悪ノ召使とは

悪ノ召使とは、鏡音レンが歌うボカロ代表曲の一つ。

とある王国を舞台に、運命に翻弄された双子の数奇な人生をファンタジー風に歌っています。

鏡音リンが歌う悪ノ娘とは対になっており、それぞれの視点から一つの物語を読み進めることができます。

召使いである双子の弟を主人公とした本曲では、彼の悲しくも愛おしい人生が描かれる。

彼が悪をもいとわない理由はなんなのか。

早速詳しく解説していきます。

意味解説スタート

引き裂かれた双子

君は王女 僕は召使
運命分かつ 哀れな双子
君を守る その為ならば
僕は悪にだってなってやる

出典: 悪ノ召使/作詞:mothy(悪ノP) 作曲:mothy(悪ノP)

双子として生まれたにも関わらず王女と召使いという全く別の道を歩んだ二人の物語であることがわかります。

彼らの数奇な人生、そして待ち受ける悲劇が予見されるような、そんな歌いだしです。

“双子の彼女を守るために、悪にだって魂を売る”

こんな少年の並々ならぬ覚悟が歌われます。

どこか狂気じみていて、悲痛な思いが込められています。

なぜ彼は悪をいとわない、そんな覚悟をせざるを得ないのでしょうか。

更に歌詞を読み進めていきましょう。

中世ヨーロッパの物語

期待の中僕らは生まれた
祝福するは教会の鐘
大人たちの勝手な都合で
僕らの未来は二つに裂けた

出典: 悪ノ召使/作詞:mothy(悪ノP) 作曲:mothy(悪ノP)

もともと彼らは、ごく普通の子供たちと同じように神により祝福を受け、生を授かった双子でした。

教会の鐘が鳴っているという描写から、おそらく中世ヨーロッパがこの物語の舞台なのでしょう。

しかし、そんな幼い子供たちの運命は大人たちの自分勝手な争いに巻き込まれてしまいます。

そう、王女と召使いという全く別の人生を運命づけられてしまうのです。

いつでも君を守る

【悪ノ召使/mothy_悪ノP feat.鏡音レン】歌詞の意味を徹底考察!悪をいとわない理由とは?の画像

たとえ世界の全てが
君の敵になろうとも
僕が君を守るから
君はそこで笑っていて

出典: 悪ノ召使/作詞:mothy(悪ノP) 作曲:mothy(悪ノP)

彼らの未来を予期するような歌詞です。

世の中全てが、王女であるはずの彼女の敵になると歌っています。

悲しい未来が予見されます。

“何があっても僕だけは君の味方だよ。君は笑ってくれればいいんだ”

ここで少年の自己犠牲的な愛が歌われます。

身勝手な大人たちに翻弄された人生だったからでしょうか。

少年は王女に対し、双子だからというには説明できないほどの強い気持ちを抱いているようです。

彼の愛情が痛々しく感じてしまうのはなぜなのでしょう。

この悲しい物語をさらに読み進めていきましょう。

少年の恋

緑の彼女

隣の国へ出かけたときに
街で見かけた緑のあの娘
その優しげな声と笑顔に
一目で僕は恋に落ちました

出典: 悪ノ召使/作詞:mothy(悪ノP) 作曲:mothy(悪ノP)