夏フェスの賛歌
ライジングサン、その由縁
RISING SUN ROCK FESTIVAL。
北海道・石狩湾の埠頭で開催される、日本の夏フェスの草分け的存在とも言えるイベントです。
毎年、名だたるアーティストが参加するのはもちろんのこと。
このフェスの醍醐味は、最後のステージを飾るアクトとともに現れる朝日です。
二日目はオールナイト開催なので、終了は朝方の五時頃。
そこに昇ってくる太陽="ライジングサン"が、このフェスの象徴となっているのです。
フェスの間に作られた曲
奥田民生さんは第2回目の2000年から20年の間に、このフェスの数々のステージに立ってきました。
そして2019年には、「ホッカイカンタビレ」を企画し、なんとフェスの開催中に新曲をレコーディング。
ステージ上でこの「ライジングサン」を完成させました。
演奏と歌は自身だけで行うのではなく、そうそうたる面々をゲストに招いて録音。
その模様は、RISING SUN OT FESTIVAL 2000-2019という映像作品の中に残っています。
フェス賛歌、その内容は
その歌詞はフェスのワクワク感を詰め込んだものでありつつ、音楽に対しての賛歌のような内容。
そして、どこか人生を示唆するような内容にもなっています。
パートごとにひもときながら、その世界を味わってみましょう。
朝まで歌おう
トップバッターは地元出身のアーティスト
週末の 予定はどうだ 今年も始まるぞ
週末の 天気見て 荷物を決めないと
適当じゃ 困るんだ 決めないと
出典: ライジングサン/作詞:奥田民生 作曲:奥田民生
奥田さんとともに冒頭のフレーズを歌うのは、増子直純さん。
地元北海道出身のバンド、怒髪天のボーカルです。
この曲がレコーディングされた2019年には、メインステージのトップバッターを飾りました。
それも加味されてか、「ライジングサン」でも一番に歌声を響かせています。
楽しむために必要なのは…
このフェスは屋根のない野外で開催されるだけではなく、二日目は夜が明けるまで開催されます。
参加者は広い会場の中で、テントを張ったりバーベキューをしたり、思い思いに過ごしています。
しかし、会場は元々、何もないただの草原が広がる土地。
元々海沿いであることもあり、時々吹きすさぶ強い風に砂埃が舞います。
そして夏場とはいえ北海道、夜中や朝方は冬場のように冷えるもの。
このフェスを楽しむための準備は「適当」にはできません。
とはいえ、準備に追われているようでいて、どこか気持ちが浮き立っているような雰囲気が伝わってきます。
遠足の前日のような、ワクワクした気持ちでしょうか。