「Calling」の1番の歌詞の意味について考えていきましたが、ドラマの内容とリンクしつつ「かすかな希望にかけて決してあきらめてはいけない!」という力強い意味が込められていました。
落ち込んだ時やあきらめてしまいそうになった時、「また一から頑張ろう!」という気分にさせてくれる素敵な曲ですね♪
嵐の歌詞の意味その3「truth」
「trurh」が主題歌であるドラマ「魔王」とは?
成瀬弁護士事務所所長で、弁護士である成瀬領(大野智)は、11年前に弟・英雄を殺害され、加害者の少年は正当防衛による無罪となったという過去を持ち、犯人に対して深い憎悪を抱いていた。
一方、警視庁渋谷東署の刑事課強行犯係刑事で検挙率ナンバー1である芹沢直人(生田斗真)は、世の中の悪を憎む、正義感の強い青年。実は彼こそが、11年前、領の弟である英雄を刺殺した張本人であった。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/魔王_(2008年のテレビドラマ)
1番Aメロ
ゆらりゆれる光ひとつ
痛み癒すことなく消える
“I take your life forever, you take my life forever”
ひらり落ちる涙ひとつ
思い届くことなく消える
“I take your life forever, you take my life”
出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT
ゆらりとゆれる光から私が連想したものはろうそくの火です。
疲れた時などに、ぼーっとろうそくの火を眺めているだけでなんだか癒されてしまいます。
その癒しの象徴とも言えるろうそくの火を眺めてみても、心の痛みが癒えないまま消えてしまっているという表現から、心に深い傷を負っている様子が想像できます。
“I take your life forever, you take my life forever”
この部分を和訳してみます。
まず”take”ですが、様々な意味があると教わりましたので、あらためてその意味を調べてみました。
最もメジャーな意味は「手に取る」「(写真を)撮る」ですが、他にも「(薬などを)飲む」「買う」「予約する」「引用する」「(命を)奪う」「(復讐を)する」「持ち去る」「調べる」「うっとりさせる」「食べる」「習う」「(困難を)乗り越える」などなど。
”take”にこんなに多種多様な意味があったとは・・・正直、驚きです!
さてこのたくさんの意味の中からどれをあてはめるかですが、前後の歌詞の意味から考察したいので先に後半の部分の歌詞の意味を考えてみます。
一粒の涙がこぼれ落ちます。そして流した涙より深い悲しみを感じるのですが、その涙に込められた思いは誰かに届くこともなく消えてしまいます。
ここであらためてどの”take”をあてはめるのが正しいか考えてみます。
前後の歌詞より心に深い傷を負っているということで、マイナスイメージで”take”を使われていることが考えられます。
より深く解釈したいのでドラマ「魔王」のストーリーも考慮して考えていきます。
魔王のストーリーから、ここの”take”はずばり”復讐をする”、”(命を)奪う”の2つの意味で訳してみます。
ということで、”I take your life forever, you take my life forever”は「僕はあなたに一生復讐をする、あなたが私を殺しなさい」 と訳します。
ドラマのストーリーと絡めてこの意味を考えてみますと、弟を殺したのに無罪になった犯人に一生をかけて復讐をしてやる!
大切な人を失うという深い苦しみを同じように味わい、最後は私のことを殺させて、今度こそ人の命を奪った罪を償いなさい。
そのような激しい憎悪の念が、”I take your life forever, you take my life forever”の一節に込められています。
1番Bメロ
止まらない時に潜む
愛はきっと降り注ぐ雨のように
(こぼれ落ちた涙のあと 凍えそうな涙の色)
戻れない記憶巡る
全て奪われたこの世の果てに
出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT
自分の中の時間は止まってしまっていても、実際に時間はどんどん過ぎていきます。
自分の止まった時間の中に潜んでいるのは、このドラマの中で言う、弟への愛だと解釈できます。
大切な存在を失ってしまい、どれだけ時間が流れても、心の中の雨は降り止むことはありません。
ずっと心が晴れることもなく、過去の苦しみを消し去れないでいる様子が表現されています。
ふとあの日のできごとを思い出しこぼれ落ちる涙のあとは、自分の心の中の闇を象徴する凍えそうな色であるとたとえられています。
弟が生きていた頃の記憶が、頭の中を駆け巡るのに、命を奪われた今となっては、一緒に過ごした楽しい時間を再び過ごすことはもう叶わない。
大切な存在をなくした今となっては、自分の生きている意味さえも見いだせず、まるでこの世の果てであるという、深い絶望感と無常感が感じられます。
1番サビ
悲しみ…
たとえどんな終わりを描いても
心は謎めいて
それはまるで闇のように
迫る真実
たとえどんな世界を描いても
明日は見えなくて
それはまるで百合のように
汚れを知らない
願いは透明なままで
出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT
深い悲しみが原動力で繰り広げられるこの復讐劇が、どんな結末を迎えたとしても、たとえば、犯人の無罪判決が覆されたり、逆にいきすぎた復讐をし過ぎて、自分が罪に問われたり、大切な存在を失って深く傷ついたはずなのに、同じように相手を深く傷つけてしまっていたりと、復讐心を燃やしている心は、自分でも制御できない状況を、心は謎めいてというふうに表現されています。
でも、その心の中の深い闇に潜む復讐心は、いつかきっと真実に迫ることができるであろうと思い込んでいるようにも感じられます。
もし弟が生きていたとしたら、、、
犯人が有罪判決だったとしたら、、、
そう考えてはみても、明るい未来が思い描けないでいます。
想像すらできないほど、心の傷と闇は根深いようです。
そんな闇が渦巻く心の中ですが、願いはただ一つ。
”弟を返してほしい。”
“純潔”が花言葉である”百合”が引き合いに出されていることより、その願いだけは、闇とは正反対の純粋なものであるということがわかります。
また、純潔から想像できる”白”よりももっと、純度の高い”透明”が使われていることから、本当に本当に叶えて欲しい!
強い願望があらわれていますね。
2番Aメロ
白く染まる花にひとり
何も変わることなく誓う
“I take your life forever, you take my life”
出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT
白く染まる花とは、亡くなった方に捧げる花が、白一色であるというのが一般的な常識であることから、亡くなった弟に、信念を曲げることなく、必ず復讐を遂げる!という強い意志が感じられます。