奥田民生の「イージュー★ライダー」ってどんな曲?
「イージュー★ライダー」は1996年6月21日に発売された、奥田民生のシングルです。
ソロでリリースしたシングルとしては6枚目で、作詞・作曲とも彼自身で行っています。
すでにライブでは演奏されていたため、ファンの間では知られていた曲だったとか。
奥田民生らしい力の抜けた歌いっぷりの中に、ふと男のロマンや情熱が感じられる曲で、彼の代表作の一つという声も多く上がっています。
まずは、奥田民生について軽くおさらい
1965年に広島で生まれた奥田民生は、1987年、ユニコーンのボーカル・ギターとしてメジャーデビューしました。
ユニコーンは当時のバンドブームに乗って、その中心的存在として大人気を博します。
奥田民生がソロとして本格的に活動を開始したのは、このユニコーンが解散した翌年、1994年のことでした。
ソロ・デビューシングル「愛のために」がオリコン週間チャートで2位に入るなど、順調な滑り出しを見せます。
その後は自身の活動のみならず、PUFFYや木村カエラなどのプロデュースでも成功しています。
そして、2009年にはユニコーンが再結成。ファン待望の新曲を続々とリリースし、再び注目を集めました。
ユニコーンは2017年にメジャーデビュー30周年を迎え、全国ツアーを行うなど、メンバー全員が50代になった現在も相変わらず意欲的に活動しています。
もちろん奥田民生も、ソロとバンド活動を両立して、ますます意気盛んです!
曲を聴いてみよう
懐かしい!という人も、初めて聴くという人も、まずは一度聴いてみてください。
いつ聴いても新鮮な、奥田民生ワールドに浸れますよ。

タイトルの秘密に迫る!
「イージュー★ライダー」の正式な表記では「ュ」が丸で囲まれています。
この時点ですでに遊び心を感じるこのタイトルには、2つの由来があるそうです。
それぞれについて解説していきますね。
映画「イージー・ライダー」をもじっている
「イージー・ライダー(Easy Rider)」は1969年制作のアメリカ映画です。
デニス・ホッパーとピーター・フォンダがハーレーダビッドソンのチョッパーにまたがり、名曲「Born to Be Wild」をバックに走る映像で知られていますね。
自由なおじさん達が気ままに旅をするロードムービーですが、実際は、アメリカの保守的な一面を痛烈に批判した作品です。
奥田民生がこの映画のファンかどうかは定かではありませんが、「いい年して自由に生きている」主人公たちと、彼自身を重ね合わせているのかもしれません。
または、誰に何と言われようと自由に音楽を作り続けるぞ!という、意思表示にも感じられます。

「イージュー」は年齢を表している!?
「イージー・ライダー」が由来なら、なぜ最初の部分をイージューと変形させているのか、気になりますね。
実は、イージューは「E10」の読み方で、音楽業界で30という意味なのだとか。
ドレミファソラシドをコード(英語)で表すと、CDEFGABCになりますが、その3番目(ミ)であるEに10をかけて30というわけです。
30は、奥田民生が30歳の時の曲であるためでしょう(リリースは彼が31歳になってからでしたが、ライブではその前から歌われていました)。
映画「イージー・ライダー」のテーマである「自由」と合わせて考えると、30歳の男にとっての自由を歌っていることを示唆したタイトルと言えそうです。