My Hair is Bad「元彼氏として」
突然ですが、皆さんは「元カレ」、あるいは「元カノ」を思い出したりしますか?
歩きなれた街を歩いていて、ふと「元カレorカノ」を思い出す。
「そういえばここをよく二人で歩いたなぁ」なんて考えて、見なれた街が突然、知らない街のように見えることはありますか?
昔の仲間と久しぶりにご飯を食べに行って、思い出話を肴にお酒が進む。
ふらふらと帰宅後、消せないでいた「元カレorカノ」の連絡先を見ながら、酔っ払った勢いで電話をするかどうか、真剣に悩んだことはありますか?
あるいは、振られたてほやほやで、テンションのままに切ない気持ちを友人に相談したあげく不覚にも涙してしまう。
すると、「他にいい人いるよ」なんて教科書の1行目に記載されているベタな返しをされ、微妙な空気になったことはありますか?
そんな時、人の心に何が起こっているのでしょうか?
今回は、My Hair is Badの名曲「元彼氏として」を紹介しながら、人の心のちょっと恥ずかしい部分に光を当ててみたいと思います。
「元彼氏として」考えてみた
「元彼氏として」の視点

落語の「めくり」のような形式でバンド名とタイトルが紹介された後、何やらものものしい雰囲気で刑事が電話している、かと思いきやどうも奥さん的な人と話しています。
口調も優しげで、刑事ではない、プライベートでの人物像がにじみ出ています。
しかし、すぐに刑事の顔に戻り、規制線をまたぎます。
犯行現場には、元彼女のなきがらがあり、3人の元彼氏が被疑者として連れてこられます。
平穏な「今の幸せ」と、規制線を張ったはずの「過去の幸せ」。
なくなってしまった元彼女を通し、「その時の幸せ」と向き合います。
そして、唐突に演奏スタート。
不穏と不安、切なさと懐かしさが入り混じったイントロを抜け、一言目が発せられます。
今の彼氏は煙草吸うし 背が低いし色が黒いし
今の彼氏は変な香水 いかついサングラス
どうなの?
出典: 元彼氏として/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
まさかの、イマ彼ネガキャンから開始です。ディスりまくりです。
見た感じ、イマ彼は怖そうな人なので、勇気ある発言です。
そして、二言目。
前の彼氏の僕はどうだ 煙草吸わないし背も高いし
幼馴染だし すぐさま休み取れるし
どうなの?
出典: 元彼氏として/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
「元彼氏として」できること
「元彼女」に未練がある場合、「元彼氏として」できることは、実はそう多くありません。
・イマ彼とののろけを、歯ぎしりしながら聞いてあげる。
・イマ彼と喧嘩した時のチャンスを逃さないよう、構えを決して崩さない。
ちなみに、元彼がよりを戻したがっているのを、元カノはたいてい見抜いています。
それが前提で関係は続いていますので、くれぐれも慎重に行動してください。
「元彼氏」の気持ち
静かにしたまま考えて 今の彼に気付かれないで
素直にそのまま考えて 今からの相談だ
想ってるよ見てるよ ずっと見てるよ
想ってる知ってるよ え?引いてるの?
今は君の彼氏じゃない でも今の奴とお似合いじゃない
何か騙されちゃってんじゃない 元、君の彼氏より
出典: 元彼氏として/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
遂に、耐え切れず秘められた想いを言ってしまいました。
まるで、娘を持つお父さんのような言い方で。
案の定、ちょっと引かれたようです。
でも、本当にそうでしょうか?