴するような、キラキラなポップチューンが特徴的です。
もちろん歌詞の中にも、岡村靖幸のセンスあるワードがたっぷり。
今回は、時代の匂いをプンプン感じるその歌詞を徹底的にリサーチします。
ちょっと気の強そうな女性と自信家な男性
なかなか相手にされない
DARLING 呼び出せどいつもオーディションの日
まるで順位だけ競う フェイ・ダナウェイ
夕飯も食べずに ダイエット・フード
出典: SUPER GIRL/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
ここから分かるのは、主人公である男性と、その狙っている女性の物語であること。
この女性はどうやら、売れない女優のよう。
いつもデートに誘ってみるのですが、「オーディションがある」と断られているようです。
わざわざ「売れない」としたのは、“順位だけ競っている”と出てくるため。
さらにもし女優として結果が出ていれば、この男性も安易には誘えないでしょう。
しかし彼女としては、“ダイエット・フード”で我慢するなど努力はしている模様。
女優を目指したり美容に気をつかったりと、この女性はかなり容姿に自信がありそうです。
そんな美人の彼女をどうしても手放したくない“俺”。
正直なところ、本当にオーディションが理由で断っているかも微妙です。
本当は、他の男性とデートするのを適当な理由で誤魔化しているのかも…。
そんな煌びやかな生活っぷりも垣間見ることができます。
愛情はこんなに深いのに…
DARLING 好きなのは俺のほうじゃないのかい
君とウエディング・ベル鳴らしたい奴は
有名な俳優じゃなきゃダメ?
出典: SUPER GIRL/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
「本当に君のことを愛しているのは、他の誰でもなく俺なのに!」
そんな男性のじれったい気持ちがよくあらわれている部分です。
しかしこの彼女、女優になる目的は俳優との結婚なのでしょうか?
見たところ、かなりしたたかで貪欲な様子。
でもこの世代では、時代背景のせいか、こういった気の強そうな女性がモテたのでしょう。
ファッションについても、他の時代と比べるとバブル期はとても特徴的です。
「アッシー」や「メッシー」などという言葉が生まれたように……。
この頃の男性は、女性たちの手のひらの上で転がされていたのかも?
そしてこの曲で登場する“俺”も、そのうちの一人なのです。
果たしていつか報われる日が来るのか
この“俺”を選ばない理由がない
No…
Baby まだ君は本当の男というものを
(don't you know my love)
Baby 俺ほどの男は そうはないはずさ
出典: SUPER GIRL/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
それにしても、この男性もかなり自信家です。
この世で言うところの「本当の男」ってやつは、まさに俺なんだと。
君は俺のことを分かってない、君は俺の愛にさえ気づいていない。
そこらへんのチャラチャラした俳優なんかより、俺の方が「いい男」だ。
といったところでしょうか。
なんだかこうして見ると、女性も男性もどっちもどっちな気がしてきます。
それでも絶対諦めない!
Don't you Don't you know わかってよ
ちょっと 勉強すりゃ解るよ
Baby I got 愛が人生の Motion 14回もしょげずに
本当の Dance Chance Romance は自分しだいだぜ
出典: SUPER GIRL/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸