独創的な世界観
『マリー・アントワネット』は水曜日のカンパネラがインディーズ時代に発売した楽曲です。
水曜日のカンパネラといえば、印象的なエレクトロサウンドと芸術的な歌詞が魅力。
表舞台に出ているのは主演のコムアイさん1人ですが、水曜日のカンパネラは3人組の音楽ユニットです。
音楽を担当しているのがケンモチヒデフミさん。
主演と音楽以外のすべてを担当しているのがDir.Fさん。
3人で打ち合わせを行う日が水曜日に多かったことから、水曜日のカンパネラというユニット名が付けられたのだとか……。
2016年にメジャーデビューした彼女らは、国内だけでなく海外からも高い評価を受けています。
誰にも真似できない唯一無二の魅力を持つ水曜日のカンパネラ。
彼女らの独創的な世界観に注目です。
超個性的なMV
水曜日のカンパネラは、ライブだけでなくMVもかなり変わっています。
個性的なMVが話題を呼んだことをきっかけに彼女らの音楽は広く知れ渡るようになりました。
奇抜な演出と鮮やかな映像美。
まるで印象派の絵画を観ているような気持ちにさせられます。
今回紹介する『マリー・アントワネット』のMVも水曜日のカンパネラワールド全開の仕上がりです。
『マリー・アントワネット』なのに浅草で撮影?!
YouTubeの水曜日のカンパネラ公式チャンネルにて『マリー・アントワネット』のMVを視聴できます。
MVを観て、まず「あれ?」と疑問に思うことがあるはず。
それは、『マリー・アントワネット』なのに撮影場所がどう見ても浅草……。
マリー・アントワネットといえばフランスの王妃。
浅草とは縁もゆかりもないように思います。
フランスを舞台に曲を制作しておきながらMVは浅草で撮る。
これもまた水曜日のカンパネラ独特の感性なのでしょう。
彼女らの音楽に触れる際は、すべてを理解しようとしてはいけません。
考えるな、感じろ。
水曜日のカンパネラのMVは1つのアートです。
彼女らの感性に触れるつもりでMVを観てみてください。
歌われているのは”フランス的精神”
フランスで遊び尽くす
ノートルダム 飛び石連休
モンマルトル パーティー三昧
マルセイユで暴飲暴食
シャンゼリゼで衝動買い
出典: マリー・アントワネット/作詞:Kenmochi Hidefumi 作曲:Kenmochi Hidefumi
冒頭の歌詞だけ見ても分かるように、この曲にはフランスの地名が続々登場します。
どうやらフランスのあちこちで旅行を満喫しているようですね。
ノートルダムといえばノートルダム聖堂。
そこで平日を挟みつつ休暇を過ごしたということなのでしょうか?
その後は、パリで最も高い丘であるモンマルトルでパーティー三昧の日々。
有名な観光地であるマルセイユやシャンゼリゼでも奔放に過ごしている様子です。
フランス旅行でテンションが上がっているのかも。
それとも現実逃避をしてやけを起こしているとか?
考えれば考えるほど分からなくなる歌詞です。
フランスの歴史についても歌われている
ノルマンディー上陸作戦
パンテオンではスイッチOFF
フイヤン・ジャコバン あなたはどっち派?
新体制 what do you say so!
出典: マリー・アントワネット/作詞:Kenmochi Hidefumi 作曲:Kenmochi Hidefumi
ノルマンディー上陸作戦とは、第二次世界大戦末期に連合軍が行った作戦の名前。
この曲の歌詞はフランスの地名を羅列しているだけではありません。
フランスの歴史に関することも度々歌詞の中に登場します。
パンテオンとは偉人たちを祀った宗教施設のこと。
フィヤンとジャコバンは、フランス革命の時代に存在した政治党派の名称です。
フィヤン派か、ジャコバン派か、という質問に新体制と答えると「what do you say so!」。
”あなたは何を言ってるの!”
どうやらそんなことが聞きたかったわけではないみたい。
もっとも「何言ってるの」と聞きたいのはこっちも同じです。
どこまでも振り回される歌詞ですね。
まるでフランス映画のような歌詞
絶対王政 エスパス
インスタント ヌーベルヴァーグ
ミルフィーユから
エスプリ ポワソン リュクサンブール
Hey-! 旧体制 バスティーユ 大脱走
いつもそーやって
ベルサイユは財政赤字
出典: マリー・アントワネット/作詞:Kenmochi Hidefumi 作曲:Kenmochi Hidefumi