宇多田ヒカルらしい歌詞に注目
『嘘みたいなI Love You』は宇多田ヒカルの3rdアルバム『DEEP RIVER』に収録されています。
このアルバムには大ヒットシングル曲『SAKURAドロップス』や『光』も収録。
そんな名曲たちに負けないくらいの強い存在感が『嘘みたいなI Love You』にはあります。
聴いているとどこか物悲しい気持ちになるこの曲。
大盛り上がりのライブ映像
YouTubeで『嘘みたいなI Love You』を宇多田ヒカルのライブ映像と共に聴くことができます。
迫力満点のライブ映像は何度でも繰り返し観たくなりますね。
熱気に満ちた会場の空気が観ているこちらにも伝わってきそうです。
宇多田ヒカルの魂を込めて歌う姿に心が震えるのが分かります。
君の言葉が世界のすべて
この曲で歌われているのは、君が言った「I love you」に対する主人公の想いです。
何を信用していいのか分からない世の中で、主人公が唯一信じていたいと願うもの。
それは君の言葉です。
この曲の主人公は君の言葉に縋って生きています。
憧れの君に近づきたい
冷静な眼差しでこの地上の陰と陽を
左右にかき分けてく
私はあの頃から君を真似したくて
少し尖らした唇で先へ突き進む
出典: 嘘みたいなI Love You/作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru
この曲の主人公は、「君」に憧れにも似た恋心を抱いているようですね。
社会に散在している正義と悪。
それを君は冷静に見極めることができる。
世間に流れる噂話や陰口に君が流されることはありません。
いつだって自分の目で見て判断する。
そんな君の意思の強さに主人公は惹かれているのでしょう。
少しでも君に近づきたくて、君の真似をする主人公。
「少し尖らせた唇」というのは、社会への反発的な態度を表しているように思います。
反骨精神を持って社会に立ち向かっていく君の姿が、主人公には堪らなく格好良く見えたのでしょう。
嘘のない世界で君を待つ
見渡す限り広がる
嘘の咲かない草原を
夢の中で見たことがある
そこで君を待ってる
出典: 嘘みたいなI Love You/作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru
ここの歌詞で歌われているのは主人公の夢の話。
主人公は嘘のない世界を望んでいるのでしょう。
夢にまで見た真実だけの世界。
そこで主人公は君を待っています。
嘘を「咲かない」と表現しているのがハイセンスですね。
見える景色、聞こえる音、肌に触れる感触、それらすべてが真実であってほしい。
真実が広がる草原に嘘の花が咲くことはありません。
偽りだらけの社会にいるからこそ、主人公は真実というものにこだわります。
嘘のない世界で君と生きていきたい。
主人公にとって君という存在がどれほど偉大であるかが分かります。
君の言葉で人生が始まった
感動的に終わるストーリー 始まりは
あの日君が言ったI love you
待ちきれないよ 後半スタート
出典: 嘘みたいなI Love You/作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru
主人公は自分の人生が「感動的に終わる」と信じているようです。
そして、自分の人生は君が言ってくれた「I love you」から始まっていると歌っています。
主人公が人生の終わりを恐れないのは、君の言葉があったからでしょう。
君が「I love you」と言ってくれた。だから自分の人生は素晴らしい。
主人公は盲目的に君の言葉を信じています。
また、君に「I love you」と言われ、舞い上がっているようにも感じられますね。
君と一緒に生きていく未来が待ちきれない。
そうして人生の後半がスタートします。