最後の時というのは、自分ではあまり想像がつきません。
息が止まった。
最後が迫っている。
同じ意味に見えて少しニュアンスが違います。
息がとまったときというのは、すでに命がおしまいになっていると取れます。
下の最後が迫っているというのは、まだ時間があるということです。
私ならそれぞれできっと違う感情になるでしょう。
まだ希望があるのであれば生き残る可能性を。
もう希望がない状態であれば後悔の念を思い浮かべる人も多いかもしれません。
やり残してしまったときの気持ち。
これはもう取り戻せないということです。
そういう気持ちにならないように、前向きに終わるため後悔をしない生き方をしよう。
そのようなメッセージに受け取れます。
始まってもないこの世界。
つまり2人が描いている将来の世界。
後悔しないように生きる2人であれば、どのような未来でも手に届くでしょう。
そんな気持ちにさせてくれる前向きな歌詞です。
この命は一度きり
無名のパスポートで何にでもなれる
握りしめた
無名のパスポート
ここから僕ら
何者にでもなれる
痛む日々よ
翔け上がる羽となれ
出典: アーユーレディー/作詞:小林壱誓 作曲:小林壱誓,穴見真吾
握りしめた無名のパスポートとは何をさすのでしょうか。
もちろんパスポートは海外に行く際に身分を証明するために使います。
つまり無名のパスポートなど本来存在することはありません。
しかし夢にあふれた将来の自分たちにとっては身分の証明など意味をなさないのでしょう。
どんな自分にも書き換えられる。
どんな夢でも叶えられるという決意のパスポートでもあるのです。
しっかりと離さないように握りしめていく。
そうして夢をかなえるために前を向く少年が目に浮かぶようです。
夢を叶えるのは簡単なことではありません。
中には夢を語るだけでバカにしてくるような人がいるかも知れない。
そのような心が痛むことがあったとしてもその痛みを力に変える。
そうしていくことでより高く飛べる力、つまり羽を得られる。
ということを表現したいのではないでしょうか。
夢を隠した理由
ただ怖い怖いと夢を隠した
だってだってねこの命は
一度きりだけど一度きりだから
出典: アーユーレディー/作詞:小林壱誓 作曲:小林壱誓,穴見真吾
前にも出てきましたが、夢は怖いものでもあるのです。
もちろん人に聞かれるのが恥ずかしくて怖いということもあるでしょう。
しかしそれだけではありません。
1人の人間に与えられる命はいつだって1つです。
1つだからこそ好きに生きたい。
でも1つだからこそ怖さから逃げ、安全に暮らしたいということもあります。
どちらが正解ということはありません。
でも、この恐怖感は立ち向かっている人間にしか味わえないのです。
立ち向かってもなお、ぬぐえない恐怖の感覚。
叶える夢の大きさがうかがえる表現です。
幸せを測る天秤
どうかどうかこの道の果て
幸か不幸か秤にかけて
心のどこかで迷ってる
出典: アーユーレディー/作詞:小林壱誓 作曲:小林壱誓,穴見真吾
勇気をもって道を進んだとして、2人にはどのような結果が待っているのでしょうか。
それは誰も知ることはできません。
そしてその結果が良いことか、悪いことかの判断もできないのです。
もちろん、人によって幸せの定義は違います。
だからこそ幸せには迷いが生じるのです。
元々は2人で追いかけていた夢。
自分だけが幸せになることを躊躇する人もいるでしょう。
そして、自分以外が幸せになることをよしとしない人もいます。
幸せというものに答えがない以上正解はありません。
しかし、いつか決めなければいけない日が訪れます。
それがいつまでも答えの出ない、心の迷いを生み出すのでしょう。
目指すステージと君を選んだ理由
本気のステップ、まだ見ぬステージ
アーユーレディー
僕らは夢に踊らされながら
本気のステップで
まだ見ぬステージへ
出典: アーユーレディー/作詞:小林壱誓 作曲:小林壱誓,穴見真吾
人は自分で考えたことが常に自分で意思でおこなっているとは限りません。
夢に踊らされる。
実は自分が追いかけていたと思っていた夢に、自分が追いかけさせられていた。
いつの間にか叶えるための目的が手段に変わっていく。
目的に執着しすぎて、返って目的を見失ってしまうということです。
でもそれは決して悪いことではありません。
前を向いて進んでいるのならば必ず自分の成長につながっていきます。
だからこそ、いつでも本気で取り組む。
新しいことにも挑戦をする。
それが本気のステップであり、まだ見ぬステージということになるのです。
君を選んだ理由
どうしたいの?
息苦しい夜に
生きがいがあったなら
始まってもない朝日がきっと昇るよ
君を選んだから
君を望んだから
取るに足らないこの世界も愛しいんだよ
届きそうだ
どんな未来も君となら
出典: アーユーレディー/作詞:小林壱誓 作曲:小林壱誓,穴見真吾