新潟出身の3ピースバンド、My Hair is Bad


その歌詞の世界が人気!

今20代のアーティストで最も熱いバンド、それがMy Hair is Badといっても過言ではないでしょう。

めきめきと頭角を現してきた彼らは、新潟県上越市出身。2008年に結成されました。

ギターを主体にした勢いのあるストレートなロック、そして特筆すべきはその歌詞の世界です。

等身大の自分をさらけ出したような、まるで心を丸裸にしたようなその歌詞は若い世代のロックファンの心を鷲掴みにしています。

My Hair is Badのライヴに行って驚くのは、女性のファンがかなり多いこと。

似たような激しいギターサウンド主体のロックバンドのファン層に比べて、圧倒的に女性比率が高いのです。

それだけ、My Hair is Bad歌詞の世界が、女性をも虜にしているといえるのではないでしょうか。


back numberがTVでMy Hair is badの「真赤」を紹介

2013年にインディーズデビュー、2016年にメジャーデビューをしたMy Hair is Badですが、インディーズ時代の2015年にリリースした2ndシングル『一目惚れe.p.』が注目を集めます。

インディーズでのリリースに関わらずチャート18位という驚きの結果。

さらに、back numberがミュージックステーションに登場した際、”ゲストが選ぶ切ない曲”というコーナーで、4曲収録されたこのシングルのトップを飾る「真赤」を紹介。

一気に注目を集めました。

「真赤」のPVは、2018年2月現在YouTubeで810万回以上の視聴回数を誇っています。

『一目惚れe.p.』収録曲「悪い癖」

今回ご紹介する「悪い癖」は、『一目惚れe.p.』の4曲目に収録されています。

この曲のヴォーカルが際立つようなアレンジが、歌詞の世界をいっそう際立たせているといってもいいでしょう。

ガンガン押しまくるだけでない、My Hair is Badのエモい部分がよく表れている曲の一つです。

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「悪い癖」の歌詞に注目

ここからは、「悪い癖」の歌詞に注目してみましょう。

あの六文字は……?

「あ、この映画、面白かったよ。
別れた恋人が死んじゃうんだけど。」
「へぇ、映画なんて珍しい。」

誰と見たのか聞けない、君の悪い癖
「友達が女に間違われてナンパされたことがあって、
それが超ウケる話なんだけど…」
結論から話し出す僕の癖
何も言わず笑う、君の悪い癖

最後の最後は喫茶店
あの、六文字、が流れて
気付けばなぜか二人とも泣いていた

出典: 悪い癖/作詞:椎木和仁 作曲:椎木和仁

映画なんて珍しい”この言葉に込められた意味を読み取れない”僕”。

ちょっと考えたり、いつもの彼女の行動パターンや性格を掴んでいたら容易に想像がつくことでしょう。

けれどはっきり口に出して聞かないことを"悪い癖”だといってしまう”僕”。

そしてまた、ウケる話のオチから話してしまう彼に、突っ込めない”君”。

”僕”も”悪い癖”だとわかっていながら、ついいつもやってしまう。

”僕”が彼女の”悪い癖”だといったさっきの会話も、それぐらい軽いものに”僕”は考えているのでしょう。

付き合っているのなら、とっくにわかっていそうなお互いの”悪い癖”。

ちょっと彼女の性格の考えてみれば、彼女が本当に聞きたかったことくらいすぐにわかったでしょう。

そして”僕”もこういう時こそ”悪い癖”を発揮して、結論=誰と見たかを先に言えばいいのです。

そのやり取りの微妙なずれから感じ取ることができる、二人の隙間。

何かが違ってしまっています。

きっとこんな小さなすれ違いを何度も繰り返して、”最後の最後”を迎えることになってしまったのでしょう。

最後の舞台となった喫茶店では、二人とも泣いてしまいます。

それは、喫茶店のBGMに二人の本音の言葉が流れたから。

いつも思っていたあの六文字。

「さびしかった」って。


あの日、君が欲しかったのは……

何万回使い古された愛してるより君が欲しかったものって
ずっと、もっとそばにいる、ということ
きっと、もっと言葉にする、ということ

「ねぇ、この二人結婚するんだって。」
僕はその日もテレビを眺めてた
「そっかぁ、私達もうそんな歳だよね。」
見ないフリをした、僕の悪い癖
「仕事嫌なの、やめちゃおうかなって。」
別にいいんじゃない?って僕は思ってた
「冗談、私、やめてもやることないしね。」
今ならわかる、あの日、君は

出典: 悪い癖/作詞:椎木和仁 作曲:椎木和仁

「愛してる」の言葉だけじゃ伝わらないことがあることに、終わりになってから気付いたのでしょうか。

好きだから、愛しているから、言葉にしなくてもわかる。

それが理想なのかもしれませんが、そういう言葉がなくても通じ合える関係になるまでには、きちんとお互いを分かり合う努力をしなければなりません。

そして自分も、自分をさらけ出して相手にわかってもらう努力をしなければなりません。

心の中では、ずっとそばにいると思っていても。

口に出さなければ、伝わらないのです。

二人とも、好きだという気持ちばかりに頼りすぎて、そこを怠ってしまったのでしょう。

二人でくつろいでテレビを見ながらのおしゃべりや、何気ない相談も。

思い返せば、心当たりはたくさんある。

そしてもう遅いけれど、今なら”君”が何を言って欲しかったのか、はっきりとわかる。

「寂しかった」