届かない声に残る
愛はそっと吹きぬける風のように
(こぼれ落ちた涙のあと 隠しきれぬふたつの顔)
終わらない夜に眠る
夢の傷跡に残した痛み

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

自分の声は、亡くなった弟へは届かないけれど、愛=弟を今でも想う気持ちは優しく吹きぬける風のように、天国の弟へ届いていて欲しい。

故人を悼む気持ちが感じられます。

大切な弟のことを想いこぼす優しい涙の影に垣間見える、もう一人の自分=復讐心を燃えたぎらせている「魔王」としての、もう一人の自分がここに存在しています。

復讐劇のさなか、夜いつも通り眠りにつこうとするのですが、夢の中でさえも、あの日のできごとがフラッシュバックします。

夢の中でも現実世界でも、心に深い傷を負い続けています。

2番サビ

悲しみ…
たとえ僅かな光生まれても 嘆きは繰り返す
それはまるで嘘のように 消える真実

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

悲しみに暮れていても、かすかな希望を感じることもあります。

”生きてさえいれば。”

弟は自分の意志とは関係なく、この世を去ってしまったのに、自分だけ希望を抱いていいのだろうか?

そのようなことを自問自答しているうちに、気持ちは同じ場所へ戻ってきます。

”弟の痛みを考えると自分だけ幸せになるわけにはいかない。”

深い闇の中に生き続けていると、自分の中の信念を曲げることに抵抗ができてしまいます。

その頑なな心が、真実さえも見えなくさせてしまっていたりします。

ここで言う真実とは、復讐することで自分は腑に落ちるのか?

亡くなった弟が返ってくるわけでもないのに・・・。

そんな複雑な感情があらわれていると思います。

たとえ最後の羽を開いても 運命(さだめ)は変えられず
百合の花は儚げに 痛みは消えない
夢なら愛したままで

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

最後の羽を開いてもより、復讐劇の最後の切り札を出したのだと想像できます。

でも、弟を亡くしたという事実はもう変えることなんてできません。

ここで百合の花は、亡くなった弟との対比として使われています。

百合の花はやがて枯れ、儚く散っていき、その生命は何もなかったかのように消えていきますが、弟の生命はこの世から消えてしまっても、何もなかったことにはできなくて、自分の心の傷は消えることはないという、心の深い闇を象徴しています。

もし弟が亡くなったことが、夢の中の出来事なら、こんなに苦しみと憎しみにまみれることなく、愛にあふれた優しい自分のままでいられたのに。

悲しみ…
たとえどんな終わりを描いても 心は謎めいて
それはまるで闇のように 迫る真実
たとえどんな世界を描いても 明日は見えなくて
それはまるで百合のように 汚れを知らない
願いは透明なままで

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

1番のサビと同じ歌詞であることから、自分の心に渦巻く激しい復讐心と、弟への深い愛があるが故の純粋な願いでしめくくられています。

「truth」歌詞まとめ

「truth」という歌詞の意味を解釈してみましたが、爽やかなのイメージとはかけ離れた曲であることに驚きました。

この歌詞を執筆するにあたり、ドラマのあらすじを調べたのですが、「truth」は、「魔王」の雰囲気にぴったりマッチしていると思いました。

「truth」の歌詞の世界から感じたのは、心の深い闇、復讐心の裏側にある大切な弟に対する深い愛です。

自分がもし同じ立場だったとしたら・・・。

復讐したくなる気持ちもわからないわけではありません。

でも、復讐しても、亡くなった方が蘇ることはないので、故人と過ごした日々に思いを馳せて、生きたかった故人の分まで、人生を全うすることも、故人を悼むということに繋がっていくのではないかと思います。

自分の人生を、命を大切に、日々精進していきたいと、あらためて考え直すきっかけになりました。

「truth」を聴くことで、誰かの考えが少しでもいい方向に動いていきますように・・・。

最後に・・・

嵐の歌詞の意味とは・・・和訳を解説!の画像

歌詞の意味を今回、3曲解釈してみましたが、あらためて、の振れ幅の凄さを体感し、魅力に気づかされました。

前向きな曲から、みんなにエネルギーを与える曲、そして人間の心の闇を表現した曲。

どの歌を聴いても元気をもらえてしまう、不思議な力が嵐にはあると思います。

これからも、ますます進化し続けるであろう嵐から、目が離せませんね!!

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