失恋してしまった時に響く悲しい歌「どうして…」
あれだけ愛しあっていたのに、悲しい別れが訪れる。
人生でひょっとすると1番かもしれない苦しさ。
彼氏と別れた空白をそっとうめてくれるのは失恋ソングかもしれません。
埋められない心の痛みや空白にそっと流れてくるメロディ。
シンガー・安田レイの「どうして…」は破れた恋にそっと染みこむ処方箋です。
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安田レイ「どうして…」の歌詞を紐解く
いつも 笑ってたから気付けなかった game over
君の中には 重なった in despair
交差点 今日は 楽なペースゆっくり渡っていこう
君の歩幅に追いつけなくて でも離れたくなくて
どうして こんなに 君だけを好きなんだろう
知らなかったよ ただ嫌いになるって難しいね
ありがとう こんなにも誰かを好きになったこと
初めてだったよ さよなら
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=2779862
普段は楽しく過ごしていたふたりだったのでしょう。
ふたりはよく笑っていたのです。
でも君の中にはいくつもの絶望があって、その絶望をわたしは取りのぞくことができなかったのです。
恋が終わって、ひとりで交差点を歩いていると、自分だけのペースで歩くことができることに気づきます。
いつも君のペースにあわせようとしていたことを理解するのです。
彼にどれだけあわせようと無理をしていたか?
でも彼にあわせているなんて思っていなかった。
ただ一緒にいたかった。 そういう思いが伝わってきます。
本当に好きだった相手なら、たとえ離れてしまったとしても忘れることなんてできない。
まして嫌いになることは難しいものです。 でもさよならを言わなければならないのです。
彼女が別れを決断した理由はなぜでしょうか?
たとえそれがどんな理由であれ、ひとりになってしまったら彼がいてくれたぶん孤独がおしよせてきます。
ひとりで歩ける。 そう思って自由に歩いているようでも、そこには寂しさがどうしても忍びよってくるのでしょう。
今は ひとりきりで寂しい夜 get over
朝は来るよね こみあげる deep sorrow
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=2779862
どれだけ強がってもひとりの夜はとても寂しい。
そういう気持ちが歌われています。
なんとかそういう気持ちを乗り越えたいと思っています。
そしてこの暗闇がいつか終わって、やがて朝がくることを知っています。 でも深い悲しみに夜は包まれてしまうのです。
どうして こんなに 君を思い出すのだろう
戻りたいよ 君を知らない あの頃の私へ
さよなら 輝いた 季節を背に歩いていく
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=2779862
彼と出会う前だったなら、こんなに夜は苦しくなかった。
そして何をしていても彼のことを考えてしまう。
それだけ楽しかったし、幸せだったのでしょう。 でも彼と別れてしまった。
輝いていたこと、幸せだったことに背を向けるのです。 それはとても辛いことだと思います。
大好きだったよ ありがとう
優しすぎるくらい 君の優しさに包まれてた
甘えすぎたね ごめんね。すら もう届かない距離
どうして こんなに 君だけを好きなんだろう
知らなかったよ ただ嫌いになるって難しいね
ありがとう こんなにも誰かを好きになったこと
初めてだったよ さよなら
出典: http://lyrics.jetmute.com/viewlyrics.php?id=2779862
時間が経過してはじめて深い感謝を彼に抱きます。
彼は優しかったし、彼に守られていた。 そう実感するのです。
自分が彼に甘えていたことがとても理解できて、でもごめんねという言葉すら言えなくなってしまった。
そういう時にはありがとうと感謝を伝えること、そしてさよならを心の中でつぶやくことしかできないのかもしれません。
自分の中に存在する彼に対してさよならを言えるようになるための歌だと思います。
それがこの「どうして…」という曲です。 別れてしばらくは楽しかった思い出が何度も思いかえされて苦しい。
その苦しさからようやく抜け出せた時に、自分の中にいる彼にさよならが言える。
実際の彼よりも、その心の奥の中で結びついていた魂に別れをつげることがいちばん難しいことです。
人と人は魂で繋がっているのか?
恋愛は精神的に繋がる側面と、肉体的に繋がる側面があると思います。
これが両方揃ってはじめて本当の恋愛と言えるでしょう。
そして人と人が別れる時、まず肉体的な別れがあると思います。
現実的に、何らかの理由で別れてしまったり、離れてしまう。 あるいは相手が亡くなってしまう。
そういうふうにもう相手に会えなくなることが、肉体的な別れと言えると思います。 これが普通の別れですよね。
でも別れは次の段階。精神的な別れがあると思います。
肉体的には離れてしまっても、相手の記憶や交わした言葉、相手の人格そのものが自分の中に生きている。
そういう時期があると思います。 相手と深い関係であればあるほど、この精神的な繋がり、魂の繋がりと呼ぶべきものはずっと自分の中に残っています。
もし相手が生きているのであれば、この繋がりはそのままあってもいいと思います。
あくまで精神的な繋がりだからです。
でも苦しくてどうしようもない時を越えて、相手に感謝の念を抱き、そして心の中にある相手と別れる時があると思います。
これはひとつの出来事が終わり、次の段階へあなたが成長する時におきることなのかもしれません。
安田レイの「どうして…」という歌は、この魂のレベルで自分の中にいる相手へさよならを言っている歌だと思います。
相手への感謝とともに、心の中でそっとさよならを言う。 それでも悲しみはなかなか消えないのかもしれません。