欅坂46の新曲「Student Dance」がすごい!

【欅坂46/Student Dance】歌詞&MVの意味深な世界観を徹底解釈!反抗しても意味ないの?の画像

2017年末から体調不良によりグループでの活動をお休みしていた「絶対的センター」平手友梨奈さん。

彼女が2018年7月から本格的に活動を再開し、さらに勢いを増す「欅坂46」。

翌8月15日に発売された7thシングルアンビバレント」がすでに多くの人達から注目を集めています。

そしてカップリング曲として全バージョンのCDに収録されている「Student Dance」も話題になっています。

この曲のMVも不思議な構成になっていて、ファンの間で物議を醸しているようです。

今回は話題になっているMV歌詞を読み解き、この曲の謎を考察していきたいと思います。

欅坂46が続ける大人達への反抗

平手友梨奈を中心とした世界観

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欅坂46といえば平手友梨奈さんが持つ「反抗」、「孤独」といった性質がグループ全体に影響を与えています。

彼女たちの大人や社会に抗う姿勢が、見る人達の心に熱いものを滾らせてくれるのも欅坂46の魅力の一つです。

それはデビューシングル「サイレントマジョリティー」から通底している彼女達のテーマにもなっています。

今回の曲でもその精神は存分に発揮されています。

反抗の象徴

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特に今回注目して欲しいのはMVの衣装です。

全身真っ白に揃えられたつなぎと黒いハット。

これは1971年に公開された映画時計仕掛けのオレンジ」の主人公達の衣装のオマージュなのは間違いありません。

というのも、この映画が若者達による社会への反抗を描いた作品だからです。

先述した欅坂46の持つ精神と共通するものがありますね。

ただこの映画は暴力描写などが過激に描かれている問題作としても知られています。

それをモチーフにするあたり、今回もかなり攻めていることが窺えます。

彼女たちが踊る舞台の周りに置かれた、1から12の数字が書いてある立て札も「時計」を連想させます。

これもこの映画からの影響を感じさせる理由の一つです。

今までにない新しい世界観

みんなに見られている...

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そして今回さらに新たな要素が加えられました。それが「第三者の目」です。

リーダーの菅井友香さんもニュースサイト「リアルサウンド」でのインタビューでその点を指摘していました。

彼女達が踊るステージは円形になっており、スマートフォンのカメラを構えた人達の姿も一瞬映ります。

「円形のステージ」と「アイドル」という組み合わせで私が思い浮かべるのは「ビートルズ」のライブ映像です。

演奏が聞こえないのではないかと思うほどの叫び声をあげる大観衆に囲まれた彼ら。

それでも彼らは円形のステージ上で笑顔で演奏をしていました。

しかし彼らはその後、肝心な楽曲を聞かない観衆達に嫌気がさしてしまいます。

その結果ビートルズは一切のライブ活動を休止してしまいました。

これも欅坂46の持つ「反抗心」に通じるものがあります。

もう一つの視線

 さらにこのMVにはもう一つの目が存在しているのです。それは「製作者の目」です。

冒頭で流れる時間は、まるでカメラを回していることを表しているように思えます。

そしてステージの周りを囲む撮影機材やスタッフの人達が度々画面に映り込んでいるのです。

最終的にステージの外が明るくなり、完全に撮影スタジオの様子が分かってしまうという結末を迎えます。

 私はこのMVは「大人達から欅坂46への挑戦状」なのではないかと考えています。

まるで「今まで君たちがやってきた反抗は、所詮我々の手のひらの上だったのだ」と突きつけられているようです。

「時計仕掛けのオレンジ」の主人公、アレックスも結局警察に逮捕されてしまいます。

その後大人達の手によって人格矯正を施されてしまうのです。 

学校という場所の持つ社会性

MVには壮絶なメッセージが隠されていましたが歌詞はどうでしょうか。ここからは歌詞を読み解いていきましょう。

深夜の学校での密会

真夜中のハイスクール
フェンスを乗り越えて
忍び込んだ校庭

照らすのはフラッシュライト
人影ないHallway
口を閉ざしたLocker Room

出典: Student Dance/作詞:秋元康 作曲:SaSA