”ロールプレイング”について詳しく知りたい!
今回ご紹介するのは、神戸発4人組ロックバンド”パノラマパナマタウン”の”ロールプレイング”です。
彼らにとっての第一作目
“ロールプレイング”は、バンド結成後に彼らがはじめて作った楽曲だそうです。
ここぞというときにリリースをしたいとの思いがあったようですね。
この曲から、彼らの音楽の歴史が始まりました。
彼らの大切にしている思いや軸としている考え方が染み込んだ楽曲ということです。
曲の至るところからでる思いから彼らのメッセージを感じ取っていただければと思います。
歌詞の意味を解説!
好きなのは着ぐるみの中
媚びた笑い 無性に気になる
カウンターの奥 グラスに映る顔
君が吸ったタバコの吸殻を僕が片付ける 片付ける
知らずに知らずにいたことが から
知らずに知らずにいた方が なんて
着ぐるみの中の君が好き
もうそれで諦めるよ
出典: ロールプレイング/作詞:岩渕想太 作曲:パノラマパナマタウン
「着ぐるみの中の君が好き」というフレーズがとても印象的です。
着ぐるみはみんなに愛され親しまれるように、かわいい作りをしています。
しかし、着ぐるみの中は本当は空っぽなのです。
その空っぽのなかに入っているのは、見えている着ぐるみとは違うものです。
この意味からこう考えることはできないでしょうか?
「外側のあなたじゃなくて、本当の中身の方のあなたが好き」と言われている気がしませんか?
逆さまに見てみよう
白い赤色がないように
きっと黒色のポストはどこにもない
赤い人間はいない
いない いない いない? 本当にいないの?
甘い唐辛子を食べながら僕は漫然とテレビを眺めてた
逆向きのひな壇 アンドレ・バザン
意味がかさんでもう1234
出典: ロールプレイング/作詞:岩渕想太 作曲:パノラマパナマタウン
ここの歌詞が意味をしているのは「逆さま」だと考えられます。
白い赤なんてものはいまは世の中にはありません。
黒色のポストも赤い人も見たことはありません。
でも見たことがないだけで、本当にいないのでしょうか?
ここでは物事を逆さまに見て、日常や現代に疑問を抱いている様子を表していると思われます。
アンドレ・バサンはフランスの映画批評家です。
彼はあえて厳しく映画批評をすることで、映画が商業娯楽以上のものになると考えました。
厳しさがより質を高めた映画を作ると考えたのです。
つまり、ここではありふれた日常や現実を逆さま(批判的)に捉えることで見えるものがあると言っているのでしょう。
そうすることで日常からただテレビを眺めるような退屈さが取り除かれるのです。
その生き方は大丈夫?
絶望も無性にどうしようもない 1234
一生をかけ 僕らはロールプレイング
気の抜けた炭酸 グラスに映る顔
与えられた台本を燃やすことがどれだけ大事だろう?
出典: ロールプレイング/作詞:岩渕想太 作曲:パノラマパナマタウン
ここでのメッセージは人生への問いかけです。
ロールプレイングとは、その名のとおり与えられた役割を演じることなのでしょう。
誰かによって与えられた役割は一生かけて演じきる必要があるのか?
そう問いかけられている気がします。
気が抜けた炭酸も、ガラスに写る自分もどちらも本来の姿ではありません。
本当の自分を生きることの大切は?とさらに重要性への疑問を抱かせてくれています。